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スッピン18
2017-01-07-Sat
スターシャワーホテル東京、20時。

この日美作商事主催のパーティが開かれていた。

19時開始のパーティは中盤を過ぎ、専務であるあきらも主だった挨拶は終わりグラス片手に会場を見回していた。

ふと長身の若い男が目に入る。

まだ10代であろうその男は父親らしき男性の側にいて父親の挨拶に付き合っている。

が本人には退屈極まりないのだろう。チラチラと周りを見ては品定めをしているようだ。

その視線の先を辿れば若い女の姿。しかしその男よりは年上だろう。女の方は若いが成人しているようだった。

おそらく本人は上手くやっているに違いない。しかし今の自分からすれば考えていることはバレバレで、それを当時の自分達に当てはめればなんと滑稽なことだろう。

花の4人組、F4とよくもまぁもてはやされたものだ。

自分達を鼻で笑っていたであろう存在の多さに自嘲してしまう。



『いつまで俺らをガキ扱いする気だ?』


先日の司の言葉が頭から離れない。

あのガキに比べれば当時の司はもっと大人びていた。司の雰囲気がそうさせるのもあっただろう。だが牧野に惚れ剥き出しの刃を収めたもののその鋭い存在は隠せなかった。こんな場であのガキのように見透かされることもなかっただろう。

なのに俺達は司をガキ扱いし揶揄った。

それはなぜだ?

牧野に会うまで司は俺達でも手に負えない狂気に満ちていた。

牧野に出会い人の感情を取り戻した司。

それはかなりの驚きだった。

こんなことがあるのかと思った。

そんな司を誰かが揶揄った。

誰だ?

総二郎か?

それとも俺か?

