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臭いモノに蓋を取り16
2016-11-02-Wed
司にムカつきはしたがそれはそれと、命じられたことをすべく、岩元は日本に降り立った。

そして今回の帰国には妻のシャロンも一緒だった。

彼女は金髪にグリーンアイの白人なのだが、美人という訳ではなく、そばかすのあるぽっちゃりとした良い人と言う印象だ。

もちろん中身も良い人だ。ユーモアがあって、真面目。41だが今まで付き合った男はいても初婚だった。

彼女との出会いは道明寺ホールディングスNYの支社であった。司の秘書をしている岩元は、支社にお使いに来ていた。司の秘書と色めき立つ司目当ての反吐女に自分と同様な視線を送る彼女に気づいたのだ。

シャロンはいわばお局として独身の若い女性からは蔑まされていた。しかしそれも反吐女からと会社の中では一部にすぎない。アメリカでは実力主義、仕事の出来る者は生き残っていくのだ。

岩元のほうからシャロンに声をかけ、交際もそこそこに結婚した。今では夫婦2人で司の手足になっていると同時に司の観察をして楽しんでいる。先日の司の崩れた顔写真も消す前にシャロンには見せていた。

岩元から聞かされる司の様子にシャロンもボスの司を気に入っている。それまでは司のことは冷たくてビジネス第一主義な男だと思っていたらしい。

今回の帰国はシャロンとの結婚挨拶を隠れみのとしている。というのもTSUGeの問題を解決すべく人材を探さなければならなかったのだ。

運良くTSUGeのオーナーは店の譲渡を無かったことにして欲しいと謝ってきた。しかし、それでは問題の解決は宙に浮いたままだ。

この先、つくしはTSUGeを辞めることになるだろう。そのためにも人材と問題解決という置き土産は必要になってくる。それが司の考えだった。

TSUGeに足りない人材はずばり経営能力のある者だ。オーナーの女性は前任の父親の死去に伴い力不足のまま店を継いでいる。なので経営、主に営業についてのキャリアを持つ者を探せばいい。

しかし優秀なキャリアを持つ者を企業が手放すだろうか?それも条件は格段に落ちることは必至だ。道明寺に引き抜くならば給与の上乗せなど出来るが、TSUGeにはそんな余力は感じない。

岩元でも頭を抱えたそんな時シャロンが助言をする。

「企業が手放したくない人材ではなく、企業から出たい人材を探せばいいんじゃないかしら?」

「企業から出たい?そんな人材いるかい?」

「道明寺にだっていたじゃない。池谷派だった人の中には仕事の出来る人もいたわ。でもあの騒動の中居づらくなって辞めた人だっているでしょ。」

「そうだけど、道明寺のように問題を抱えた企業がそういるかな?」

「私はいっぱいいると思う。企業の人間関係というより企業体質って言うのかな?アキラと付き合ってから日本語の勉強をし直して、日本の新聞も読んでいるのよ。そこでブラック企業という言葉を見つけた。あれって和製英語よね。それでそういう風になるのは日本だけだと思う。」

そこで岩元もピンと来た。確かに企業を出たいと思う人材はいると。日本は男女間の雇用形態がまだまだ不平等だ。おまけに子育てをしているのは女性の方ばかりで、男性が子育てに参加してきたのはつい最近だ。

そんな中キャリアのある女性も増えていかない現状がある。つまりそこに求める人材があるってことだ。

「流石だねシャロン。僕の仕事はすぐに終わりそうだよ。せっかくの日本だ。この分だといろいろ連れて行ける。どこに行きたいかい?」

「そうねーカブキ見に行きたいわ。」

「OK。それは僕のつてを使える。」

***


そして岩元は某有名アパレル企業から鈴木佳乃を見つけ出した。

「鈴木さん転職をお考えでありましたら、こういうところがあります。街の紳士服屋ですが、待遇は貴女に合っていると思います。如何でしょうか?」

岩元と対面した佳乃は、その身なりからTSUGeの関係者ではない事は理解していた。

「・・・確かにそうですね。(ゴクッ)岩元さんはこのお店の者ではないんですよね。なのになぜ動いているんですか?」

「僕の上司の大事な人がこのお店に勤めています。なのでこのお店を良くしたいのですよ。僕の上司はとにかく心配性で、、大事な人をそれはもう気に留めては仕事も身が入らなくて困っているんです。」

「大事な人、、、」

「それが誰なのかはこのお店に勤めれば自ずと分かるでしょう。それ以上はここで申し上げられません。」

「しかし、今の会社を辞めたくても辞められない現状もあります。本当は明日にでも辞めたいんです。」

「それならば僕の方でなんとかしましょう。」

「え?」

「僕の上司はその力を持っていますから、明日辞表を提出して下さい。」

「で、でも、、」

「同僚の事を考えてますか?でも貴女にはもっと大事な人がいますよね。企業は社員1人が居なくなったところでも、何ともないんですよ。」

一体岩元の上司とはどんな権力を持っているのか、佳乃は怖さを感じていた。

「・・・・・はい。そうします。」

「(ニコッ)良かった。そのお店は貴女もきっと気に入ると思います。そして貴女の力を充分に活かせると思います。・・期待してますよ。」

「・・・はい。」

佳乃は期待という言葉をとても重く感じていた。タダより高いモノない。佳乃はこれまでの経験から、新たな職場も前途多難になると考えていた。



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