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臭いモノに蓋を取り17
2016-11-03-Thu
TSUGeを救うべく鈴木佳乃を探した後、NYに戻った岩元は、社内改革を打ち出し弁を振るう司の姿を目にした。

岩元が日本にいる間に梢の事業と2人の離婚の発表は知っていたが、池谷の死去を知らずにいた岩元はその姿に驚く。

しかし、司のカリスマ性に社員は皆引き込まれている。岩元は司の手腕は認めていた。あの決断力はそうそう出来るものではない。司が動いたということは何かキッカケがあったのだろうと容易に予想できたため、池谷の死去を後で知っても驚きは無かった。

***


「ふーん、この女か。確かにキャリアとしては申し分ないな。つーか元の会社からアッサリと転職するってーことは、家庭を持つとそんなに働きにくくなるのか?」

「その様ですよ。家庭というか子どもを預けて働くとなると、子どもを預けられる時間内でしか働けません。それに最近は介護でもこの手の問題はあるようですね。日本は社会福祉が後進国ですから、女性の社会進出を阻み尚且つ、出生率の低下もその辺りが原因なのでしょう。」

「なるほどなー」

司が物思いに更けて考えているようなので岩元は聞いてみた。

「何か気になることが?」

「この女の影響を受けるだろうなと思ってさ。」

「影響?誰がですか?」

「俺があいつ以外考えるかよ。」

「そうでした。それで牧野様が、鈴木佳乃の影響を受けてどうなると?」

「俺と結婚しても働きてぇと思うんだよな。俺としてはあいつの願いは叶えてやりてぇし、俺の妻が働くっつーのも時代としては受け入れられる気もする。だが、俺と結婚して外で働けるとも思えねぇし、そこんとこどうにか出来ねぇかな。」

まったくと岩元は呆れ返る。この男の思いやりは全て愛する者にしか向けられないのかと。元妻の梢に同情すら覚えるが、そうであったからこそ梢も今の幸せがあるのも現状で、岩元はむず痒くなっていた。

「まぁ、確かに牧野様の働ける場所を探すのは難しそうですね。道明寺夫人となれば、今までのような対応も難しくなるでしょうし、、」

「それはあいつが好まねぇな。あいつ自身を腐らせちまう。」

「ですが道明寺夫人の立場も慣れて貰わなければ、、」

「そうだけどよ。あんまり苦労させたくねぇんだよ。」

思いやりだけでなく、甘やかしもするのかと岩元が呆れていると、それまで黙っていた西田が声をかける。

「では牧野様のためにブランドを立ち上げては如何でしょうか?」

「あいつのために?」

「そうです。司様の個人資産でブランドを立ち上げ、今までのようにシャツなどを作らせては?牧野様にシャツを作らせてからはそのシャツばかり着てますよね。おまけに先日そのシャツを汚した清掃員をクビにしようとしたじゃないですか。」

あのときは大変だったとばかりに西田は視線を送るが司は気にしちゃあいない。

「まぁ、あいつのシャツはこれからも着てたいけどよぉ、、」

そう言って司はまた考える。

岩元は妻のためとは言え、金持ちの考えに呆れていた。つくしの気苦労が手に取るように分かる。報告書の中でしか知らないが、つくしも金持ちの散財には付き合ってられないと司からのプレゼント攻撃を拒否しまくっていたという。

大体そんなつくしがこのブランドを果たして受け入れるだろうか?

「そうだな。西田の考えに乗るか。」

「乗るんですか?牧野様が受け入れると思いませんが、、」

「まぁそうだな。金持ちの道楽と考えるだろう。でもよ、西田の言う様に俺はあいつの作ったシャツを着てぇし、それにあいつも未練があると思うんだ。」

「未練?何のです?」

「テーラーさ。」

そこで岩元はハッとする。司が言わんとした事を理解したのだ。

「俺と結婚するって事はあいつのことだテーラーを諦めるだろう。しかし俺のモノを作って欲しいし、何よりあいつまだスーツを作らせて貰えてねぇよな。」

「ええ、テーラーも男社会のため牧野様は苦労されてるようですね。」

と西田が答える。

「じゃあ、スーツを作らないままだと相当未練は残るだろうし、それが原因で俺との結婚もしねぇって言いかねねぇ。」

司は本当につくしの事を良く知っている。こんなに離れているのにも関わらず、つくし第一に考えられる司は正に理想の旦那だ。

岩元は元芸能人マネージャーとして、司のイメージアップにはつくしが無くてはならない存在だと改めて理解する。

「ではそのテーラーとしてスーツ作りに携わるのは、今の店にもっと働きかけてはどうでしょうか?鈴木佳乃というアパレルのキャリアも入るでしょうし、店としても変化が起こると思います。我々の願いは聞き入れて貰えるでしょう。」

「おお、そうだな。今のとこで多少経験すればあいつも納得するだろうよ。」

「それにブランドの方も邸でやれば、道明寺夫人という色眼鏡も無いでしょう。邸には部屋も余ってますし、それに司様はご自分のだけ作らせるおつもりでしょう?」

チラッと西田は司に冷めた視線を送る。

「あ?当たり前だろ。採寸であんなに密着すんだぞ。俺以外にさせてたまるか!」

「それが第一の理由ですか?」

まったく呆れと感心の繰り返しだなと岩元は思った。

「いや、まだある。」

「は?」

「あいつにはステイタスも持たせてぇ。俺と結婚したら、あいつは俺の子どもを産む。邸には使用人がいるが、あいつのことだ自分でも子どもの世話をするだろう。子育てしながら働くためには邸でやれる仕事が1番だ。そうして仕事と子育てをやっていってよ、子どもがデカくなる頃には、そのブランドどうなってると思う?」

岩元は司の先見の目にこれほど目から鱗が出た事はない。

「そのブランドですか、、かなりの話題になるでしょうね。」

何せ司が着るのだ。司を意識する者だけでも需要がかなり見込まれる。

「だろ?決まりだな。よしっ!岩元、その女を紹介する時に、牧野にスーツを作らせるようにしろ。」

「また難しいことを簡単に言いますね。言い方次第では反感を持たせてしまいますよ。」

「そこは得意だろ?元敏腕マネージャーさんだしよ。」

「いつの話ですか。最近は副社長に感化され過ぎていて、その鈴木佳乃も少し怯えさせてしまったくらいなんですよ。」

「あ?それは女だからじゃねーの?」

「違います。鈴木は反吐女じゃありませんでした。」

「じゃあ、シャロンと早くヨロシクしたくてイラついてたんじゃねーの?」

岩元はムカッとした。確かにそれはあるかもしれない。が、そもそも自分は人を操る能力に長けてる訳ではないのだ。あくまで見る目が養われているだけと思っている。

「では私がお願いしましょうか?」

西田がそう言ってきた。

「西田室長。宜しいのですか?」

「ええ、その店は牧野様が辞められた後もお付き合いをと考えてます。牧野様にとって無くてはならないということは、司様にとってもと言うことです。一度行ってみなくてはと考えてました。なので私が役割ますよ。」



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