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スッピン6
2016-12-15-Thu
道明寺一行が駐車場から武道館へ入る途中、駐車場の入口側に一台のバイクが止まった。

バイクに乗ってる人間の仕草は植木に遮られ良く見えないが、マスコミ関係の者と判断して良いだろう。

前を歩く司の姿は階段やSPで死角になっているにも関わらずバイクの人間の姿勢が変わらない。

その時スッとつくしの視線を遮るようにSPが割って来た。

ハッとつくしがその人を見ると、

「・・・あまり一点ばかりを見ると不審に思われます。少し遅れているようなので急ぎましょう。」

つくしも頷き、前との距離を縮める。


***



武道館に足を踏むのは2度目。

あの時は走って向かったので髪はぐちゃぐちゃだったし、おまけに制服姿だった。

15年振りにこんな形で立つなんてあの時は想像もつかなかっただろう。

少しの間つくしは15年前に想いをはせていた。

あの時と変わらないのは目の前にクルクルパーマの男がいること。

その男も年を取り益々魅力的になっている。

クス

ー流石に金のスーツではないわね。でもあれも着こなしていたから凄いわ。



つくしが微笑むと司が振り向いた。

軽く口角を上げ、また視線を戻す。

この様子を3人の女子SPも勿論見ていた。



司は若い男の話を聞いているようだった。

その男は資料を片手に大きく身振り手振りしながら話している。

天井の方を指差したりと演出を説明しているのだろうか、、



つくしは周りにいるSP同様に前を向きつつ周りを検索していた。

つくし達がいるのはアリーナで、少し高い位置に座席があり、更に上にも座席があった。

司はここで披露宴をすると言ったが、あんな小さな席に招待客を座らせるのだろうか?

そんなはずはない。

披露宴ということは呼ぶのはおそらくVIPと言われる人間だろう。

ではこのアリーナに席を作るのか?

そうしたらあの座席は空席にするのだろうか?

座席数はゆうに何千とありそうなのだが、、



つくしが思いに更けていると周りが動く気配がした。

前を見ると司がこちらへやって来る。

つくしは一歩下がろうとしたが背中を押さえられた。

振り向くとSPの一人が頭を下げていた。



「ボウっとしてるんじゃねぇぞ。」

いつもの顔でつくしの横を通り過ぎようとする司。

ムッとしそうになるが後ろから声がかかる。

「そのまま直立なさってて下さい。」

その声に従うと司付きのSPがつくしをギリギリ避けるように通り過ぎ、司がつくしの横に来た一瞬立ち止まったかと思うとまた進みだした。


司の一行が離れ集団からつくしが姿を現わすとSPがつくしに一声かける。

「では行きましょう。邸までお送りします。」

そのSPは前を向いたままつくしに声をかけた。

なので離れてその現場を見た者は部下を叱咤していたように思うかもしれない。




司を乗せたリムジンを見送りつくしもSPと同じバンに乗り込む。

バンの中はカーテンで目隠しされていた。

つくしは窓側ではなく通路側に座るよう指示される。

座席に向かう前、運転手の方を見るとバックミラーで何かを見ている。

「どうしましたか?」

つくしに声かけられ運転手はハッとするが、すぐに答えた。

「マスコミがまだうろついてます。おそらく女性SPに関心を持ったのでしょう。」

その言葉に女子3人も緊張感を持つ。

「そうですか。3人はこれからどうするのですか?3人を下ろしてからあたしは邸に戻ったほうが良さそうですね。」

「すみません。遠回りになりますがそれが賢明かと。」

「大丈夫です。何ともないですよ。」


***



バンが動き出し移動する車中、

女子SPの一人駒田がつくしに声をかけた。


「先ほど副社長は何を仰ってたんですか?」

「へ?あ、ああ司ね。気をつけて帰れって。それだけだよ。」

つくしの司呼びに女子はテンションが上がる。

しかし周りには先輩SPがいて感情を表に出せない。

駒田はつくしを見ながら拳に手が入り、森川と鈴木は目を合わせお互いのテンションを分かち合っている。

女子3人の様子に周りを固める男性SPも不審に思うが、特に何も言わなかった。




そんな女子3人を尻目につくしはいろいろ頭の中を忙しく動かしていた。


ーやっぱりマスコミは気付いたんだ。

てことはあの3人も邸に押しかけてくる?

面倒ー・・・

どこかに隠れようかな?

メープルだったらすぐにバレちゃうよね。
でも他のホテルだとお金かかっちゃう。

どこにしよう、、

滋さんか桜子んち?

優紀のとこは迷惑だろうし、、
(つくしにはもれなくSPがついてくる)

それに2人も忙しいからなぁ、、

やっぱり邸がいいか。

広いし、あの3人が思いつかないところで身を潜めていよう。


それにしても滋さんいなかったな。

今日は武道館に来る日じゃなかったのかな?

メールする時間なかったから連絡取れなかったけど、きっと来ることは知ってたよね。

司に秘密にしといてって何考えてんだろ、、


以前の滋ならば突拍子もないことをすぐ口にしていたのだが、先日一年半ぶりに会った滋は落ち着いていて同じ人間かと疑うほどだった。

司とすでに入籍したことも桜子から聞いていただろうけど、それにしては反応が全く違っていた。

聞けば滋にもいろいろあったという。

そして自分にずっと嘘を付いていたことを告白された。

海外に滞在していたと言っていたが実はずっと国内にいたこと。

嘘を付いたのは自分が拒絶するのを感じたから。

会えない理由を作って自分を安心させるためだったと、、

つくしは滋の苦悩を知り申し訳なかった。もっと違う態度を取っていればと思ったのだが、滋や桜子はその経験があって今の自分達がいるから気に病むことはないと言ってくれた。

それを聞いてつくしは時間の必要性を感じた。

司との別れは辛かったけど必要なことだったのだ。

子どものままでは上手くいくはずのない恋だった。

でも必要な時を経て2人は成長した。

もう離れることはない。
隔てる障害が現れても今は対処できる。

それに自分達だけじゃない。

滋達も成長した。

ならば、、

あの3人も変わったのかな?

バーで会った時は変わりないように見えたけど、、

逃げずに会ってみよう。

今の自分なら揶揄われても対処できるはずだ。



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