甘さとスッぱさと ... 一歩進んで立ち止まる7
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一歩進んで立ち止まる7
2016-11-18-Fri
秘書課で働いて3年目、つまりつくし達が別れて半年程経った時に、滋は先輩秘書にどうすれば頼られる人間になるのだろうと愚痴をこぼしたことがあった。

その時の滋は先輩秘書に懐いて与えられた仕事しか出来ないまさにお嬢様秘書だった。

“頼られる人間”との表現から先輩がつくしとの関係に繋がるはずもなく、その時はただ経験値を上げなさいと言われた。

それは秘書としてのことなのだろう。

しかし半人前にも満たない滋に先輩達は、業務のことでアドバイスをし余計な事をされても困ると秘書とは関係ない事を提案した。

「習い事をして自分磨きをすれば、多方面からの見方が出来て良いわよ。お料理教室とか着物の着付け、筆なんかどお?」

「着付けは出来ます。筆も小さい頃やってたから得意です。」

提案した先輩は生粋のお嬢様だという事を忘れてたと自分に突っ込んだ。

「でもお料理は自分でしません。やってみようかな。」

それから仕事の後邸で料理を勉強することになる。

それは邸のシェフからすればいい迷惑だった。

なにせ本当に料理の基礎を知らない滋は、包丁を持つ手すら危うい。

命じられたこととは言え、令嬢に怪我をさせられないシェフはまず野菜を洗わせるところから始めた。

そして、実物の野菜からではなく布巾を野菜に見立てた包丁の持ち方から教えていったのだ。

邸での料理教室は始めの3カ月は滋はほぼ見ているだけだった。

しかしシェフは見ているだけの滋にある課題を出した。

それはその日何を見るかだ。

ある日は包丁さばき、

ある日はフライパンの振り方、

ある日は使った調理器具の片付けなど、、

秘書課でも与えられた仕事はきちっとやってた滋にとって、見るだけとは言え限定されることでそれらについてやっていけた。

しかも意外にそれは難しいのだ。

なにせシェフは通常業務の合間に滋に教えていた。

ボーッと立っている滋は邪魔でしかない。

キッチンには3人のシェフがキッチン狭しと動き回っている。

シェフにぶつからないように見なきゃいけないのだ。

ちなみにぶつかったらペナルティーのない減点を取られる。

減点をいかに減らせるか、ゴルフのようなスコアだと滋は楽しみながらシェフを見ていた。

そしてキッチンでの動きも理解しようやく料理の仕方を教わるのだが、滋はある疑問をシェフにぶつける。

「シェフの様に料理できるまで私のペースだと、何年もかかっちゃうよね。簡単なレシピを見て出来る位のレベルでいいんだけど。」

それは邸での料理教室の様子を知った先輩からの提案だった。

先輩は自分が仕向けてしまったことに責任を感じ、令嬢の滋が出来ることを考えシェフに伝えるように言ったのだ。

シェフが安堵したのは言うまでもない。

それから約半年、普通に簡単なレシピなら難なく出来るようになった滋は一人暮らしを始めると言いだす。

はじめ反対しなかった滋の両親も、炊事を自分でやるつもりと知ってからは難易度の高いレシピを出来るようになってからだと滋に叩きつけ、シェフをまた泣かせることになった。

