甘さとスッぱさと ... 一歩進んで立ち止まる4
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一歩進んで立ち止まる4
2016-11-15-Tue
「すいません、総務課です。」

「あっ、は~い。」

秘書課の備品が届けられ令子こと滋が受け取りに行く。

「お疲れさまです。」

と笑顔を返し、総務課の女子社員も笑顔になる。

発注した備品の確認をし受け取る。滋は秘書課の中で雑用を積極的に行っていた。

「今日はコピー用紙が多いね。いつもだけどちょっと凄くない?」

「そうですね。だからチェアー台車は止めたほうが良いですよ。」

「危ないもんねー」

誰の影響なのかちょっとした備品を運ぶのに、キャスター付きのチェアーで運ぶと台車をわざわざ取りに行かなくても楽だよと知ってから滋はこれが気に入っていた。でも流石に今日の量では無理がある。

「ね、令子さん。ちょっと噂話を聞いたんですけど、、」

ピクッと滋は反応する。

「噂?良くなさそうだなぁ。」

うんと少し気まずそうに総務の子も滋を見る。

「立石さんのこと、海外事業部に行ったらそこの女子が話してて、正直妬んでいるとしか思えないんですけど、、」

話す顔は醜いって感じだったしと呟いたので、滋はそれに乗っかってみた。

「般若って感じ?」

「プッ。言い過ぎですよ。」

「だってそんな顔、パーティの時とかよく見るんだよね~勝手に話を盛られちゃって、ムカつくし。私だって言ってやりたいー」

そうですよね~と総務の子は納得して帰って行った。


その後ろ姿を見て滋はため息をつく。

「辛気臭い。」

「秦野さん。」

秦野が備品の整理の手伝いにやって来た。ちらっと秦野に見られ、滋は肩をすぼめる。

「身から出た錆びってやつですかね。」

「分かってるなら言うことはないか。」

「でも慰めて欲しー。」

「甘えんなよ。お守りはゴメン。」

「ちえっ。はぁ・・イケメンだからやっかみも強いのかなぁ?」

滋がボソッと呟くと、

「そりゃそうでしょ。エリートでイケメン。私だって、義務感の結婚ならそれくらい求めるわよ。」

秦野は同調する。

「でも私恋愛と区別したいし、別にイケメンじゃなくても良いかなぁ?」

「他所で男作るってこと?」

「うーん、、っていうか、二次元でも良いかなぁって。」

「は?」

「アイドルで夢見た方が楽かなって思えてきたんですよね。夢見るのなら相手の反応なんて気にしなくていいじゃないですか。」

「そりゃそうかもしれないけど、、、ずいぶん諦めに入ってない?そんなくらいなら会社のための結婚なんてやる必要ないけどね。」

秦野の表情は同情的だった。滋は以前はそんな顔して欲しくなかったのだが、今は違う。

自分でもそんな結婚したくないのだ。

でも秘書課のみんなには今迄散々世話になってきた。自分の出来ることは限られている。でも出来ることならやりたい。

頼られてばかりの自分が嫌だった。

私だって頼られたいの。

なのに気持ちが続かない。

不安定なところで転びそうになっているのは滋自身気づいていた。

「会社のためじゃなくても、大河原の名前はついてきますからね。両親の足を引っ張ることはしたくないんですよ。」

「まぁね。」

大河原興産は原油をはじめとするエネルギー産業で長年トップに君臨している。原油の量は限りがあるため近年では原油に代わるエネルギーを模索してはいるが、それでも原油に強みがあることは会社として他の企業への影響力も大きい。

「会長は何も言ってこない?」

「父ですか?言わないですね。」

「会食という見合いも、、最近は無いか。」

「私も30過ぎたからかなぁ?」

「止めろ。30過ぎだと枯れるように聞こえる。」

秦野は男っぽく答える。サバサバした性格の秦野は時々こんなしゃべり方をする。滋はそんなところも好きだった。

「私は枯れてるかも。」

「おおいい。」

「いえ、マジで。」

そう言って滋は秦野に耳打ちするように近づく。

「こないだのベットインも終わった後、虚しかったんですよ。セックスするのが久しぶりっていうのもあるかもしれないけど、現実を知ったみたいで歳は取りたくないですね。」

秦野は眉根を寄せる。

「何、その現実って?」

「処女のうちはセックスに期待がありません?でも何度かするうちに過大なものだったなって、、」

滋と秦野の顔は近すぎて、滋には秦野の表情は見えなかった。

「まぁ男ほど女はのめり込まないよな。男と女のタイミングの違いもあるし。」

「タイミング?」

「男は出す時がピークでしょ。でも女はゆっくり上がっていって、ピークも長いんだよ。だからピークのタイミングってこと。」

そうなのと分かってない表情の滋に秦野から突っ込みが入る。

「あんたさ、演技したでしょ。」

「?!してませんよ。」

「そう?なら何度もイッたことがあるんだね。」

「何度もって、そんなにしてませんよ。」

「でも上手い男とやってイッたことはあるでしょ?」

「まぁ、ありますけど。」

滋の反応を見て、秦野は疑問を打つける。

「ちなみにそれって幾つの時?」

「ええ?」

滋は声こそ大きくなかったが、つい反応してしまった。そのため注目を浴びる。

「ヒソヒソ話してないで仕事しなさい。」

「すみません。」

秦野が落ち着いて返したので、注目は一時のもので終わった。

備品を台車に移す作業をしていく。

「で?いつ?」

それでも秦野の追求は終わってなかったようだ。

「16です。」

その答えを聞いて秦野は驚いた後、ため息をついた。

「何ですか?」

「それって初めてでしょ。」

「は、、い。」

「はぁ。変な事覚えちゃったか。相手が悪かったんだね。」

「どういうことですか?」

滋には納得いかなかった。初めての時は自分にとって良い思い出だった。それなのに相手が悪いとは?

「子どもとしちゃいけない法律知らない?法律っていうか条例かな。」

「知ってますけど、16は子どもですか?」

「今のあんたから見て大人に見える?お嬢様でなくても自立している16なんていないでしょ。」

そう言われると滋は返せない。社会に出ていかに自分が世間知らずなのか知ったこともある。

「10代後半はさ心は未熟だけど、身体は成熟している。性に関しては感受性がピークじゃないかな?そんな時に身体が快楽を覚えたら、どんな下手くそとだって反応するよ。」

「反応って、、」

感受性?どういうことか滋には理解出来ない。

「極端な例を挙げるとさ、レイプされているのにイッちゃうってこと。」

滋は固まってしまった。

「まぁ、それは流石に極端だけどさ、どんな訳があろうが女がイッたらさ、男は女をイカせられたって思うよね。女の方に気持ちが無くなっても納得すると思う?」

「納得、、しないですよね。」

滋は青ざめてしまった。

ポンと秦野が滋の肩を叩く。

「ごめん。怖がらせるつもりじゃなかったの。でもさ、令子って感受性強いと思うんだ。だからそういうリスクを知ってほしいのよ。」

「は、、い。」

秦野は滋の顔色を見る。まだ、動揺しているようだ。さらに動揺させるかもしれないと思ったけど、今伝えないといけないと思った。

「感受性って、性のことだけじゃないよ。」

「え?」

滋は何?と怯えている。

秦野は意を決して言葉を発した。

「気持ちよ。あんた、気持ちの感受性も強い。親友に避けられてそのダメージをずっと持ち続けているでしょう。」




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持論をぶっこみました。
Rは嫌いじゃないですが、都合の良い妄想だとなんだかなぁと思いまして。
現実というスパイス、、になっているでしょうか?
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