甘さとスッぱさと ... 花街に護られてー恋仲になるまで完ー
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花街に護られてー恋仲になるまで完ー
2017-02-10-Fri
江戸時代を背景にお話を書いてます。
時代的な言葉や名称などは詳しくないので現代風に置き換えてます。
それでも明らかに違うようにはしてません。
細かい矛盾点などあるかと思いますが、目を瞑ってお付き合い下さい。
ダメなら進まないでね。

完結話ですがR無しです。












「野菊姐さん、着物の繕い終わりました。」

「あぁ、ありがとうつくし。助かったよ。」

「いいえー」

「プッ。まだ残っているのかい?こりゃ本当に聞きしに勝るまらの持ち主だったんだねぇ、、」


そう姐さんに笑わられるのはつくしのへっぴり腰故だ。

司との水揚げから一日経ったにも関わらず、腹を庇って歩くつくし。

裏方の仕事を満足に出来ないと昨日から繕いものばかり請け負っている。


「こんなもんじゃないんですか?」

「いやぁ、残ってもせいぜい次の日の昼だね。とは言えあたしの相手はまらの大きさに自信が無くて、手管を極めた旦那だったからね。」

「そっか。紫陽姐さんが決めた白田様もそんな人だったのかな?」

「あたしを読んだかい?」

「あ、姐さん。」


隣の部屋で書き物をしていた紫陽がつくしの声を聞きつけ野菊の部屋を訪れた。


「姐さん、誰に書いていたんですか?」

「用心棒の間夫だろ?」


遊女の書き物と言えば客への手紙だ。買ってくれた礼と客を待っているとの恋文は遊女の営業に欠かせない。

そして紫陽と司の用心棒である樹助が恋仲である事も遊女達にはお見通しだった。


「あいつは間夫じゃないよ。それにあたしは年季までまだ数年あるんだ。夢を見ちまったらこの仕事は続かない。年季が明けても言い寄られるなら考えるさ。」

「臆病だねぇ、、良いじゃないか。夢見る事くらい。」

「別に悪いとは言ってないよ。ただあたしはしたくないってだけ。」

「そうかい。」


肩を竦める野菊。しかし髪を結ってもらっているため、手で真似するくらいだ。


「ちょっとぉ、コレ見てよ。腹立つっちゃありゃしない。」


ぷんぷん怒りながら部屋に入って来たのは桃駒。その手には手紙があった。

聞けば客からの手紙を読んだんだが、その客から自分の名前を彫って欲しいと書かれていたらしい。


「彫るだって?どんな客なのさ。」

「阿波藩の藩士なんだけどさ。國の女は自分の名前を彫って随分熱心に言い寄って来たらしい。」

「ふうん。田舎じゃ藩士は相当な金ヅルなんだろうよ。迷惑な勘違い野郎だねぇ。」

「名前を彫るって何?」


つくしが話に入ってくる。


「あんたは興味を持たなくていいよ。」

「何かなって思っただけだよ。」


しかし紫陽はつくしをあしらい、話に加えようとしない。それはつくしを思ってだった。


「別に教えてやりゃあ良いじゃないか。知らないままで変に興味を持つのも良くないよ。」

「そうかい?」


それでつくしは客の気を引こうと彫り物を入れる遊女がいる事を初めて知る。

ここ吉原でもそんな遊女はいるのだが、そうするのは下位に甘んじる者。客を取ろうと必死なのだ。





***

「つくし何か悩んでる?」

「ん?んー、、悩みって程じゃないんだけどね。」

「答えが出ないなら聞いて差し上げよう。どうしたんだね若妻殿。」

「若妻殿ぉ?!」


司と惚れた者同士、身請け水揚げをしたつくしは友人達には若妻と認識されていて、つくしの恋模様は恋に夢見る友人達の最大関心事だった。


「別に大した事じゃないよ。ただこないだ姐さん達から彫り物の事を聞いてさ。」

「彫り物?」

「客の気を引くために彫る遊女もいるんだって。」

「げーー信じられない。」

「だよねぇ、、」


その言い方にピンと来た芹。ズバッと核心を突いた。


「何?彫りに興味を持ったの?」

