甘さとスッぱさと ... スッピン5.5
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スッピン5.5
2016-12-15-Thu
スッピン5の中で飛ばしたエピソード
良ければお付き合い下さい。





メープル東京内にある和食レストラン

レストランとはいうもののメープル内に店舗を構えるだけあって懐石料理に近かった。

「よお、話は終わったか?」

「ん?ああ、、終わったっていうか女性SPを紹介されただけだよ。あんたがすぐ到着したしね。」

つくしが席に着くのを待って司はまた話始める。

「料理は頼んでおいた。で、どうよSPの方は?」

「どうって?」

「女のSPと会ったんだろ?」

「会ったけど、全然話してないよ。
向こうも緊張している風だったし、なんか高谷さんがヘマするんじゃないぞって感じで見てた。」

それを聞いて司は笑い出す。

「そりゃ、しょうがねぇよ。
うちのSPは連帯責任だ。誰かがミスをすりゃあ全員が責任を取る。
ミスの程度にもよるが、デカイミスされた場合は全員入れ替えることだってあるぜ。」

「えーーー?!
全員?やり過ぎでしょ、それは。」

「だがそれだけ緊張感を持ってくんねーとSPを雇った意味がなくねぇか?
気の抜けたSP雇うんだったら丸腰の方がマシだぜ。」

その回答につくしは返す言葉がない。

確かにそうだ。警護している以上ミスは許されない。

司のトップとしての考えに触れ、つくしはドキドキしていた。




そのうち食事が運び込まれ、2人は箸を進めていく。

和食が久々なこともあってつくしは饒舌になっていた。

和食って無形文化遺産になったんだよねとか、

こういう和食は他の国のメープルでも食べられるのとか。

司はそんなつくしの様子を愛しげに見つめていた。




食事が終わりデザートを待つ間、つくしは気になっていたことを司に話始める。

「ねぇ、あの3人には入籍したことまだ言ってなかったのね。」

「あ?ああ、そうだな。言うとうるせぇしな。」

「今日の視察でバレるかな?」

「多分マスコミは嗅ぎつくだろうな。
一応嗅ぎつかない場合に備え、岩元のツテを頼ることも考えている。」

「岩元さんのツテ?」

「芸能事務所にいたって言ってたろ。」

うんうんとつくしは頷く。

「芸能事務所は週刊誌とパイプを持ってるんだよ。」

「へっ?敵対しているんじゃないの?」

「基本はそうらしいぜ。
だが、持ちつ持たれつの関係なんだと。
スクープっつうの?押さえられても取引で誌面に載らないこともあるらしい。
ま、そっちの世界に限ったことじゃねぇけどよ。」


決して表には出てこない闇の部分を淡々と話す司。

幼いつくしにはそれが受け入れられなかったが、社会を見てきた20代を経て30代になった今ではそれも仕方のないことと思うようになっていた。


ー綺麗事で済まされたら魑魅魍魎なんて存在しないものね。それらに対抗するためにはそうなる事も必要なのかも。

そんな風につくしが考え更けているとデザートが運ばれて来た。



「ほら、俺の分もやるよ。」

「ありがと。」

ニコニコと司の分のデザートを受け取るつくし。

和のデザートとあって羊羹にアイスとお餅となかなか見ない組み合わせだった。




司はつくしの表情の変化を見ていた。

どす暗い世界の話をした後で考える仕草を見せたつくし。

デザートで表情は明るくなったが、本当のところはどう思っているのだろう?




