甘さとスッぱさと ... 花街に護られてー恋仲になるまで3ー
プロフィール

lemmmon

Author:lemmmon
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

<< 花街に護られてー恋仲になるまで4ー main 花街に護られてー恋仲になるまで2ー >>
花街に護られてー恋仲になるまで3ー
2017-02-03-Fri
江戸時代を背景にお話を書いてます。
時代的な言葉や名称などは詳しくないので現代風に置き換えてます。
それでも明らかに違うようにはしてません。
細かい矛盾点などあるかと思いますが、目を瞑ってお付き合い下さい。
ダメなら進まないでね。









新造3人がぱたぱたと階段を降りてくる。

一人は手ぬぐいを握りしめ、もう一人は床を拭きながら二人の後を追う。

床を拭いている一人を申し訳なさそうな顔で振り返るのはつくしだった。

しかしもう一人が先を急かし長く立ち止まらずに見世の奥へと進んで行く。

その奥には裏庭があり、そこに洗い場があった。


「あれ、どうしたんだいあんた達。」

「姐さんこそ、、って、姐さんは勤め後ですね。」
*遊女は行為の後避妊の為ひたすら洗ったらしい。

「はあはあ、、もう、つくし立ち止まっちゃ駄目じゃないか。」

「あ、なずな。ごめんね。」

「とにかく洗おう。早く洗えばそんなに汚れなくて済むよ。」


そう言ってつくしは着物を脱ぎ始める。

一月の寒い中洗い場で上着を脱ぎたくはないが、下着が汚れているので脱ぐしかない。


「つくし、あんた始まったんだね。」


そう、つくしは月の物になっていた。年末に14になったつくし。もうすぐだろうと思っていた。

上着を脱いだ事で身体が冷える。そのため縮こまり自然と股も合わさっていく。


「それを意識するんだよ。」

「え?」

「それさ、今股を合わさっているだろ。そうすることで血が流れずに済む。腹と股に力を入れて流れ出るのを抑えるのさ。さぁ、早く脱いで洗いな。あたしも手伝ってやろう。」

「桔梗姐さん、、ありがとうございます。」

「ふふ、気にするな。みんな通る道だからさ。」

*下腹部に力を入れて月経の排出を抑えてたらしいです。そして便所で排出するとか。月経量が少ないらしいとも書いてましたが、ちょっと疑ってます。




それから半刻後。つくしに月の物が来た事が見世の者達に知れ渡った。

当然紫陽にも。紫陽は昨晩の事が月の物を促したのではと考えていた。


「さぁ、これで抑えるんだ。慣れないうちはこれを使った方がいいけど、あんたは痩せてるから慣れていても必要になってくるかもしれないねぇ。」


そう言って紫陽が渡したのは小さく折りたたんだ手ぬぐいとさらし。


「なんだか赤ん坊になった気分。」

「まぁ変わりないね。だけど、だらだら垂らすよりはマシだろう。それが嫌なら股を鍛えるんだね。」

「はぁい、、、っつ!」

「ああ、無理すんな。痛む娘もいるんだよね。あんたは痛みが強いのかもしれないねぇ。」

*この時代の女性はあまり生理痛がないとの記事を読みまして、それに準じてます。(本当かなぁ?)


「分かっちゃいるけど、月の物が終わるまでは二階には上がっちゃいけないよ。」

「はい。」

*この時代血は汚れた物として生理中の女性は離れとかで過ごしていたとか。伊吹屋は中見世だけど、それなりの大きな建物で隔離する部屋があったと考えてます。
ちなみに出産も汚れる物と考えるんだって。信じられない、、



「・・・・・」

沈んだ表情のつくし。紫陽には思う処があった。


「どうかしたかい?」

「姐さん、あたし水揚げするんですね。」

「そうだね。4日くらいでは終わるから、相手を考えないとね。」

「・・姐さんっ!」


つくしは俯いてた顔を上げ紫陽を見た。

紫陽はつくしの思いを分かっているというような優しい顔をしていた。


「なんでもない。・・・姐さんが決めた人なら文句は無いよ。」

「・・・安心しな。ちゃんと考えてる。あたしの客で白田様っているだろ。羊羹を良く持ってきて下さる旦那さ。あの人なら女の扱いもなれてる。きっと優しくやってくれるよ。」

「あーあの羊羹の人。」


それは和菓子屋の旦那だった。長く伊吹屋に通っていて紫陽の馴染みの客だった。

男前ではないがほっこりとした笑い顔で、つくしも好きな客だった。

それは紫陽が嫌な事をしない客で貴重なんだよと良く話していた事もそうなのだが、それよりも土産で持ってくる羊羹がつくしには何よりの楽しみでもあり待ちわびた客でもあった。


