甘さとスッぱさと ... 花街に護られてー桜吹雪道中ー
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花街に護られてー桜吹雪道中ー
2017-01-30-Mon
江戸時代を背景にお話を書いてます。
時代的な言葉や名称などは詳しくないので現代風に置き換えてます。
それでも明らかに違うようにはしてません。
細かい矛盾点などあるかと思いますが、目を瞑ってお付き合い下さい。
ダメなら進まないでね。









ある日、道中が行われていた。


カラン、、、カラン、、、


黒塗りの三枚歯の高下駄を外八文字で妖艶に歩く、、


道中の中心に歩くその遊女の姿に見物人達は目を奪われた。


白塗りに目尻の紅は、共にする禿(かむろ)や振袖新造もさることながらその美貌は群を抜いていた。



見物人の中には色男の姿もあった。

幼馴染を見つけた男は連れていた遊女に手を振り、彼の幼馴染の所へと向かう。


「総二郎。」

「ん?あきらか。ふっ、いいのか?睨んでいるぜ。」


それは手を振ったばかりの遊女。別の見世の道中を見に行くあきらを拗ねた顔で睨んでいる。


「道中を覗くくらいで浮気と言われるのもねぇ、、、どうせなら好きにしろと気の無い方が追いかける気にもなるってもんだぜ。」

「つまり器量の問題か。遊女なのに本気にさせない様な女はつまらないってか?」

「そんな事は言ってねぇよ。」

面白げに肩をすぼめるあきら。総二郎の言う事を肯定している様なものだ。


「へぇ、伊吹屋か。司のとこだな。」

「ああ。だから見てみろ。」


そう言って総二郎は道中の向こう側を顎でしゃくる。


「・・類か。」

「司の女もいると思ったんじゃねぇの?道中は太夫候補と男衆だけだ。いねぇのが普通だけどよ。」

「まだ俺達も拝めてねぇからな。気になるのは仕方ねーか。」

「いや、俺は見たぜ。」

「は?いつだよ。」

「夜、張見世に座ってた。どうやら司が夜見世に来る時は座っているらしい。中々の色気だったぜ。」

「夜かよ。それっていつだ?」

「俺が見たのは一週間くれぇ前だな。見世の前にいた奴に聞いたら、月に一度座るか座らないかだと。」

「通わないと見れないってか?面倒くせぇ。」

「違う意味で面倒になるがな。」


総二郎のニヤついた顔にあきらは怪訝な顔になる。


「どう言う事だよ。」

「司さ。通いでもしたらあいつの耳に入る。現に痛い目に遭った奴もいるようだぜ。」

「はぁ?何でだよ。だって張見世には居るが買えないだろ?」


クックックと笑う総二郎。あきらの反応がそれを知った自分と同じで笑わずにはいられなかった。


「俺もそう思ったぜ。でもよ、、あの誰にも興味を示さなかった司が囲った女だ。そう考えると、分からなくもねぇな。」

「てめぇ以外には見せねぇってか?なら張見世に出さなきゃいいじゃねぇか。」

「そこは女の我儘じゃねぇの?・・格子の中で楽しそうに他の遊女と戯れてたぜ。」

「ふぅん、、、」


そして道中に目を向けるあきら。

その時には向こう側にいた類はいなくなっていた。

そして道中の遊女に目を向ける。


「・・・大見世の太夫も黙ってらんねーな。」

「ああ。さっきも知らねぇ爺さんが久しぶりに本物の太夫が出て来たって、はしゃいでたぜ。」

「あんな新造がいたら噂くらいは耳に入りそうだけどな。」

「伊吹屋には最近入ったみたいだぜ。どうも取り締まりで売られたらしい。」

「へぇ、、じゃあ外から来たのか。って、そんな奴を道中に上げたのか?」

「ああ。なんでも“かさ”持ちになったらしい。外にいた頃と大違いだと。」

「へぇ、、なるほどねぇ。」





**


一方道中の中心にいる桜子。

肩貸しの男衆に手を添えてるものの、持たれない様に気力を振り絞っていた。

