甘さとスッぱさと ... 一歩進んで立ち止まる20
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一歩進んで立ち止まる20
2016-12-03-Sat
このお話の中にとある団体のことが記されてますが、完全に書き手の創造です。
登場する人物も架空の者ですので、信じないで下さい。事実は異なると思って下さい。フィクションとして楽しんで下さいね。






少しさかのぼり9月上旬都内某所

ここである月一の理事会が開催されていた。

「以上が8月の利用報告になります。」

そこには20数名の男ばかりそれもかなり年配で会社でいえば会長職にあるような風貌の者ばかりであった。

「では、次の議題に移ります。理事の○○○○様より身体の養生を理由に任期途中ですが理事を辞したいとの申し出がありました。」

司会者が議題を読み上げる。

「聞いたところによるとすでに入院しているそうじゃな。」

「病ならば仕方あるまい、静養されて一日でも早く良くなってもらわんとな。」

口々に出るのは病に伏せた者への気遣いの言葉。しかし腹の中は別のことも考えているようだった。

「それで空席になるのですが、任期まで1年以上はあります。今から理事を募るとなるとかなり難しいと思うのですが、、

どなたか適任者に心当たりはございませんか?」

司会者の言葉に会に参加している者は一様に顔を見合わせる。
しかし流石に時期が悪い。そう思いつく者はないようだ。

だが、

「ひとり、任せてみたい人物がおる。どうじゃろうか?」

その中で一番進言の重そうな人物が口を開く。

彼の出した人物の名を聞いたとたん、騒めきが起こる。

「この理事会もずっと男ばかりじゃ。女が一人くらいいてもいいじゃろ。」

「しかし若すぎやしませんか?」

いくらなんでも、、、と声が漏れる。

「そうじゃな。これまでの面子を見ても若いのは確かじゃ。しかし若手を入れたいという狙いもある。老いぼればかりの会では考えも偏ってしまうだろう。だが若手を入れたくても適任者は現役で裏方には来れない現状もある。その子はあるNPOの次期役員にと声がかかっているようじゃ。つまり今は何も付いてない。経験させてみてはどうかね?」

ボス的な雰囲気をまとった人物の発言にはっきり異を唱えるものはいない。それどころかこの男は他に何か考えも持っているかもしれないと考える者もいた。

「そうですね、逢坂様の仰ることも良いかと思います。任期が短いのも中々ないことですし、試してみるのは良いかもしれませんね。」

ひとりの賛同者に他の皆も声を揃える。これで決まったようなものだった。

***

それからその月末、メープル東京にてとあるパーティがあり滋はこれに父の名代として参加していた。

滋の装いは今夜も華やかというよりも存在感重視でパーティドレスではあったがむしろタキシードを着ている雰囲気であった。

滋が声をかけ挨拶するのは大物ばかりで、話す内容も決して浮ついてなく男女の会話ではなくトップ同士の内容だった。

「おお滋ちゃんか、やっと来たか。待っとったぞ。」

それでもまだ若輩者には変わりなく、女ということもあってちゃん付けなのは仕方あるまい。(それに滋はそのことを気にはしてなかった)

「お久しぶりです和田会長、斎藤会長、そして逢坂会長。」

3人組でもつくしにからむお嬢様3人組とは訳が違う。
滋は妖怪に話しかける構えで話に加わった。

「活躍は耳に入ってきておるぞ。次の依頼も来ているのか?」

「それは守秘義務がありますので、、和田会長といえどもお話は遠慮させて下さい。」

「ハッハッハ、それもそうじゃな。」

「では改心した愚息がいたのかだけでも教えてくれんか?皆改心していたら儂は目もあてられん。」

そう言うのは喜和子の祖父斎藤だ。笑い話にしているが誰でも笑える訳ではない。

「どうでしょう?今のところ即効性は無くて、、、それだけ危機感は持ってます。」

滋の答えに妖怪3人組は穏やかな態度を崩さない。否定もせず肯定もしない。まずまずといったところか?