「水揚げはやっぱり痛いからさ。誰でも良い訳じゃない。優しく相手してくれる客でないとね。」

「うん。やっぱり痛いかぁ、、」

「くす。そりゃあそうさ。おまけに血も出てくる。汚らわしいって騒ぐ奴だっているんだよ?辛抱強く女を解せる男じゃなきゃね。」

「そっか。姐さんそこまで考えてくれてたんだ。ありがとう。」

「ふふ。なぁに。あたしも姐さんから同じ様にされたからさ。あんたも妹を持つ時はそうするんだよ。」

「はい。・・・妹かぁ。」


それは遊女として地位を確保出来れば付けられる存在で、今から客を取り始めるつくしにはまだまだ先の事だ。

それに昨晩、自分を身請けすると言ってきた男もいる。

はたして自分は妹が付くのかとつくしは思った。


「道明寺の坊ちゃんの事考えてるかい?」

「あ、、、うん。どう、なるのかなと思って。」

「ふぅ。そうだね。あの坊ちゃんがあんたを早めに身請け出来れば妹なんて付けられる事は無いね。・・・そう、願っているかい?」


その問いにつくしは答えられないでいた。

紫陽が育ててくれた自分という遊女。遊女という存在が、尊いモノだとは思わないけれど自分が遊女を続けられなかったら紫陽の教えてくれた事が無駄に思えて、つくしは自分の気持ちを言えずにいた。


「どうした?あんたは坊ちゃんに惚れてるんじゃなかったのかい?」

「それとこれとは、、別ですよ。」

「何が別なのかい。惚れた男に身請けされる。願ったり叶ったりじゃないかい。」

「でも!本当に身請けされるかなんて分からないよ。司だって元服したばかりでまだ子どもとおんなじじゃない。

身請けされると思って、そうでなかったら苦しいよ。」


小さく絞り出す様な声で胸の苦しみを吐き出すつくし。

そんな事は紫陽にも分かっていた。だからこそ昨夜あんな見極めをしたのだ。それに紫陽ほどの年齢になれば道明寺屋がどれほどの豪商なのかも知っている。

紫陽には司がつくしを身請け出来る事を知っていたのだ。


「つくし、夢を見る事は駄目だと言ってきたあたしが言うのも何だけどさ。あんたは現実になると思うよ。」

「姐さん、、」

「だからこそさ。身請けまではしっかり勤めておくれよ。あたしが育てた新造はこんな立派な遊女になったよって、見せつけて欲しいんだ。」


紫陽が自分の身請けを認めている。

それだけじゃない。自分の気持ちも分かってくれているとつくしは思った。



ポタッ、、


「あれ、、何で?

枯れたんじゃないの?」


つくしははらはらと泣き出した。

その様子に紫陽も苦泣笑いになる。


「枯れる訳ないだろ。塞がってないんだから。」

「うっ、うっ、うゔーー」

「ああ、もう泣くんじゃないよ。二日連続で泣かせたらあたしの評判が悪くなるじゃあないか。」

「ごっ、ごめん、なさいっ、、ねぇ、さん、、ひっく、、」

「全く不細工だねぇ、、はぁ、、そうだ。これを言ったらその涙も止まるかねぇ。」

「ひっく、、な、何?」


すぐ前までのつくしに感化された紫陽の
表情が、一転戯けた様になる。

いやまるで悪戯でも思いついた様な顔だ。

つくしに手招きをし、近づいたつくしに耳打ちをする。


その紫陽の言葉を聞いて目を真開くつくし。ただでさえ大きな目が落ちそうな位開き驚いている。


そんなつくしの反応に腹を抱えて笑う紫陽。


同じ部屋でそんな二人の様子を見ていた遊女達は突然の紫陽の態度に何事かと目を合わせる。



司が伊吹屋に身請けの殴り込みにやって来たのはそれから二刻ほど経ってからだ。

つくしの水揚げの時期を知った司。

女将をはじめ、姐さん達も司の行動はじめ予測付かなかった。





↓ランキングに参加してます。

にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村

注釈いる?いらない?
ちょっと気になった。

それから書こうと思ったネタ結局持ち越し。
まぁ、その方が良いか。
私らしい。
関連記事
スポンサーサイト
花街に護られて cm(2) tb(0)
Comment
 

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
Trackback
この記事のトラックバックURL
http://lemmmon.blog.fc2.com/tb.php/243-f4d8fdd1
| |