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スッピン20
2017-01-10-Tue
同日16時。

つくしの着信を切ってからすでに3時間が過ぎている。

総二郎が道明寺邸を訪れるのは久しぶりだった。

最後にいつ来たのかさえ思い出せない。

高校の頃は良く来ていたが、司がNYに行ってからは行く機会がなく、司が帰国してからもそれは訪れなかった。




「いらっしゃいませ、西門様。」

「こんにちは。初めて見る顔ですね。」

「そうですね。僕は岩元と申します。今は奥様の秘書をやっています。」

「牧野の秘書?あいつは道明寺の役員でもやってるのか?」

「いいえ。奥様は役員など任されていませんよ。・・・まぁ、詳しく話さなくてもいずれ分かると思います。」

「言えないん、、ですか?」

「いいえ。言えないのではありません。・・・百聞は一見にしかずです。」

岩元の言葉に眉を顰める総二郎だったが、つくしの登場に聞くタイミングを失う。

「あっ、西門さん。いらっしゃい。」

「牧野、、お前、相変わらずだな。」

「そう?まぁ自分んちだからどんな格好でも良いんじゃない?」

「だからってよ。お前一応道明寺夫人だろうが。」

総二郎が呆れるのも最もだ。なにせつくしの格好は正にお家スタイル。Tシャツにダボダボパンツだった。足元はシンプルなスニーカーに見えたがそこは良いモノを履いていた。

「このくらい良いじゃない。ちゃんと相手を確認してから人前に出るわ。」

「だからってよぉ、、こないだと落差あり過ぎんぜ。」

「ああ、あれね。あれはあたしが考えたものではないし、あれがあるおかげであたしがあたしでいられるのよ。」

「どういうことだ?」

そう言ってつくしは岩元と目を合わせる。

それに総二郎はことの成り行きを理解できた。

ー百聞は一見にしかずー

「なるほどな。そう言う秘書なのか。」





***


応接間に通され総二郎はつくしの様子にまた呆れかえっていた。

つくしは総二郎が持って来た抹茶スィーツを食べているのだが、呆れるのはその食べ跡だ。

スィーツが入っていた容器は製菓前かと思うほどの状態で、残さず食べると予想すれどここまでするだろうか。

だが、つくしの表情は満足そうだ。

「足りなかったならまた買ってやるよ。」

「ん?足りてない訳じゃないよ。」

「ならなんでそんなに綺麗に食うんだよ。」

「勿体無いじゃん。残したら勿体無いお化けが出るんだよ。」

「知るかそんなん。・・・で、話って何だ?」

「ああ。知ってると思うけどあたし達披露宴するのよ。」

「記事になってたな。あきらに渡したそうじゃねぇか。」

「あれは渡したとは言わないよ。」

「じゃあ何だよ。」

「襲撃よ。パーティを乗っ取ってパフォーマンスしたの。」

「はぁ?何だそりゃ。」

そこで総二郎はつくしから事の経緯を聞く。司がつくしの公表を綿密に計画していることを。形式ばった会見も行うが、それだけでは足りないらしい。

「あの野獣は目立ち過ぎるのよ。良くも悪くもね。それを本人は理解していて、あたしに悪影響を与えないようにするんだって。あたしの為にやっている、、のは建前かな。」

つくしの言い様に総二郎も気付かされる。

二人の関係性が変わらずだと思ったのは違うことだと。

「建前、、はぁー、お前にそんな事を言われるなんてな。・・マジかよ。」

総二郎は椅子に深くもたれ掛け上を向き腕で顔を覆う。

つくしはスプーンを加えたまま、総二郎を見た。

総二郎にも葛藤があったのだろう。

だがそれを受け止めるのは自分じゃない。

つくしは黙ってスィーツを食べ続けた。

「美味っ。」

「良く食うなお前。」

「美味しいもん。西門さんスィーツのセンスあるんだね。」

「そんなんねぇよ。俺がやったのはあくまで抹茶だけだ。」

「そうなの?でもしっかりスィーツだよ。抹茶が主張し過ぎてないし。」

「何だよ。その主張って、、」

「文字通りだよ。西門さんにとって抹茶って本業でしょ。スィーツとのコラボなんて邪道と思うかなと思って。」

「ああ、そう言うことか。そりゃそう言うジジイババアもいるけどよ。俺は俺なりの役割ってのを理解しているからな。」

「時代に合わせるってヤツ?」

「まぁ、大雑把に言えばそうだな。」

細かく言えば違う。それを総二郎はつくしに言わなかった。プライドもあるが、言う相手でないことは分かっていた。

そこでつくしがスィーツを食べてばかりなのにも気付いた。

だが総二郎は認めるのが癪だった。

つくしにも色々あったのだろう。だからこんな対応を取れるのだろうが、総二郎にとってみればひとつ下の後輩。いつまでもそんな風に見ていたかった。

「んーこれも最高。こういう茶道なら大歓迎ねぇ。」

「こんなのを茶道っていう訳ねーだろ。」

「だね。いしし。」

「で、招待状は?くれんだろ。」

「ああ、そうだった。えっと、、ちょっと待ってね。」

そう言ってつくしは内線をかける。相手は先ほどの秘書のようだった。

「分かりました。じゃあ、しょうがないですね。」

「どうした?」

「ん、招待状は司が持っているみたい。会うつもりだったみたいだよ。だから日付だけ教えるね。7月○日18時から。会場は日本武道館だよ。」

「は?日本武道館?!あそこでやるのか?メープルじゃねぇのかよ。」

「うん。メープルでは出来ないんだ。」

「はぁ?」

「詳しく言うのは面倒臭いから、とりあえず来てよ。」

「何考えてんだお前、、」

「あたしじゃない!」

「だな。・・・はぁ、もう帰るわ。」

「そ?じゃあ送っていくよ。」


そう言われ総二郎はエントランスまでつくしに見送られる。

総二郎が車に乗り込む直前、つくしに意味深なことを告げられる。

「西門さんは普通で良かったよ。」

「はぁ?何だ普通って。」

「分からないなら良いよ。」




ブロロロロロ・・

不審がる総二郎を見送りつくしはひとりごちる。

「西門さんみたいなら楽なんだけどな。」







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総二郎対面編でした。
はぁ私司以外を書くのは苦手です。
なので総二郎は何してるかな~と設定から考えました。
総二郎プロデュースの抹茶飲料は伊右衛門、、その辺だと思って下さい。
西門流家元として修行の身ですが、家元を襲名するのはまだまだ先かと。
なのでそれまで総二郎なりに活動し、それの一環でこんなのもあるかな~と考えました。
大人になったつかつくをどこか認めたくない。男の人ってそういうとこありますよね。
総二郎のイメージくずしちゃったかな?
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