甘さとスッぱさと ... 花街に護られてー恋仲になるまで1ー
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花街に護られてー恋仲になるまで1ー
2017-02-02-Thu
2月になったけどハピバ司ウィーク続けます。


江戸時代を背景にお話を書いてます。
時代的な言葉や名称などは詳しくないので現代風に置き換えてます。
それでも明らかに違うようにはしてません。
細かい矛盾点などあるかと思いますが、目を瞑ってお付き合い下さい。
ダメなら進まないでね。










「あれ、つくしいつの間に帰って来てたんだい?」

「あんたが朝飯の時間にいないもんだからてっきり(大)門のとこで一悶着あったのかと思ったよ。」

「・・・というかあっただろうね、その口元、、、」


つくしは食堂の隅っこで下を向いてちびちびご飯を食べていたのだが、席を立った姐さん達に目ざとく見つけられてしまった。

そしてぷっくりと腫れた唇を指摘され、つくしは真っ赤になっていた。



「ちょっとあたしの可愛い妹分なんだからからかうのはおよしよ。」

「紫陽。」

「あんたこそ、あんな若造にイカされちまって恥ずかしくないのかい?」

「そりゃあ恥ずかしいさ。恥ずかしいに決まってるだろ?!童貞の坊ちゃんにしてやられたんだよあたしは、、あたしが今どんな気持ちかなんて察してくれはしないのかい?全くあんた達は、、」

「まぁ自分だったら寝込んじまってるだろうね。イカされる事は遊女からしたら手駒にされた事だからね。」

「しかも童貞にと来た。紫陽、あんたそれでも座敷持なの?」

「喧嘩売ってるのなら買ってやろうじゃないか、、」

「ね、姐さん、、喧嘩なんて駄目ですよぉ。」


姐さん達のただならぬ雰囲気に慌てるつくし。手を大きく広げて姐さん達の間に立ち塞ぐ。


しかし小柄なつくしが立ち塞いだ処で何も障害にもならない。

それに、、


「ありゃ。つくしが本気にしちゃった。」

「からかい甲斐が無いねぇ~」

「へ?」

「ふぅ。つくし、これくらいは喧嘩の内にもならないよ。こいつらは昨夜の事がただ知りたいだけなんだからさ。」

「「そうそう。」」

「し、知りたいって?」

「つくし、身請けされるそうじゃないか?」

「な、なんで知ってるんですか?」


驚いたつくしは思わず大きな声を出してしまう。

それににやにやしている姐さん達。食堂のみんなが耳を向けている事も気付いていて、姐さん達はみんなの代弁をしているのもあった。

そんな事には気付かないつくし。真っ赤な顔で身振り手振りの反応も滑稽になっていく。


「あの坊ちゃんがつくしに惚れてるなんてみんな知ってたからねぇ。」

「へ?」

「そうそう。用心棒を連れて来て、こっちがあんあん鳴いても全く聞いちゃいない。来るなりあんたの姿ばかり探してさ。」

「野菊、あんた何度か誘ったでしょ?」

「誘ってなんかないわよ。あんの木偶の棒、、一丁前に睨みやがって、、」

「睨まれてすごすごと尻尾巻いたのね。」

「う、うるさいわね。紫陽!っていうか、あんたこそ本当はあの坊ちゃんとやりたかっただけじゃないの?」

「まぁね。興味はあった。」

「へ?」


あっさり認めた紫陽に虚を突かれる姐さん達。

つくしに至っては、驚きすぎて目が落ちそうになっていた。


「だってあのナリよ?おまけにあの顔。大奥御用達の僧侶にだっていないじゃない。」
*大奥の女中達は寺にしか行けないので僧侶相手に遊んでいたらしい。隠していたかもしれないけど、そこは噂が広まってたかと、、ね。