よく覚えてはないが、それが心地良かったのを覚えている。

このまま人であって欲しい。

はじめは司がモンスターにならないように願ってからかもしれない。潜在的に。

しかしいつの間にかその意識は変化していった。

それがどのターニングポイントだったかは、色々ありすぎて分からない。

だが気付けば司に託していたような気がする。

口に出しにくい歯がゆい感情を。


牧野と上手く行って欲しかった。

困難が大きかったのは理解できたが、乗り越えて欲しかった。

司と牧野なら出来ると思ってた。

いや、思ってはなかったな。

ただそうなって欲しかったんだ。

だから別れた時は事前報告があったにせよ、やるせなかった。

そうだ。やるせなかったんだ。

だが司は諦めてなどいなかった。

だからその感情を放っといてしまった。

そうか、

俺にはその感情が、、、



そんなことを考えていたあきらはグラスのワインをぐっと飲み込む。

ワインでは酔えない感情の正体に気づいた。



すると、秘書がこちらに向かってくるのが見えた。

「あきら様、はあはあ、、」

そう言って息も整わないまま秘書はあきらに耳打ちする。

「何?司が?」

「はい。こちらに向かわ、、」

ザワッ

秘書の言葉を遮るように入口付近がざわめき出し、



この上なく目立つ男が会場に入って来た。

だがあきらには司が目立つことよりもその隣にいる存在に気を取られた。

司が女を連れている。

こちらからは女の顔は良く見えなかった。

しかし司の表情は見て取れた。


ー笑ってる。

司が笑っている。

あの司が。

ということは隣にいるのは、、


あきらは主催側であるにも関わらず司達の方へ歩み出た。

その足は勢いがあった。


招待客の人波が開け司達の姿を見たあきらはまた驚いた。

そこにいたのはやはりつくしだが、

特異的な格好だった。

左額頬から肩肘にかけてアート的なペインティングを施し、ドレスはヌーディカラーで裸体を彷彿させる。

さらに腰から下はグラディエーションなロングスカートでその柔らかさから下着を連想させた。

髪も右に大きく分け、左側のみ纏められていた。

またドレスも右側は大きなスカーフで隠しているが、司ががっちり腰を掴み、またつくしの方も司の腰に手を回し寄り添っている。

かなり目を引く装いだ。

しかし違和感がない。

それは司の存在かもしれない。

王者の風格で周りの存在を蹴散らすそのオーラがつくしのみを囲っている。

対で立つその姿は、それでひとつの存在にも見えた。



「よぉ、あきら。邪魔するぜ。」

「司、、、ま、きのなのか?」

「美作さん久しぶり。」

「もう牧野じゃねぇよ。こないだ話したろうが。」

「あ、ああそうだったな。」


言葉を続けられないあきら。つくしをジロジロと見てしまう。

「ふふ、すごい格好でしょ。」

そう言って左手を上げるつくし。

手首には変わったブレスレットがあった。

「それ、、、土星か?」

つくしのブレスレットはやや楕円形で丸みを帯びたものと、その周りを細いリングで宝石をちりばめたものだった。

一見別々のブレスレットを重ねているように見えるがあきらには土星のモチーフに見えた。

「そう、土星。良く分かったね。ゴテっとしたブレスレットを付けようとしたらこれにしろって、俺様が。」

「何だよ。不満なのか?」

「ううう~ん。」

司の表情に周りで伺っている客たちは二人の関係を理解しているだろう。

あきらがチラッと周りを見回すと、少し離れたところに知る顔があった。

あきらが気付いたことで向こうも小さく手をひらひらさせる。

「あいつらいつの間に来てたんだ?」

「ああ、滋さん達ね。そんなに前じゃないと思うよ。あたし達が会場入りするのを見たかっただけみたいだし。」

「なんでこっちに来ないんだ?」

「今はあいつら抜きでいる必要があるからだ。」

「は?」

司が訳の分からない事を言いだしあきらが虚を取られたその瞬間、司が爆弾発言をする。

「あきら、招待状を持って来た。俺達の結婚披露宴だ。必ず来いよ。」

そう言ってニヤっと笑う司。

途端に会場内は大きくざわつき出す。


目の前に差し出された招待状を受け取るも、ざわついた会場に気を取られるあきら。

ーこの野郎。パーティをぶち壊しやがったな。完全に話題を掻っさらいやがって、、

そこで気付く。

『あいつら抜きでいる必要があるからだ。』



ため息をつきあきらは招待状の角で頭をかく。

司を見るとドヤ顔をしていたが、つくしの方は申し訳なさそうだった。

「牧野いいのか?こんな奴で。」

「あ?何だと、、」

「うーん、まぁ良くなって欲しいんだけど、、無理だろうねぇ、、」

「何が無理だ?」

「あんたに協調性を求めるってことかな。騒がせずに渡せなかったの?」

「それが目的だ。だからあきらのとこに来たんだぜ。」

「だろうな。けどせめて前もって言えねぇの?」

言う訳がないと思いつつもあきらは聞いてみた。

「言っても変わんねーだろがぁ。」

「もっとマスコミを呼べたぞ。」

「それはやめて、、」

「そうか、なるほどな。」

「なるほどじゃない。あたしのキャパも考えてよ。」

「ククッ、、分かってるって。」



懐かしい雰囲気だった。

この雰囲気は大学を卒業して司が帰国してきた以来だろうか?あの時はまだ牧野も大学生だった。

文句を言いたかったはずなのにあきらは一緒に笑っていた。


しばらくしてまた秘書があきらの元へとやって来る。

パーティの締めの挨拶の時間となっていた。

「まだいるだろ?この後上で飲むか?」

「どうする?」

「んー帰りたい。あたしは眠い。あんたは飲んだら?」

「お前を置いて行くかよ。俺も帰るわ。」

「えー、、」


二人の様子に疑問を感じながらもあきらは壇上へと向かう。

マイクを渡された時会場を後にする二人の姿が見え、目配せで見送った。



パーティが閉められ招待客を見送っていく。


その中であきらは滋と桜子を呼び止めた。

司の登場を知っていた二人に文句を言う。

「私達も昨日知ったのですよ。昨日の今日では何も出来ません。むしろ邪魔をしてしまうかも。」

「その前から知ってても司だからねー」

確かに滋の言う通りかもしれない。

「あいつらは元に戻ったら相変わらずだな。司が牧野にべったりだ。」

「ふふ。ずっと離れてたんですものね。仕方ありませんわ。」

「つくし眠そうだったね。寝かせてくれなかったかな?」

「そうかも知れませんね。もしかしたら付けられているかもしれませんよ?」

「付けられてる?何のことだ?」

「赤い痣のことです。あのペイントはそれを隠すものらしいです。美作さんは近くで先輩を見られましたよね?胸元辺りにあったんじゃありませんでしたか?」

ああとあきらは納得する。

だからつくしは司に残ればと言ったのかとも。

「あったな。ペイントにしては赤みが不自然なやつが。確かに司は沢山付けそうだな。」

「独占欲は宇宙一ですから。先輩だけにですけど。」

「あきらくん司を捕まえてくれりゃあ、つくしに感謝されたかもしれないのにね。」

「そりゃそうだが、無理だろそりゃ。仮に捕まえてもすぐ逃げ帰ると思うぜ?」




笑いながら滋達二人を見送るあきら。

気付けばあの感情が無くなっていた。


「披露宴か、楽しみだな。盛り上げ役を買って出ないとな、、」

そこで頭を過る類の存在。

「まぁ、取り合いをするつもりはなさそうだ。俺と同じ、、か?」

それはさっきまでの感情。

だが、

「いや違うな。あいつは俺以上だ。上手く消化しきれるといいな。そう、させてくれ司。」






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ブロともさんの影響であきらを再登場。
次は、、総二郎?
やっぱり類かな?
バトルに発展するかは私次第。
こうご期待!!、、、はしないでね。


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Re:

そ、そう?
また一人称、三人称ごっちゃかぁ、、

うーん、、

確かに疲れてはいたけど。

後で見直してみます。

ちと休んだ方がいいかもね。

体力回復できるきびだんごとか欲しいなぁ。
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