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スッピン30
2017-01-20-Fri
招待客は司の姿が見えなくなると出てきた料理に舌鼓を打った。


まず出てきたのが前菜だ。


流石メープルと思わせる一品だった。

いや逸品と言っても良い。

ただ招待客の中には不満に思う者もいた。

いくらコース料理とはいえその量は少なかったからだ。

メープルに慣れてない者は出し惜しみと思っただろう。

しかしメープルを知る者はその価値を知っていた。

だからこそこの量なのだと。



更に司を知る者はこれが司からの挑戦状に思えた。

ー分かる奴にはまた食わせてやると。



とは言えそんな事を思ったのは彼の生意気さを楽しんでいる歳を重ねた者達で、招待客の多くはそんな事を微塵も感じてない。



***


あきらをはじめ、総二郎、滋、桜子、優紀(女子3人は同じテーブルだった)と駆け足で挨拶したつくしはスタッフ捌け口から裏へと回っていた。


類には声をかけられなかった。


メープルの制服を着てスタッフに紛れるつくし。


類の事もさる事ながら他の招待客の事も気になっていた。


規格外と表現したあきらはまだ司の親友だが、こんな常識破りの披露宴にも寛容だが、他の客はどう思っているのだろう?


つくしはこの後スポットに当たるせいか緊張のため思考がネガティヴになってしまっていた。



つくしが裏に捌けた途端に歓声が聞こえる。



思わず足を止めるつくしだったが、つくしをサポートするスタッフによって控え室に連れて行かれた。





その頃舞台の真上では少年の様な男の子が空中散歩をしていた。


しかも逆さまになって。


当然招待客の目はそちらに向く。


空中散歩はそのまま壁を伝って地上へ降り、銀テープ発射と共に飛び跳ねたと思ったら一瞬にして消え去った。



そして今度は中央のステージに少女と着ぐるみ達が立っていて、台に何やら乗せている。


ひとりの少女がおもむろに何かを吹いた。


それはシャボン玉だった。


しかし数がおかしい。


少女が持っているのは普通のシャボン玉の筒だ。


しかしそこからは大量のシャボン玉が飛んで行く。


他の少女や着ぐるみもシャボン玉を吹きはじめ、そのシャボン玉は何ヶ所かの一方向に向かい、
(ここで客は食事もさることながら空調などのコントロールを知る)

それは気付けば大きなスクリーンとなっていた。



そのスクリーンに映し出されたのは出会った頃の2人。


英徳学園の制服を着たつくしと私服の司の姿が映されていた。


睨みあっていた様子や、


そっぽ向いてるつくしに剥れる司、


じゃれ合う様子に、


笑顔の2人。



ひとつのシャボン玉のスクリーンは僅か1分ほど。


だが客はその映像に目を奪われた。



そしてそのスクリーンが無くなると中央のステージでは、小競り合いなのか少女と着ぐるみのコントが始まった。
(他の少女や着ぐるみはシャボン玉を普通に吹いていた)


2者のどつき合いは結局じゃんけんで決着がついたようで、少女がおもむろに何かを背負う。

そして着ぐるみの後に続くのだが、着ぐるみはスキップでシャボン玉を飛ばしていく。
(シャボン玉はライトアップされそのコントに興味のない者は見ていなかった)

少女はタンクの重さに足元はふらつき苦悶の表情だ。
(ちなみに2者の様子は巨大スクリーンに映されていた)

限界を感じ少女が立ち止まる。

するとチューブを引っ張られた着ぐるみは振り向きぼやぼやすんなと(言わんばかりに)少女を見下す。



この様子を見ていた親友達はある事に気付いた。

ーこの着ぐるみ(の態度)誰かに似ていると。


着ぐるみの態度に少女はキレた。

背中を向けた着ぐるみに後ろから蹴りを食らわす。

その蹴りはタンクの重さを感じないフットワークだ。

不意を突かれた着ぐるみは思いっきり前に倒れる。


そして着ぐるみは片膝立てながら立ち上がり、少女の方を向く。


睨み合う両者、客はどうなるのかと見守っていると、突然童謡が流れる。


♪ある~日、森の中、くまさんに、出会った。


客がキョトンとする中、シャボン玉スクリーンに映されたのは2人の出会った英徳学園。


♪花咲く森の道ー、くまさんに出会ったー


そしてそのスクリーンは更に英徳学園のあの階段を映し出す。


「そうきたか!」

「ぷっ、ははははは。」

「これ道明寺さんのアイデアではないですわよね。考えた人、凄すぎますわ。」

「あははははは、、お腹痛ーい。」

「ぷぷーー」

一部の各テーブルからは笑いが起こるが多くの客はそれが分からない。


だが、会場に着いてからずっと無表情だった男もそれを見て笑っていた。

それも腹を抱えて大爆笑だ。

隣に座る彼の妻は虚を突かれ戸惑っている。

だが、戸惑いつつもどこかホッとしているようだった。



♪くまさんの、言うことにゃ、お嬢さん、お逃げなさい。

そして少女は着ぐるみに中指立てて一目散に走り出す。

もはやタンクのツッコミは無きに等しい。

♪スタコラサッサッサーの、サーー、スタコラ、サッサッサーの、サー


悪態つく着ぐるみに追いかけられ少女は捌け口へと消えていった。



そして別の捌け口近くにまたスポットが当てられる。


♪お嬢さん、お待ちなさい。ちょっと、落し物。


そして振り向いた少女は足を止めると、

着ぐるみは物凄い数の宝石類を少女に渡した。

♪白い貝殻の~、小さなイヤリングー

小さいどころではない貴金属に少女はゲンナリし、着ぐるみは満足気だ。

♪あらくまさん、ありがとう。お礼に、歌いましょう。ラララ、ラーラーラーラーラー、ラララ、ラーラーラーラーラー

そこは歌うどころか、少女は貴金属を着ぐるみに投げつけ、蹴りを入れて、また一目散に逃げる。

拒否された着ぐるみは貴金属そっちのけに少女を追いかける。


招待客は何故こんな結末なのか笑いながらも、コントなのだろうと片付けた。


だがもちろん親友達は違う。

これ程的確な新郎新婦の馴れ初めは無い。


一部の人たちにしか分からない内容の余興など、披露宴のおもてなしには良くないのかもしれない。


しかし2人のイメージを守りつつ、親しい人達にメッセージを送るには最適ではなあだろうか。


そのメッセージを読み取った招待客は宙を舞うシャボン玉に次は2人の未来を思いはせた。




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森のくまさん替え歌のニュースから思いついたネタです。
当初考えてたプロの余興の描写に行き詰まり、書き直しました。

披露宴前になり何でもないように取り付くう妻を何とか元気出させようと秘書に命ずる夫。披露宴直前の無理難題にこう切り返します。結果、下を向いた友人に笑顔を取り戻させ良い方向に向かうという。秘書のナイスプレーです。
でもね、当の2人は支度で見てないのよね。まっ、いっか。
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