「反応しねぇな。」

「ん?美味しいよ。」

「そっちじゃねぇよ。」

モグモグ、、

「そりゃあたしだっていろいろありましたから。
理不尽な事、、あたしにだってあるんだよ。」

「へぇ、、、」

どんな事やら、、司は子どもの様なもんじゃないかと思っていた。


つくしをじっと見る司。

黙ってつくしが話し始めるのを待っていた。

が、つくしも黙ったままだ。話すつもりは無いらしい。


「何があったか教えてくんねぇの?」

「ん?別に特別何があった訳じゃないよ。ただ、周りを見て考えを改めただけかな。」

ニュースとかとつくしは付け加える。



本当にそうなのかと司は疑う。

何せつくしは昔からごちゃごちゃ考えるところがあった。

誰にも相談せず自己完結する。

完結の仕方が逃げる場合も多かったため司はつくしを逃がさなきゃために常に目で追っていた。



ジィっとつくしを見続ける司。

顔を上げたつくしと目が合い、つくしは目を逸らしてしまう。

その瞬間司は隠していることを確信する。


「言えよ。俺はおめぇの腹ん中がドロドロしてたって構わねえ。どんなに澱んでようがおめぇを離すつもりはねぇからな。」

「澱むって失礼ね。ヘドロ扱いしないでよ。」

そう言って赤くなるつくし。

反論したはずなのに語尾が弱くなるのもつくしらしくない。


「分かんねぇな。赤くなるとこか?」

ボッとつくしがまた反応する。

その反応にますます引きつけられる司。

つくしは照れているのか?

・・・俺の事、、か?


今度は司が赤くなる番だった。

口を手で押さえニヤニヤしてつくしを見ている。


「な、何よ。何考えてんの?」

「何っておめぇの事に決まってんだろ。
具体的なことは分かんねぇが、赤くなったってことは照れてるんだろ?
理不尽っつーことは、、梢に嫉妬したか?」


前の奥さんの事を名前で呼ぶ司。

司からしたら呼び名などどうでもいいのだろうが、つくしからしたら違う。

メラメラとドス黒い感情が渦巻くのを感じてきた。



つくしの顔がだんだんと下向きになるにつれ、目が座ってくる。

ニヤニヤしていた司はヤバイと思うようになってきた。


「あ、、いや、なんだ。
おめぇからしたらよ、、うん。勝手に結婚して気分悪ぃよな。
けどま、済んだことだぜ。蒸し返すのは、、な。
おう。もっと食うか?」

シドロモドロになって慌てる司。

何がつくしの逆鱗に触れたか分からないだけに、つくしの嫉妬を追求出来ないでいた。


「いらない。そろそろ時間なんじゃないの?」

「そうか?けど、時間になったら呼びにくるはすだ。もうちっと話そうぜ。」


司は理由を知るべく喰い下がらなかった。

つくしの口から梢に対しての嫉妬の言葉を聞きたかったのだ。

しかしつくしの方はただでさえ自分の負の感情を好ましく思わないのだから、司に言うつもりなどなかった。


「おめぇのどんな感情も良いっつっただろ?おめぇが嫉妬するのはドン引きするどころか、最高としか思えねぇけど?」


モジモジと司らしくない口調でつくしに話を促す司。

どうやらバカップルモードに入ってしまったらしい。


つくしにもそれは嬉しいはずだが、先ほどの負の感情が邪魔をする。

ーまぁあんたが梢さんなんて言うはずないわよね。はずはないけどムカつくのよ、、

あたしは何年苗字だった訳?


それはお互いが恋愛初心者で意識しすぎて名前で呼べずにいまからなのだが、理解が感情を押さえてはくれなかった。



「あんたの元奥さんに嫉妬なんかしてないわよ。嫉妬してるとしたらそれはあんたにね。あたし一人初婚って不公平じゃない?もうさ、入籍しちゃったけど一度籍を抜く?そしたらあたしもバツ1になるわよ。」

