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スッピン3
2016-12-12-Mon
借りて来た猫ショックから数日後、

道明寺邸内にある大広間につくしの姿があった。

パーティなどでも使われるこの部屋にいる理由はSPの警護訓練のためだ。


何故訓練するかと言うと、

つくしは変装を思い立った。

しかしSP付きに慣れなくてはならない現実にぶち当たる。

変装しているとはいえ、いきなりSPに囲われることにハードルの高さを感じたつくし。

目立つことと隠れることが出来ないかと考え、

隠すことから、、

『葉(っぱ)を隠すなら森へ隠せ』という諺を導き出し、

そうだSPに変装しようと思い立った。

それですぐSPの警護主任にことの成り行きを説明したのだが、

主任から以外な言葉をかけられた。



「奥様、一度警護の訓練をしてみませんか?」

「訓練ですか?」

「はい。我々は警護を任務としていますが警護対象者の協力無しに完璧な警護というのは中々出来ないことです。

副社長の警護では常にSPで壁を作り周りに目を光らせています。その体制もそうですが副社長自身も警護されている上での行動を取っています。」

「司が?」

SPに協力している?

にわかには信じられなかった。

ただ大人しくしているだけじゃないの?

「はい。副社長は警護されている間常に前のみを見ています。視線をばら撒くことはしておりません。」

確かにそうだけど、それは周りに興味がないだけなのではとつくしは思った。

「副社長が視線をあちこちに動かしてしまうと、周りの視線も動きます。そうすると不審者の動きの察知が遅れる結果になるのです。」

「あっ!」

確かにそうだ。司が前だけを見ていれば周りも司だけを見るはず。しかし司が周りを見て視線の合った人がいればそこに注目が集まる。そんな動きの中に不審者が紛れていたなら、いくらSPが体制を整えていても不意を突かれるかもしれない。

SPの警護対象者となることの理解も必要なのだとつくしは思った。

「なるほど。高谷さんの仰ることも最もですね。あたしの動きひとつで警護しやすくもしにくくもなるんですね。」


こうしてつくしはSPによる警護の訓練を受けることになった。



まずはつくしの警護の状態を確認していく。

つくしには3人体制で警護がつくことになっていた。

1人はつくしのやや前に、

もう1人はつくしの側に、

そしてもう1人は少し後方に配置している。

ぱっと見た感じではSPは1人だけにしか見えない。


部屋の中にテーブルなどの障害物を置き、つくしは前に進んで行く。

前にいるSPにつくしは視線で進行方向を指示し、常に警護のポジションをキープしていた。

訓練とあって緊張感はなかった。

むしろ球技の守備練習に近かった。

そのためはじめはポジションをミスしたらSP主任の高谷がホイッスルを吹くため、和やかな雰囲気で行われていた。

しかしある程度つくしがSPとの息が合ってくるとより実践的な訓練へと移っていく。


「では奥様、今度は不審者が近づくという訓練をしていきます。」

「あ、そ、そうですね。不審者から警護するんですものね。」

「はい。その時奥様がどう動けば良いのかやってみましょう。」

「立ち向かっては駄目ですよね。」

「まぁ、逃げるよりはマシです。」

「へ?」

呆れられると思ったつくしは、意外な返答に目を真開いてしまった。

「警護対象者が逃げてしまうと、万が一にも不審者が近づいた時我々は警護出来ません。

立ち向かうならばそこにSPはいますから我々は壁になることが出来ます。

ですから正解は不審者が近づいたらSPの壁に隠れることです。」

つくしは思わず手を叩いてしまった。

つくしに感心され主任の高谷は苦笑いだ。

しかしこの素直さが皆の庇護欲を維持させていく。


不審者役のSPの迫真の演技に、つくしの警護のSPも先程までの和やかさは消え去り、つくしは警護される現実をまた知ることとなった。




「奥様、今回この機会を作って頂きありがとうございます。この訓練の有る無しでは全然警護の質も違ってきます。」

「いいえ。こちらこそありがとうございます。身体を張って警護なさってくれるのですから、無事なのが一番です。

この内容を知らずに怪我をされた人が出たらあたしは凄く落ち込んでしまったでしょう。あたしの方こそ高谷さんにお礼を言わなくてはなりません。」

そう言ってお辞儀をするつくし。

そんなつくしを見てSP達は自分の警護する人がこの人で良かったと思った。

警護のプロフェッショナルである彼らも人間である以上、感情はある。

感情を仕事に持ち込みはしないが、その感情が良いものならばモチベーションも上がるだろう。


そんなつくしの願いをSP達は叶えてやりたいと思ってしまった。


「奥様、SPの変装ですが警護対象者役の女性SPを雇いましたので明日にでも行えます。」

「へ?」

実は高谷はつくしの要望を叶えるには警護対象者が女性でなくてはならないと考えていた。

男の警護に女性が付くのは目立ってしょうがない。

しかし女性の警護ならば、女性にしか立ち寄れない場所もあるため不自然ではない。

つくしの警護を始めるに当たり必要性を考えていたのだが、つくしの提案により前倒しすることになった。

しかしつくしは自分の我儘でSPを増やすことになったのではと恐縮している。

「わわ、、そんなつもりは無かったんです。わざわざ女性SPを雇ったんですか?」

ごめんなさいと泣き顔になりそうなつくし。

その顔に笑いそうになるSPもいた。
しかし高谷に睨まれ顔に力を入れ耐えていた。


「わざわざではありませんよ。いずれ雇うつもりだったのです。

奥様は当初変装目的だったかもしれませんが、この訓練の実践としても有意義だと思います。

免許を取っても運転しなければペーパードライバーですよ。

SPに遠慮していたら邸に引きこもってしまいます。外に出ましょう。」



「はい。よろしくお願いします。」

ニコっと満面の笑みで答えるつくしだった。




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ニュースなどでテロが起きた時の訓練とかを見ると、こういう事って必要だなぁと感じてました。
アラサーのつくしはSPが付くことに頭で理解していてもすぐに受け入れられないのではと思います。
しかし現実を知ればその考えも変わるはず。
SPに変装したら面白いかもという妄想から、lemmmonらしくリアリティに考えちゃいました。
しかーし、実際の警護のことなんて知らないのでそこはあくまで想像でっす。
信じた人がいたならごめんなさーい。
てへ。
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