「まぁ陰間でもあんな顔はいないわよね。」
*陰間・男相手に春を売る男の事

「っていうかあんな図体の陰間はいないわよ。」

「そうか。」


けらけら笑う姐さん達。しかし姐さんと小さく呟く声にはたと気付く。


つくしが目に涙を堪えて、今にも泣きそうな顔をしていたのだ。


「つくし、、」

「紫陽、あんたこそ何可愛い妹分いじめてんのよ。」

「うるさいっ!・・つくしあんたまた本気にしちまったのかい?こいつらの話に乗っただけだよ、、、まったく昨日から泣きっぱなしでこんな顔になっちまって、、今日は客の前に出れないねぇ、、」


つくしの素直さに嘆く紫陽。

真っ赤に腫らした瞼は笑いすら出できそうになるが、今笑ったらどんな事になるか分かっているだけに笑えなかった。


そんな中、

つくしの身請けに食いつく新造達。もちろん新造達も司がつくしに惚れてる事は気付いていた。しかし恋は御法度の遊女達。姐さん達が止めると思っていたのだが、今の雰囲気では現実味を帯びている。

つくしに対する寂しさと嫉妬、相反する感情に晒され新造達はみな落ち着かなかった。

そのことに気付いた姐さん達、顔を見合わせ頷き合った。


「ま、金が払えなきゃ身請けしたくても出来ないねぇ。坊ちゃんが本当に持って来て初めて身請け話は進むんだ。ここでとやかく言っても何にもならないわ。」


しかし話しはじめたのは姐さん達。突っ込み処が違うが、今はそう言ってられない。


「そうそう。親の金で身請けだろ。親が出さないと言えばそれまでだね。つくし、あんまり夢を持つんじゃないよ。」

「瞼それ以上腫れたら戻らなくなりそうだからさ。」


なんとか笑わそうとする姐さん達。それはうまく行かなかったけれど、とりあえずこの場を収めた。





***

一方の道明寺邸。


父の商いを見て回る司は父と行動を共にする事が多くなり、この日も共に早めの昼食を取っていた。

食後の茶を飲む中、商いの事で父と話していると使用人が下げ膳をしに部屋に入ってくる。

その時司は嫌な気を感じた。

使用人は目を合わせようとはしない。

しかし目元、口元が語らずとも感情を曝け出している。

その感情は穏やかではない。裏で自分の事を噂している事は容易に想像できた。


使用人を睨みつける司に気付いた父が、司の身請け話が使用人の間で噂になっているんだろうと語り出した。

広い邸内、父と話した時人払いはしたものの聞いていた者がいてもおかしくは無い。

使用人からしたら厄介者が来るとでも話しているんじゃないかと言う。


司にしてみれば、つくしを自分の妻にするつもりでいたのだが、この時つくしの後ろ盾が無い事に気付いた。

おまけに自分も父の後ろに付いて回る有様。つくしが邸で虐められてと考えると顔を歪ませた。



考え事をしながら中庭に面した廊下を歩いていると、ひとりの用心棒の姿を目にする。

その姿を見たとたんに気持ち下がっていた胸が上向きになる。


「おい、樹助。」






***

「ねぇ、ねぇっ、つくし!」

「ん、、何?」


瞼の腫れが思ったよりも早く回復したつくし。しかしそれは見た目だけでつくしはとうとう涙は枯れてしまったと思っていた。

朝の姐さん達との会話からつくしは自分を戒めていた。司から身請け話は出たけれど確かにまだ女将と話はしていない。

それに司が金を用意出来るという確証も無い。夢を見るなと言う姐さんの言葉は当然だと思っていたのだ。

そのため芸妓の練習に精を出していた。

扇片手に舞踊を舞う。その仕草は昨日までとは異なっていた。

そんな中新造仲間の芹に声をかけられる。


「つくし、、あんたの脚に血が付いてるよ。」

「え?」


そう言われ着物の裾をめくってみる。

つくしが見たモノは赤く染まった足袋。

そして、、




ズキッ



下腹部に今までに感じた事の無い痛みを感じた。






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昨日のつかつく作家さんの盛り上がりはすごかったですね。
私は問題作を投下しちゃったと思いながらも突っ走ってしまいました。
沢山つくしを泣かせてしまったので、イチャコラになるまでこのまま続けたいと思います。
現代派の方々ちょっと待ってて下さいね。
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