「滋ちゃんは結婚しないのか?」

おもむろに妖怪の一人が聞いてきた。逢坂会長だ。
デリケートな話題だが、そこはそんな雰囲気にしてはいけない。

「まだ相手が見つかりません。しないつもりも無いのですけど、焦るつもりもなくて。大河原滋として立とうと決意してますので、相手も希少になってしまいました。」

「ほ、、、う。」

滋の答えは合格なのか?逢坂の反応は語尾が吐息まじりだ。

―妖怪なんだから止めてほしいわ。滋は心の中で毒を吐いていた。

「では提案があるのじゃが聞いてくれるかな?」

ん?とおどけて話す逢坂。滋は嫌な予感しかしなかった。

逢坂からの話を聞く滋。それは任期途中で理事を辞してしまった代役であった。

だが、

「逢坂会長は確か今、、、」

「逢坂は(公益財団法人)日本武道館の会長だったな。」

「ああそうだ。」

「そこの理事は国会議員や元国会議員ばかりじゃろ。滋ちゃんのような若い子はいない。老いぼればかりだし、介護してほしいのか?」

和田が辛辣に口出しする。自分だって十分老いぼれだ。

「若者に入って欲しいと考えていたんじゃが、なかなか機会がなくての。人材も出してくれないケチばかりじゃし、、どうだやってみんか?まだ今のところの役員はしてないんじゃろ。」

妖怪ばかりのところへひとり出向く?

滋は冗談であって欲しいと思っていた。しかし逢坂自らが言ってきたのだしマジなのだろう。しかも断れるのか?そんな訳はない。

疑問に思ったことをすぐさま否定した滋。どうやら自分はすでに危険なところに足を突っ込んでしまったらしい。

「若輩者ですが、ありがたく引き受けます。」

―こうなったらどうにでもなれ!

半ばやけになっている気もするが、地雷さえ踏まなければなんとかなるだろうと滋は思っていた。

―パパは知っているのかしら?

父に相談無しに決めたことに後悔する滋。しかしもう言い出せない。

「そうじゃ大河原会長には許可は取っておる。まだ嫁に行ってほしくないから都合良いと言っていたぞ。」

ガクッ

―包囲網は完璧なのね。じゃやるしかないのか、、、

滋は腹をくくった。どうせこの世界で生きていくと決めたのだ。悲観だけするのではなくこれを踏み台にでもしよう。




妖怪3人組と離れ、滋は桜子が見ていることに気付いた。

シャンパンを受け取る。

「すごい面子ですね。」

「だね。ものすごいこと言われたよ。」

そう言って先ほどのことを話す。

桜子は呆然としていた。

桜子でもそうなるんだ、、流石妖怪と滋はなぜか感心していた。

「やるんですか?」

「断る雰囲気じゃなかったしね。どうやらアリの巣地獄にもう足を突っ込んでいたみたい。せめて妖怪にならないように気を付ける。」

肩をすくめ滋は小声で話をする。小声だがそれでも聞かれている気になってしまった。

「ビビッてますよね。大丈夫ですか?」

「大丈夫じゃない。あー吐きそう、、いや、吐かないか。気分だけ。吐き気はないわ。」

それを言うなら気持ちではないだろうか?桜子は滋の動揺を心配した。

しかし滋は別のことを考えていた。

―気分(気持ち)だけの吐き気ってことは、本当は無いってことよね。では相手を妖怪と思うのも、妖怪と思わなければ良いってことじゃない?

突然にやりとした滋に桜子は不審に思う。

「滋さん?」

「桜子、私大丈夫だから。」

そう言って顔を見合わす2人。

「ずっと思っていたの。つくしの親友でいるために強くなりたいって。前は頼られたいって思っていたけど、今は背中を見せたいわ。その方がつくしもなにくそと思うような気がするの。このチャンスを自分のモノにたぐりよせるわ。」

「がんばって下さい。」



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とりあえずドラマのパート2の最終回で使用したので日本武道館を使いたかったのです。名前を変えようかとも思いましたが、変になるし説明が長くなりそうなのでやめました。ここからつかつくに繋がるよ~

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Re:

コメントありがとう〜

私もアプリ入れないです。
だって課金嫌だもん。
だからツイートしてくれて嬉しいですね。
ご挨拶の司が良かったなぁ。
きっと原作者様も2次のこと知ってますよね。
そう思うと恥ずかしいなぁ、、
ま、バレないと思いますが、、
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