甘さとスッぱさと ... 臭いモノに蓋を取り9
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臭いモノに蓋を取り9
2016-10-26-Wed
岩元は早速ダミーとなる人物を探し始めた。

しかし逃げる際に顔を出すとなると、タレントは使えない。万が一だが顔を知られているかもしれないし、逃げる際に逆に騒ぎになっては困るからだ。

なので背格好に着目した。

司は185センチの長身にガッチリとした体型だ。しかし筋肉がつき過ぎている訳ではない。格闘家のような筋肉の付き方ではなく、俳優が付ける筋肉美のような感じだ。

岩元はため息をつく。どうりで女が寄ってくるはずだ。彼が惹きつけたい蝶はひとりなのにウザったい鱗粉を持つ蛾ばかり引き寄せる。

岩元は司への同情を強く感じた。あれでは蝶を愛でることもままならないだろう。今は辛抱の時という事もあるが、蝶が近づけない華は枯れてしまう。枯れぬようせめて煩わしい蛾を追い払う術を与えなくてはならない。

岩元は司への忠誠が心にあることに笑った。こんなごく自然に忠誠を持つなど彼には今までになかったからだ。司がそれだけの人物ということもある。

タレントをスカウトし大物へと成長させることでも彼にはある程度の満足は得られた。しかしこれはその比ではない。大物ではなく王になるべく人物の足枷を外していく作業だ。

自分のキャリアの集大成とばかりに岩元は与えられた指名への意気込みも強くなっていく。

そしてダミー探しへと再び目を向ける。俳優のような肉体美をしているならばスポーツジムを利用しているだろう。肉体美を維持するには何もせずにいられる訳などない。

実際司も邸のジムで週に2、3度身体を動かしているらしい。しかし司の場合欲求が溜まったときの憂さ晴らしをも兼ねているようで、つくしと会った後はジムに向かいすらしない様だ。

身体はセクシーだが顔が残念な男。いや残念なのは鼻から上だ。顎まわりはそれなりにシュッとしてないと司でないとバレてしまう。顎が割れてて青髭が見える男だといくらSPに囲まれていて無理がある。

顎が割れてて青髭、、昔そんなキャラを作りコントをした芸人がいたな。なかなか自分も気に入り笑っていた。そんな様を司に当てはめ岩元は肩を震わせる。一度入ったツボは中々抜け出せないものの、岩元は都内のスポーツジムを回り、そんな男を探し続けた。


数十箇所近くのスポーツジムを回り、数人の候補を得た。この中から絞らなければならないのだが、一人一人にスカウトする訳にはいかない。このダミーはミッションなのだ。だからスカウトは1度、失敗は許されなかった。

岩元は候補の隠し撮り写真と使用ジムのメモを持ち、司の執務室へ向かおうとした。

その途中でNYから池谷・川口両派閥のトップが訪日することを耳にする。

ダミー探しの元々の理由は、このどちらかの動向を探ることだ。まぁ十中八九池谷)老中)派だろうが、裏を取るまでは慎重にならざるを得ない。

ダミー候補の身辺調査を司に頼むのは難しいかと思えて来た。

***


「意外と平然としてますね。」

「あ?何のことだ?」

「NYから来るそうじゃないですか?」

「ああ、らしいな。でも俺は会うつもりもねぇよ。会議もねぇし、会う理由がねぇ。」

「気にならないのですか?」

「フッ厳重警戒中だ。だが顔に出しちゃまじいだろ?」

「確かに。」

「それより何かあったか?」

「ええ、ダミー候補を数人に絞ったのですが身辺調査をお願いしたくて。スカウトは1度きりですから。」

そうだなと司も頷く。だが何か思案しているようだ。

「時期が悪いでしょうか?」

「、、、道明寺のは使わねえほうがいいかもな。」

「では、僕のつてを使いましょう。多少時間がかかりますが信頼はあります。」

「へぇ、調査会社のつてか?」

「いえ、週刊誌の記者です。芸能事務所は特定の週刊誌とパイプを持っているんですよ。まぁ、持ちつ持たれつの関係ですね。」

「敵じゃねえのか?何だよ八尾屋って奴か?」

「・・・八尾長の事でしょうか?違います。全ての週刊誌と繋がっている訳ではないです。特定のところです。週刊誌は常にタレントのスクープを狙ってます。しかし事務所側には都合の悪いこともある。そんな時は取り引きをするんですよ。黙ってもらえる代わりに重大発表とかを独占させるとかでね。」

岩元は司が日本語に弱いことをなんとなく把握していく。

「なるほどな。持ちつ持たれつか、、それが俺の場合も当たるかもな。」

「どういう事ですか?」

司の呟きに岩元は疑問を投げかける。この会話から司は何を閃いたのか。

「ま、それは後々ってことだな。じゃあその身辺調査はそっちに任せるわ。NYのジジイも来るしこっちは身動きが取れねえ。時間かかってもしゃあねぇよ。」

日本語は弱いがここぞの決断に迷いはない。完璧な司の微々たる残念なところを垣間見、岩元はほくそ笑んだ。

「了解です。ではNYからの客が帰るまで僕も少し大人しくします。」

「お前はいつも大人しいじゃねーか。」

そんなことはないですよと岩元は内心思った。司への忠誠は誓うが、司を面白がるのも彼の愉しみになっているのであった。

「専務は大人しくしないんですか?」

「大人しくしてたらストレスが溜まっちまう。ストレス発散させねーとな。」

ジムで身体を動かすのだろうかと思ったが、司がニヤニヤしているので気づいた。

「バレないようにどうするんです?」

「んー、バイクデートだな。フルフェイスで黒のコーディネートだ。闇に紛れるだろ?」

銀行強盗に間違われないだろうか?いや闇というからには夜か、ならばコンビニ強盗?岩元はこんなに突っ込ませてくれる上司に何か言わずにはいられなかった。

「牧野様も黒のコーディネートですか?まさか牧野様は普通の格好ではないですよね。」

司がそうかという顔をする。どうやら自分の事だけ考えていたらしい。

「ライダーススタイスをする機会なんてそうそうないでしょう。喜ぶと思いますよ。」

司は顎を片手で挟み何かを思案中だ。そのうちニヤケてきた。どうやら良からぬ事を考えているらしい。いや、相手は恋人なのだから妄想の一つや二つあってしょうがないというものだが、面白い。整った顔もここまで崩れるものなのかと岩元は平然を装って観察していた。



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確証はないので真に受けないで下さいね。
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