そんなドタバタな滋の料理修行から数年が経ち、現在滋は一人暮らしで炊事も行なっている。

とはいえ、毎日邸からメイドが掃除や洗濯をしたりと家事全般をしている訳ではないし、炊事の方も1・2品を温めるだけとなんともお嬢様な一人暮らしではある。


ピンポーン♪

「あれ?まだ(邸から)何かあったかな?」

その日、女子会のため仕事を午後から休み滋は準備をしていた。

料理は邸で準備させた方が手っ取り早いのだが、こんな時は自分で作りたいと思ったのだ。

パーティレシピを用意させ、マンションでひとり料理をしていた。

そんな時の訪問客だ。

しかし約束の時間までまた3時間近くもある。

滋は邸のメイドだと思った。

「は~い。」

「こんにちわー滋さん。早く来ちゃった。」

そこにいたのは優紀だった。

「優紀ちゃん?どうしたのまだ時間前だよ。」

「えへへ。家を出る良いタイミングだったので来ちゃいました。」

「タイミング?」

幼い子どものいる優紀は、自分のことも全て子どもに合わせなくてはならない。

夫が早く帰ってきて子どもと遊んでいる中、子どもも遊びに夢中になっていることから夫に今行けと目で合図されたのだ。

「へぇ~お母さんって大変だなぁ。」

「ふふ。でも(子育て)楽しいですよ。それでも久しぶりの休日を今日は楽しみますよ。」

「あ、でも私まだ準備中なんだ。」

準備って優紀はキッチンを覗く。

「滋さんがお料理してるんですか?」

優紀が驚くのも無理はない。

「まぁね。」

照れる滋。驚かれる内容を分かっていなかった。

「あたしも手伝いますよ。それしながらお喋りもしたいし。」

エプロン(余分に)ありますかと優紀は乗ってくる。

優紀は滋主導の料理に付き合った。

それなりに忍耐のいることだが、幼い子どものいる優紀には慣れたものだった。

滋を褒めながら1時間ほどかけ、料理を準備した2人。

普段滋が調理する(温めるだけ)よりも品数が多かったが、そこはフォローの上手な優紀が、調理に夢中になっている滋に合わせるようにキッチン周りを片づけていた。

滋の調理はとにかくレシピに忠実。

わかりやくレシピを提示してあるので、優紀には先回りしやすかった。

だがここで優紀がいなければ滋にとって良かったこともある。

おそらく滋だけで調理をしていたら、キッチンはコントさながらの有様であったに違いない。

そうであれば流石のつくしも桜子も、料理を用意したのが滋本人だと分かったかもしれないが、優紀の思わぬディフェンスにより滋はシュートを撃たせてもらえなかったのだ。


「すごーい豪華ですねー」

「本当だね。私だけだったら間に合わなかったよー優紀ちゃんが来てくれて良かったぁ。」

(大河原邸のメイドがその事実を知れば、ぞっとし泣いて感謝したに違いない)


「飲み物は来てからでいいですね。グラスも4人だしそうしましょ。」

うんうんと滋はご機嫌だ。


それから約束の時間まで滋と優紀はティタイムとお喋りを始めた。

「つくし元気かなぁ?」

「優紀ちゃん会ってないの?」

「会ってませんよ。チビ助もいますし、つくしも仕事忙しそうですもの。」

そっかと滋はホッとする。

そして秦野の言葉を思い出していた。

『親友のNo. 1になりたいのは分かる』

つくしの親友No. 1は私じゃない。

この優紀ちゃんだ。

つくしとは中学からの知り合いで1番付き合いが長い。

司との事も優紀ちゃんに1番相談していたみたいだし、私が親友のNo. 1にはなれないよね。

滋は桜子に感じた嫉妬心を優紀にまで持ちたくないと思っていた。


「つくしテーラーをやっているけど、スーツは作らせて貰えないって言ってたのどうなったんだろ?」

「え?どういう事?」

滋はテーラーが男社会ということを知らなかった。滋自身テーラーとは会うことはなかったため知るよしもないのだが。

「酷い!何それ!女だからって馬鹿にされてるの?!」

「わわ、、滋さん落ち着いて、、」

優紀は憤慨した滋に失敗したと思っていた。

ーそうだこの人すぐ着火しちゃうとこあったよね。話題、話題変えなきゃ。

「大丈夫ですよ滋さん。つくしは雑草をなめんなよって逆に燃えてますから。心配しなくても大丈夫ですよ。」

ねっと優紀は滋をなだめる。

滋はつくしのそんな性格を思い出し、やっぱり優紀ちゃんには敵わないなと落ち込む。

そんな2人は互いの気持ちの温度に気づかずに話を進めた。

「でも、テーラーをやっているんだから何らかの出会いとかは無いかな?つくしもそろそろそんな話が出てもいいんじゃありません?」

滋はつくしが司以外の人と出会うなんてあって欲しくなかった。

でも親友として優紀に劣等感を抱いてしまった滋は、話を合わせてしまう。

「そうだね。彼氏いない歴も長ければ良いって訳じゃないし、つくしの恋バナ聞きたいね。」

気持ちとは反対のことを言う滋は空元気になってしまう。

そんな滋を優紀は離れていた分察することが出来ずにいた。


***

そして、
素肌にシャツを着て46に続きます。



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なんだか滋も司みたいに突っ込ませたくなってしまいました。
でもお金持ちって、どうしても世間との認識のズレはあるよね。
そんな中でも嫌味無く笑ってもらえる滋であればなと思い書きました。
にしても、、
本編と繋がって良かったー
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Re: No title

そうして下さい。

義務感で読んでもつまらないですよ。

それに私の本編は長いです。
だって100話!

落ち着いてから読みに着てね。
(о´∀`о)

それか今日みたくその話を添付してみるから、本編を読まなくてもオッケーよ。

lemmmon

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Re: No title

おはようございます。
またまたコメントありがとうございます☆

コメ返に同感してもらって嬉しいなぁ。

やっぱり同じことを思っている人っていたのねと俄然やる気がおきました。

と言うのもですね。

私その彼は原作ではそうでもないけど、2次の彼は好きではないんですよ。
つかつくでも、もうしつこいとしか思えなく(話のスパイスにしてはイラつかせすぎ)、天使でもダがつく方でしょって思っちゃって。
彼つくでは、つくしがつくしと思えないので読み進められません。
なので彼の魅力が混乱していて分からないんですよね。

だから私なりに、10代は天使で30代ならどう変化する?と考えてみようかなと思ってました。

が、これまではやる気が起きなくて、、

彼つくの作家さんが多いので責められるだろうなぁとの弱腰あーんど私は司派だしーと目を背けてました。

でもパーソナルスペースで反応してくれるならば、いっちょやったるか!って感じです。

でもそしたら本編にいつまで経っても戻れないー
二足草鞋は苦手だしなー

うーん、、

ま、突然彼が降りてくることもあるだろうし、その時はちゃちゃっとやれるでしょう。

期待しないで待っててねー
↑してないか☆

lemmmon

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