「いやぁ、彫りは流石に、、」

「じゃあ、、、彫り以外で何かしたい訳だ。」

「うっ、、」


当てられるとは思わなかったつくしは赤面する。しどろもどろしながら言い訳するもにやにやした芹には勝てず、考えていた事を白状した。

そして芹との話である結論に至る。


「そっか。だよねー」

「でっしょお?やっぱあたしは博識だからね。」

「それ自慢する事かな?」

「解決したんでしょ。お礼は無いの?」

「ありがとうございます。芹様ぁ~」

「ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ、、」





そんな会話をした二週間後、水揚げ以来の司の来店があった。


「つくしいるか?」

見世の玄関から堂々と来る司。

客ではないが、見世の男衆に歓迎され二階に案内される。

いつもと違う視線に司は気付いていたが、悪い気を感じなかったので様子を見ていた。

何があるのだろうと。



しばらくすると座敷につくしが入って来た。

その部屋は月の物で見世に出られない座敷持の部屋だった。


つくしを見て驚愕する司。


「お、おめぇ、それは?」

「てへ。どお?」


戯けてみせるつくし。恥ずかしながらも得意げだ。


「ん、まぁ、、良いんじゃねぇか?」


司も満更ではない様子だ。

それもそのはず。つくしは、、




お歯黒をしていた。


お歯黒は結婚した女がするもの。
もしくは年頃になった女が世間体を気にしてするものだった。

つくしはまだ14。なのでつくしがする事はつまり結婚したと知らしめている事だ。

これには悪い気どころか、鼻の下を伸ばしまくる司。


祝言はまだ行えないものの、この見世に来ればつくしの亭主として振る舞えると心踊った。


当然、下の方も期待する。

夫婦ならば交わるのは当然だ。

いや、夫婦でなくても交わるつもりではあったが。


「良かった。喜んでくれて。」


頬を染め安堵するつくしに、愛しさが溢れる司。

溢れ過ぎて、少し現実を見失っていた。


司はお歯黒がどんなのか知っていた。

自分の母親も嫁いだ姉も、使用人もしていたからだ。



つくしを抱き寄せ、唇を狙う。

いつもの如く、ぶっちゅーとするはずだった。


が、


「臭ぇ、、」


お歯黒のその臭いに悶絶する司。顔を近づけてはじめて思い出したその悪臭に、鼻を押さえ顔を仰け反らせてしまった。

当然、つくしの方はと言うと、、



「ち、ちょっと待て、、」


司が引き留めるも聞かず部屋を出て行ってしまった。

そしてバタバタと見世の奥へと引き篭もってしまう。


つくしの方に伸ばした手のまま固まる司。

司の頭も真っ白だった。




後日、見世を再び訪れた司が見たつくしにお歯黒は無かった。

相手をしてくれるがまだ根に持っているようで、つれないつくし。

照れた顔も、恥ずかしそうな顔も、得意げな顔も、失ってはじめて気付くその価値。

司は激しく後悔した。

さらにはつくしに話しかける客を見つけては、お歯黒の重要性にも気付く。




そんな二人に、見世の者達は世話が焼けるなと呆れはてる。

夫婦になるには時間がまだまだかかりそうだ。


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お歯黒って超臭かったらしいです。
でも歯のコーティングにもなって歯周病とかの予防にもなったんだって。
染めるためには一日に何度も染めなきゃいけないから、司のために頑張ったつくしちゃん。なのに、、、

こんなオチって駄目かなぁ?
花街で司を落とすのはじめてかも。
でもさ、司まだ15だから失敗もなくちゃね。
と、ひとり納得してみる。
用意したネタも使えなかったなぁ、、
ま、それは次に持ち越しって事で。

あーとーは、、
バレンタインデー。
がんばります。
ᕦ(ò_óˇ)ᕤ
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