「はぁ?」

とたんに険悪顔になる司。

言ってることも無茶苦茶だが、ようやく籍を入れたのに抜くなんて到底受け入れるはずもない。

冷静になればつくしが照れ隠しで言ってしまった事と気づくかもしれないが、つくしの嫉妬心を期待していた司には気づきようがなかった。

「てめぇ、ふざけてんじゃねぇぞ、、、」

片膝立ちになり今度は司の目が座っていた。

そして今度はつくしが焦る番だった。

言い過ぎたと思っても後の祭りだ。

ゆっくり立ち上がる司を目で追う。

つくしは冷や汗をかいていた。

手をぶら下げ、頭をやや斜め後ろに倒しながら顎をヒクつかせ見下している。

テーブルを回りつくしの側にやって来た。

思わず距離を取ろうとつくしは横へ移ろうとする。


ドタッ

しかし痺れて横に倒れてしまう。

痺れで動けないところへ司が跨ってくる。

「逃げられると思ってんのかよ。」

「無理、、だね。痺れてるもん。」

司がその脚を触る。

「いーーーちょっと触んないでよ!」

なおも触り続ける司。

つくしは涙目になってしまっている。

「もうっ、ゴメンってば。あたしが言い過ぎた。もう籍を抜くなんて言わないからぁ、、」

つくしが泣きそうになっていることに司もムスッとなる。

いじめるつもりは全くないのだ。

ただつくしとイチャつきたいだけだったからだ。


スンッ

鼻をすするつくしを見て司は立ち上がろうとする。

「待って。」

腰を浮かしたところでつくしは司に声をかけた。

「あんだよ。俺も悪かったよ。・・・やり過ぎた。」

「うん。ね、仲直りしよ。」

「仲直り?」


うんと頷き目を閉じるつくし。


司の目は逆にランランと輝いていた。



***

「副社長、お時間です。」

襖の向こうから西田が声をかける。

が、返事は無い。


「副社長、、」

「あと5分待て!入ってくんじゃねーぞ!!」


西田の表情は曇った。

夫婦二人だけで個室にしたのは不味かったか?

まさかおっ始めてはないだろうか?

司ならありえる。

なにせここ最近仕事を与え過ぎたと思える節もあった。だが、日付を跨ぐ帰宅はさせてないはずだ、、

とりあえずそのような音は聞こえない。

司を止めようと逆に機嫌を悪くしては後の仕事に影響を残してしまうし、どうしたものかと西田が考えていると、、

スッっと襖が開いた。


「おう、待たせたな。行くぞ。」

上機嫌な司が出て来た。

そして顔を赤らめ俯くつくしの姿も。


つくしは手に持っていたハンカチをジャケットのポケットにしまった。

チラッとしか見えなかったがピンクの何かが見えた。

そういう柄なんだろうか、、


「奥様大丈夫ですか?」

「あ、はい。待たせちゃってすみません。」

つくしの腰を抱き進もうとする司。

「ちょ、ちょっと待ってよ。あたしは今日SPでしょ。だから別々に出ようよ。」

「あ?どうせ同じ場所に行くんだ。良いじゃねぇか?」

「良くない。あたしはスッピンなのよ。これで撮られたらオフになんかなれる訳ないじゃない。」

そりゃそうだ。

「じゃどうすんだよ。SP供と車に乗るのか
他の男と同じ車内だと?俺が許すはずねぇだろーが。」

「女もいます!さっきも一緒だったわよ。あんたが雇ったんじゃない!」


ムウと面白くない司。
車内でもイチャつけると思っていたらしい。

だがピンと何かを思いついたようだ。


「これで妥協してやる。」

そう言って唇をチュッと弾く。


つくしは一瞬目を見開き、眉根を寄せる。

一瞬西田の方を見て、そしてガバッと司の顔を引き寄せ思いっきり濃いやつをかませた。

顔を話した時は静かだったが、司にはチュポンという効果音が聞こえたに違いない。

つくしは冷静にポケットからハンカチを取り出し、司の口元を拭き取った。

そのハンカチのシミは更に大きく広がった。

「じゃ、行くわよ。」

そう言ってスタスタ先を行ったつくし。

その場でしばらく呆然とする司がハタと気付いた時にはつくしを乗せた車は発車していた。

そして司もリムジンに乗り込み視察の武道館へと向かう。

リムジンの中、西田が聞いたのはこれでもかとニヤケた顔の司の気味悪い笑い声だった。



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スッピン始まって司君登場してないなーと思い、話の合間にイチャコラ割り込ませました。
あんまりイチャコラしてないかな?

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