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臭いモノに蓋を取り4
2016-10-22-Sat
道明寺ホールディングスに入社した岩元は、特定の部署に配属されなかった。

なので彼を知る人物は少なかったのだが、道明寺ホールディングスの社員証を持つ彼を、会社内で怪しむ者などいなかった。それだけ道明寺ホールディングスが巨大な企業ということだ。

最初は最上階にあるほとんど使われていない部屋で、道明寺司についての資料を読んでいた。機密文書のため、持ち出しは厳重に管理されるためこの階で行うしかなかった。

岩元は司とつくしの出会いからの詳細なエピソードを読み更けていた。

時折肩を震わせながら。

そしてつくしという人物に興味を持つ。
なにせあの司を虜にしてしまう人物だ。
資料を読んだだけでもこの関心の高さ。きっと本人に関わればもっと魅力されるだろう。

芸能事務所に居た血がまだ残っているのか、もっと早く知っていればと思ってしまう。

資料の写真でもある程度の容姿が分かるが、その容姿はタレントとして充分にやっていけるものだった。

特別美人という訳ではないが、大きな目はまず人々の印象に残る。それに整い過ぎた顔はタレントには逆に不向きだ。美人は3日で飽きると言われるように、すぐに見慣れてしまい人々の印象に残らない。

ファンの目線から見ても、少し残念なところがある方が逆に好感を持ち応援したくなる心理が働くのだ。

しかし、司の恋人となると今さらタレントには出来まい。それに司のようなタイプは独占欲が強いだろう。ならば恋人を人目に晒すなど避けることはあっても、好むことは無いはずだ。

そして会社の方の問題に目を移していく。
この会社には大きく二つの派閥があり、それらの力は拮抗しているように書かれてあった。

しかし、若手と老中の派閥。岩元はその拮抗は表からの見え方でしかないのではと思えた。時代は変化する。老中ということは昔のやり方にこだわる傾向があり、若手のやり方に反発するのはどの世界でも変わらない。そしてそれを受け入れられる懐も持ち合わせてないものだから、権力にこだわる。つまり、権力さえ奪ってしまえば回復する力もなく引退せざるを得ない。

老中の権力を奪う。つまりマイナスの力を掛ける事だ。

企業内でのマイナスの力とは、会社に不利益を起こすことが手取り早い。罠を仕掛け、相手を打ちのめすかと岩元はそう思った。しかし、そうすれば会社へもマイナスの力は掛かってしまう。司はまだこの会社で認められている訳ではない。それでは派閥が一つ減っただけで問題は解決しないことになる。

ではどうするか?

岩元はまず会社の内部を調べることにした。膨大な社員のリストに目を通す。1日や2日で終わる作業ではなかった。

初めは部署毎に社員の履歴を見て行った。しかし時間を取られただけで、ピンとくるものがなかった。

10番目の部署を見ていった時にふと気づく。どの部署も20代、30代、40代、50代とバランスを持って構成されている。派閥は部署毎に違うのかと考えた。

社員のリストにはどの派閥なのかの項目もあった。岩元はこれにも疑問を感じた。この派閥のチェックはどのようにして行われていたのかと。アンケート、、社員の履歴に派閥の有無のチェック項目、、幾ら何でもないだろう。ではこれを作成した人物を当たろうと岩元は考えた。

社員の履歴は人事課が管理している。仮に人事課の担当者がどちらかの派閥の者であれば、この拮抗が作られた物の可能性も出てくる。拮抗を必要とするのは劣勢に立つ側だ。

岩元は人事課の社員履歴をじっくり見ていった。そして犯人の目星をつける。

***


「分かりました。では、それとなく聞いてみましょう。」

司がチラッと西田に目線を移す。

「どうした?」

「岩元からでした。社員履歴リストの派閥の項目をどのようにチェックしたのかと作成者に聞いてみてほしいと。」

「そういやあったな。でも確か人事課が無記名のアンケートで調べたとか言ってなかったか?個別に社員と接触して聞き取ったって。」

「ええ、私もそのように記憶しておりますのでそれを伝えました。しかし、岩元の目には不自然に映ったようです。なのでそのことについてまた聞いてみてくれと。」

「不自然?」

「ええ、詳しくは言わなかったので何が不自然かまでは、、」

ふぅんと司は口角を上げる。

「流石だな。つまりこの現状をコントロールしてる奴がいるってことだろ?」

「作られたものだと言うことですか?」

西田も動揺を隠せない。

「まぁ、それだけ悪知恵が働く奴がいるってこった。一度手にした権力は離したくねぇだろうしな。」

クックッと笑い司は機嫌が良いようだ。

「やっぱやるな、あのおっさん。人を見る目もそうだが、外からの目っつーのもあるだろうな。」

西田は岩元の能力もそうだが、そんな岩元を引っ張り出してきた司へも脱帽だった。

帰国直後のパーティで岩元を見た時に、司が使える奴だと言った時は驚いた。道明寺ではないところから引き抜きをする話は聞いていたが、芸能事務所の人間だとは思わなかった。理由を問うと、自分も雑誌に騒がれる。ならばそれに熟知している奴を味方にすれば、武器になるかもしれないだろうと。それにあちらの世界もこっちと変わらないくらいドロドロしてそうじゃないかと言うのだ。

「道明寺の遠藤里花探しをしているところですかね。」

「ああ。はたして何人出てくるかな?」


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すいません。投稿が遅れました。

そしてすっかり悪者の代名詞になったけど、
読者さんに遠藤里花さんがいないことを祈ります。
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