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スッピン31
2017-01-21-Sat
森のくまさんのコントを見ていた牧野一家。

コントの意味を理解する弟をよそに両親はコントへの不満を口にする。

母親はあれはつくしがシャボン玉スクリーンだけだときっと華やか過ぎてつまらないからと笑いを入れたに違いないと言う。つくしはお笑いが大好きだったからと。

道明寺家に嫁いでセレブなんだから華やかだけで良いのに分かってないと、全く見当外れな事を言っていた。

弟はそんな両親の言う事を真に受けそうな妻にそっと合図を送っては首を振り訂正している。

そんな牧野一家に近づく男がいた。




***


一方ステージ上ではシャボン玉後のクリーニングが行われていた。

上下黒のユニフォーム姿の女性達が人海戦術で広いステージを手際良く綺麗にして行く。

彼女達実は道明寺邸で働く使用人達だった。

彼女達も披露宴の参加を望んでいることを知った岩元が、清掃スタッフとして送り込んだのだ。




そんな彼女達と入れ替わるようにして、この披露宴のホストである司がまたステージ上に上がって来た。


先ほどのマオカラースーツとは違い、新郎らしい白のタキシード。誇らしげな表情を見せ通路の端から中央に向かって堂々と歩いて行く。




中央のステージに到着するとマイクを受け取り、周りを一度見渡した。



「皆様、楽しんで頂けてますでしょうか?」


低く通る声が会場に響き渡った。


「・・それとも戸惑われてますか?・・・フッそれも致し方ありません。何せ私は型破りな披露宴をお見せしているのですから。」


滅多にない司の笑顔。しかも冷めた笑いでも見下す笑いでもなかった。


「私がこの様な披露宴を行なったのには理由があります。」


その言葉には力があった。


「一つはサプライズ。文字通り驚かせたかったからです。それは相手の反応を期待しての事。」


まるで演説の様な語り口に会場の耳は司に集中していた。


「二つ目はレボリューション。改革です。私はホテルメープル東京にてブライダル部門を持っています。そんなブライダル部門に新たな風を送りたかった。」


経営者としての顔を見せる司はインタビューを受けた経済誌では見られない意思を全面に出していた。


そんな司のビジネスの顔を期待した観衆は次の以外な顔に驚く。


「三つ目は・・プライバシーです。私は何かと注目を集める存在です。その始まりに私の意思はありませんでした。しかし、、、そんな私を只の男にした人がいます。彼女の前では道明寺ホールディングスを率いる男では無く、只の男です。」


和らいだ表情。

それだけで相手への想いの深さが伝わった。


「闘う男ならば解るでしょう。闘いを終えた心と身体を癒し回復する存在を。私には彼女でした。高校で出会った私達、真剣な想いも当時は子どもの戯言と見られました。」


言葉からは想いの中にある苦さが感じられた。


「乗り越えられると信じた幼い心は現実を知り打ち破かれました。私は彼女を手離した。それが現状を受け入れる私の反骨心だったかもしれません。」


そして痛み。


「私は別の女性と結婚しました。そして力を持つ事のみに執念を燃やしました。その甲斐あって力は持てましたが、気付けばまたひとりになっていました。」


孤独。


「ひとりになり癒す場所を求めました。そこで思いついた場所は只一つ。彼女だけでした。封印を解いた私は彼女を求めた。そして捕まえた。」


そして情熱。


「私は一度離した手を再び離すつもりはありません。そして、、、誰かに渡すつもりもありません。ですからプライバシーの
侵害を許すつもりもありません。」


堂々と言う台詞の中身は只の独占欲。しかし司の物言いからはそれに気付かぬ者も多い。


「妻の、、、表舞台はそうそうありません。それが何度もあるならば、私の精神状態にも影響があるからです。当社の株価変動は皆様にとっても不利益でしょう。」


その不敵な笑みから別の感情を植えられる者もいた。


「ですから私の妻を目にするのは本日一回きりだと思って下さい。そのための披露宴です。」


一方的な宣言。目上の者には失礼極まりないだろう。しかしこれこそ道明寺司だと納得できる物言いだった。


「妻を想い、妻の為に考えました。私のスケールに合わせたので、彼女は苦笑いしてましたがね。」


不敵な笑みが一転甘い表情に。自分に向けられた顔ではないと分かっていても魅了されるメスの観衆は多かった。


「それでは皆様に妻を紹介します。」







***


その頃のつくしはステージに上がる時を待っていた。


本来ならば緊張はマックスだろう。


しかしこの時は緊張より心配だった。


ガタガタ震える茶色のモコモコ。


被り物なのに聞こえる歯が重なる音。


「台詞は憶えてますか?」

「な、なんとか、、、」

「勢いで言いましょう。大きな声で。叫んでも構いません。」

「叫べるかなぁ?」

「もう一度練習しますか?」

「はい~、、つっ、、つかしゃくんっ、、」

「・・噛んでる。岩元さんこれじゃあ口パクが良かったんじゃ、、」

「奥様、それならば当人に入ってもらう意味がありません。ぶっつけ本番ですが、これで行ってみましょう。」





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