ボソッと声を掛けられる。

「もっと持たれなすって桜墨(おうすみ)さん。まだ半分近くはありますよ。」

「大丈夫よ。このくらいやってやんなきゃ伊吹屋の看板は張れないわ。」


しかし病みあがりの桜子、実際はかなり無理をしていた。


そして桜子は名を桜墨と変えていた。


それは遡る事一週間前、紺野太夫に付く事が決まってからだった。

太夫と呼ばれるからには桜子では迫力に欠ける。もっと堅い名前をとみんなで考えたのだった。

そこにはつくしの姿も。

紺野太夫と桜を合わせた名前を考えていた。

つくしの考えた名前はみんなにことごとく却下されていく。それに頬を膨らますつくし。桜子はケラケラ笑っていた。

結局姐さんである紺野太夫が名前を決めたのだが、その名前はつくしの意図を大きく取り上げていた。



提灯に書かれた自分の名前を見て自分を励ます桜子。

提灯の字はつくしが書いていた。



自分を仲間に入れたつくし。

桜子はつくしに姐さんである紺野太夫以上の敬いを持っていた。

それはつくしが身を呈して教えた数々の事もあったからだ。


桜子が起きれる様になってすぐ見世に司がやって来た。

大きな身体の司に桜子は驚く。

そしてその美貌にも。

司はつくししか見てなかった。

つくしと司の同衾を他の新造と襖の間から覗く桜子。

司にイカされたつくしの表情に釘付けだった。

はじめつくしの顔を特別美人だとは思わなかった。

しかし女にされたつくしの妖艶たるや、嫉妬の域を超えていた。

隣にいた新造からはつくしを見るのと見ないのでは遊女として大きな差が付くと言われた。



今、道中を歩く桜子にはつくしの顔が見えている。

気高く、見下す。

そして妖艶に笑う。


私を買いに来なさいと。


でも、気に入らなければいくら金を積んでも笑わないわ。

笑わなければ抱かれもしない。


私が客を決めるの。


私はそんな太夫になるのよ。




つくしと出会って運命が変わった桜子。

桜墨太夫となり、中見世である伊吹屋は遊郭の中でも大見世に負けぬ存在になっていくのであった。




*花魁と言うのは太夫が無くなった後らしいです。太夫には見るのも沢山お金を出さなきゃ見れなかったようで、次第にいなくなってその後花魁となったよう。そんな太夫に桜子をしてみました。桜子は原作では整形してるけど、この時代には無理ですのでそこは自然美人となってます。“かさ”にさせちゃったけど、客を選び不特定というかエッチ自体が減ってきます。なので潜伏している病も表に出ず、、と考えてます。桜子ファンの方、安心しましたかー?


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おまけ


「あれ、司じゃねぇか?」

「そうだな。なんか気合い入っているな。周りに誰もいねぇ、、」

「何があったんだ?」

司の迫力に道中は見たいが側に近づけない見物人。

当の道中に参加している伊吹屋の面々は笑いを忍ばせていた。

総二郎とあきらの疑問は、伊吹屋でぶつぶつと悪態をついていたつくしが原因だったのだ。


「何で見にも行っちゃ駄目な訳?あたしは裏方だから番頭でも出れるのにー」

「つくしは新造じゃないからでしょ。」

「目を付けられちゃ困るって、相当だねぇ。」

「そんな事ないよ。大体さ、誰よあいつに言いふらしたの!」

「知りたいの?」

「あったり前じゃない。文句言ってくる!」

「女将さんってる聞いてるけど、、」

「ぐぎゅっ、、」

息巻くつくしだったが、女将には頭が上がらないので地団駄するしかなかった。

司の独占欲はどの時代でも変わりない。




さぁて、明日は何書こうかなー
Rに持って行けるかなー?!
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