甘さとスッぱさと ... 23:55のクリスマスイブ
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23:55のクリスマスイブ
2016-12-25-Sun
吐く息が夜のネオンにかき消されていく。

それはクリスマスだからなのかもしれない。

同じ12月でも2日前や明後日ならこういう気持ちにならないのかも。




12月24日pm9:20

バイトを終えたつくしは家路へと向かっていた。

今日のバイトはファミレスだった。

ファミレスといってもオムライスのチェーンレストランで今日訪れる客はカップルばかりだった。

彼女からのリクエストなんだろう。

トロトロ卵のオムライスを普段食べてない男性客は大げさに喜んでいた。

ー男性だけで入れる雰囲気の店じゃないからね。ま、そんな中でも全然気にしないツワモノだっているけれど。





そんなイブに一人家路につく女の名前は牧野つくし。

ちなみに彼氏はいる。


今年の4月に遠距離恋愛を終えたばかりの超メンドくさい奴が。

そのメンドくさい彼氏は今日仕事で会うことすら無理らしい。

ま、そんなことは2ヶ月前から分かっていた。


***


「そ。」

イブは仕事だと報告した時のつくしの反応に、奴はキレた。

「おめぇ、クリスマスに俺と居れねぇんだぞ?もっとガッカリしねぇのかよ!」

「まだ10月だよ。分かんないじゃん。」

「その仕事は外せねぇんだよ。つーか、外せねぇけどよ。外せくらいは言わねぇのお前。」

「・・・西田さんに迷惑かけるかなと。」

「俺より西田か!ふざけてんじゃねーぞ。
クソッ、もういい!」


そう言って電話を切った男は2日後に反省の電話をかけてきた。

男が反省したという電話ではない。

あたしが反省したかという電話だ。

遠距離前のあたしならキレていたとこだろう。

でもこいつが何を言われたいか知ってるあたしはキレかかるのを少し我慢できた。


「反省って?反省してなきゃあたしはどうなるの?」

「は?どうもなりゃしねぇよ。おめぇはおめぇだろーが。」

「あんただってあんたでしょ。だったら仕事でデート出来なくても文句言うな。つーかあんたが先に言ったからあたしは何も言えないのよ。」

「それって、、本当はおめぇもがっかりしてたってことか?そうなのか?」

「当たり前でしょ。あたし達まともにクリスマスを過ごしたことなんてないでしょ。だから期待するでしょ普通は!でもそんなことを考え始める前にあんたから宣言されてあたしの期待は未然だったの。そっかとしか言えないわ!」

「そうか。そうだよな~」

ウンウンと電話越しに男は満足している。本当にメンドくさい奴だ。


「でさ、クリスマス当日はどうなの?」

「当日?」

「そう。イブは仕事なんでしょ。だったら当日は?」

「あー、、一応仕事だったと思う。28日休みたいしな。」

その言葉に口角が上がる。

多分あたしあひる口だ。

「それじゃ28日にまとめてよくない?ちゃんと時間を取って会いたいよ。」

「クリスマスと誕生日をまとめるのかよ。んなの貧乏臭ぇ、、」

「あたしはマジボンビーだから気になんないよ。ボンビー彼女との付き合いなんだから良いじゃん。たまにはあたしに合わせてよ。」

たまにどころかほとんどあたしに合わせる男。

だからこれは卑怯な台詞かもしれない。

「・・・フゥ、、しょうがねぇな。その話はもういいわ。じゃあな。」

「うん。またね。おやすみ。」

そう言って電話を切った10月半ば。

あれからあいつとは会ってない。

電話は一週間と切れずにあるのだが、なかなか会う機会がないのだ。

それもこれもあたしの卒論の所為。

パソコンの電源代すらケチったあたしはひたさらレポートに手書きで下書きを続け、パソコンも大学の図書館を利用するもんだから効率が悪い。

ちなみにノートパソコンは持っている。

彼氏が押し付けた超最新版が。

でもね、いくら最新版でもさ慣れたパソコンの方が使い勝手良くない?

その点図書館のパソコンは3年半使い続けた甲斐あって、アイコンの位置からキーボードの癖なんかもお手の物なのよ。

まぁ無事卒論を提出できたからもうそのパソコンを使うことは無いだろうけどね。
(それはそれでさみしいと思うつくしだった)




そんなこんなで12月になって、クリスマスが現実味を帯びてきた。

あいつはやはり仕事らしく(ちなみにパーティらしい)、あたしは暇になるならとバイトを入れた。

賄いがオムライスだと前に経験があるから引き受けたけど、あんなにカップルばかりだとさすがに落ち込むわ。

途中少し疲れた顔したら彼女の方に同情された目で見られてしまった。

それからは空元気だったな~

喉少し痛いもの。

あ、飴玉舐めよっと。



飴玉で気分が少し上がったつくしは色々考えながら歩いていた。

ープレゼントも買ってないな。

選べなかったのもあるけれど。

だってねぇ、、

金持ってるあいつに何買えばいいのよ。

まぁ、何でも喜ぶかもしれないけどさ。

あたしだけが贈れるってものを見つけられなかったな。

やっぱり手作りかなぁ?

でもクッキーはあいつ取っておいてダメだし、、

食べないのを贈るなんてあたしのプライドが許さん!

それなら編み物?

時間無いし、慣れてないから多分出来はボロボロだよね。

でもあいつならそれでも使いそう。

そんなになったらあたしは爆死するわ。

高級コート、高級スーツにオンボロマフラー、、

考えただけでも恐ろしい、、



その時駅前を歩いていたつくしは振り返ってデパートのショーウィンドウを探す。

50mほど戻ったところに紳士服のショーウィンドウがあった。


テクテクテクテク


この時間デパートはもう閉店していた。

ショーウィンドウの紳士服は高級ブランドだった。

マネキンの後ろには外人モデルのポスターが貼られている。


そのポスターを見てつくしは客は日本人なんだから日本人のモデルを起用すべきじゃないの?と思ってしまった。

しかしそのブランドは確かに海外の物だ。

日本人だと本物感が薄れるかもしれない、、

でもあいつなら、、、

コートのポッケから手を出したつくしは指でファインダーを作った。

マネキンの頭を隠しあいつを想い浮かべる。

「ムカつくほどに違和感ないな。」

はーっと息で冷気にさらされた手を暖める。手袋をしててもかじかむのはひとりだからかもしれない。

そんな中思ったのはこれを作れたらという想い。

ブランドのスーツを買えなくても、その職人にはなれないだろうか?

具体的な進路を考えてみる。

だがすぐに考えるのをやめた。

「あいつが許すはずないじゃんね。それに来年は道明寺に入るんだし。」

ふふっと笑うと時計の鐘の音が聞こえた。

「やばーもうこんな時間か。早く帰って暖まろ。」


キラキラ光るネオンに背を向けつくしは地下鉄へと消えて行く。




***


アパートに帰宅したつくしはすぐに風呂に直行し熱いシャワーで体を暖める。

本当ならゆっくり湯船に浸かりたいが時間が遅すぎる。

風呂から出たつくしが時計を見るとpm11:35だった。



カンカンカンカン

つくしがケータイを手にしようとすると誰かが階段を登ってくる。


濡れた頭を気にせずドアを開けたらそこにはメンドくさい奴。


いや、


「おう、間に合ったぜ。」

ニヤリと笑う愛しい俺様男が立っていた。




***


「はい。熱いよー」

「サンキュ。」

100均のマグカップにお茶を入れ2人で飲む。

一応ペアのカップ。

無地だから分かりにくいけど。


「ほれ、プレゼント。」

「えーあたし準備してないよ。」

「何でだよ。会えないからか?」

「それもある。」

「それも?他はなんだ?」

「何買っていいか分かんなくて、、あんた何でも買えるし。」

「そっか。」

納得する司。ムカつきはするが事実なのでしょうがない。

すると司はつくしの鞄を探り始めた。

「ちょっと何よ、、」

「コレにするわ。」

「は?」

司が持っていたのはドクター○リップ。

いわゆるボールペン。

「いいの?あたしの使いかけだよ?」

「だからいいんだよ。」

そう言ってこれお前の指の跡だろーと嬉しそうな顔をする男。

本当愛しくてたまらない。


「じゃああげる。大事に使ってね。ちゃんと替え芯をすれば長持ちするのよ。」

「替え芯?シャーペンなのか?」

「ううん。ボールペン。」

「じゃあインクを変えるんだよな。」

「ま、意味はそうなんだけど、、まぁ、やってみてよ。」

「おう。」


そう言って掛けたジャケットにボールペンをさす男。

多分普段は万年質を使っているんだろうなぁ、、

明日からはアレでサインするんだろうか?

西田さんは、、すぐ対応するか。

なんだかそれもつまらないな。


「何だ?」

「ううん。会えて嬉しいよ。」

あたしの返事に目を丸くする男。

そんなに素直じゃない?

・・・じゃないかも。




ま、でもクリスマスイブだからね。

ギリギリだけど。


恋人達の夜を過ごせて良かった。





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はータイトルに間に合わなかった。
一応素肌~のクリスマスバージョン。
本編では飛ばしたとこを繋ぎ合せたよ。
楽しめたら嬉しいです。
メリークリスマス .。.:*☆
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Re:

なんとかイブに投稿したくて付けた苦肉のタイトルです。

そして素肌〜のエピソードを思い出し、繋げたんでひょっとしたら矛盾も出てくるかも。
↑出てこないでくれー( ̄◇ ̄;)

R希望のリクエストもあったのですが、繋ぎきれなかった。

まだまだ修行が足りんらしい。

2次作家としての初クリイベ。

つくしBDにはビシッと投稿するぞ!

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