甘さとスッぱさと ... カカオ79%泣いた。
プロフィール

lemmmon

Author:lemmmon
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

<< カカオ78%救世主現る。 main カカオ80%口説かれた。 >>
カカオ79%泣いた。
2017-02-22-Wed
道明寺ホールディングス日本支社で見られる毎朝の風景。


それは社員が出社した少し後にエントランスを通り過ぎる一行。


黒服のSPに囲まれ秘書を伴い出社してくるこの御曹司は、若いながらも副社長の地位にありこの支社を率いていた。


一行に囲まれ埋もれても何らおかしくないその集団にあっても目を惹く美貌。自信を漲らせた表情は眩いオーラを醸し出している。


そんな一行はエントランスに足を踏み入れるや脇目もふらず、目的地目指しエレベーターへと向かう。そう、立ち止まるのはエレベーターに乗り込む時だけだった。


が、この日は違っていた。


受付前を通り過ぎようとし、足を止めたのだ。


窓口に座り出迎えていた受付嬢達は、普段と違う副社長の行動に驚いた。



「主任はまだか?」

「は、はい。牧野主任はまだ出社しておりません。」

「そうか。フッ、俺より後なんだな。」

「時差出勤をしているだけです。遅れている訳では、、」

「分かってる。残業をしないためだろ?心配するな。批判している訳ではない。」


そう言って柔らかい笑顔を残し、その場を後にした司。


エントランスは騒めきたっていた。




そしてそれから20分位経った後、受付課主任のつくしが出社してくる。

エントランスを通り抜け、改札を通り抜けようとした時後輩と目が合い何か言おうとしている空気を感じたが、接客中であったためそのまま通り過ぎた。

そしてロッカーで支度をし何時もの様にam9:30業務を開始するのだが、つくしは何時もと違う様子に首を傾げていた。


見られているのだ。


何だろうとつくしは思った。


自分を見る目に行く先々で遭遇する。

その視線に悪意を感じはしなかったが、急に注目された事でつくしは戸惑ってしまった。



「おはよう。」

「あ、おはようございます主任。」

「おはようございます。」


受付業務の合間に連絡事項を通達するつくし。一通りの申し送りが済み、後輩からの報告に入る。


「他に何かあるかしら?」

「あの!」

「何?」

「今朝副社長が、」

「素敵だった?そんなの知ってるわ。」

「いえ、え?素敵ですか?」

「ん?副社長でしょ。素敵な方よね。私何か変な事言った?」

「変な事って、主任いつもは業務と関係ないって一喝するじゃないですか。」

「そうね。でも、挨拶くらいに考えても良いかなと思って。私も女性だし、そう言う気持ちはあった方が良いかなって思ってみたのよ。そんなに変だった?」

「いえ、変と言うか、、」

「何?」

「副社長も今朝は何時もと違ってたんです。」

「そう、何時もはここを通り過ぎるのに今朝は足を止めたんですよ。」

「そして、私達に話しかけたんです。」


「「「主任はまだかって!」」」


後半達の勢いに押されつくしは後退りしてしまう。


しかしこれで今朝の周りの視線の正体が分かった。

司が自分を気にしたからなのかと。


「何かあったんですか、主任?」

「いや、何も。っていうか、有りはしたけど話せないわ。私もまだ悩み中だし。」

「悩み中?何をですか?」

「副社長に不満でもあるんですか?」

「あれはかなり本気ですよ。断るなんて主任絶対駄目です!」


芸能レポーター並みの後輩達の質問責めにつくしは持ってたファイルで思わず防戦してしまう。

何故彼女達がこんなに熱くなるのかつくしには理解し難かった。


「あなたたち何か激しく誤解してない?」

「誤解?」

「だって、主任告白されたんじゃ、、」

「告白?誰に?」


それに顔を見合す後輩達。つまり彼女達はそう思っていたと言う事なんだろうか?


「私が副社長に告白されたと思っているの?確かに、ん、まぁ、言いようによっちゃそう言えない事もないけど、、恋バナでは無いわよ。仕事の事よ。」

「仕事!?」

「嘘っ!!」

「何が嘘なのよ。当たり前でしょうが。あなた達変な妄想ばっかりしてるんじゃないわよ。大体あたしと副社長じゃ釣り合わないでしょうが。」


自嘲気味につくしがボヤく。しかし後輩達の考えは違った。


「釣り合う、釣り合わないは関係ないですよ主任。」

「そうですよ。恋愛は好き同士がするものであって、お互い惹かれ合ってたら結ばれるべきなんです。」

「そんな相手と出会える事なんてそうそうないんですよ。気付いてあげて下さい。」


つくしは自分を卑下していると思われた事に申し訳無さを感じた。彼女達にとって上司である自分がいくら恋愛観とは言え卑下する事に尊厳を損なわれたと感じたのかもしれないと。


「ごめんなさい。そうね、あなた達の言う通りね。恋愛は見た目でするものじゃないわね。不躾な事言って申し訳なかったわ。」


そのつくしの謝りに後輩達は目で会話をする。


「さ、それじゃあ今日も1日頑張りましょう。足りない美貌は笑顔でカバーしていかなきゃね。」



そう言って窓口を離れていく牧野主任。


主任の背中を見送った後輩達は呆れの言葉を止められずにいた。


「えー、なんで分らなかったかな?」

「鈍いから。」

「素敵って言った時点での期待を返せ。」

「うん。私もトキめいた。」

「なんで主任は美人じゃないって思うんだろ?」

「普通に美人よね。そりゃ副社長みたく造形美ではないけど、嫌味無いじゃない。性格美人も出ているし。」

「うん、お似合いだよね。っていうか、片思いの副社長も良いけど、デレデレを見たくない?」

「見たい!」

「普通デレ過ぎると引くけどさ、あの造形美は逆に神がかると思うんだ。」

「そうそう。で、主任はそれを跳ね返す訳ね。」

「罪な女。」

「罪か、レベル高いなー」

「不純物無さそうだもん主任、そりゃ勝てないよ。」

「副社長でも?」

「副社長でも、、でも勝って欲しい、、」

「頑張れーー副社長ぉーー」





その頃、副社長の執務室。


デスクの上には決算を待つ書類が積まれているにも関わらず、受付課主任牧野つくしへの契約書を作成すべくキーボードを叩いていた。

叩きながら時折漏れる笑みは何故か肩を揺らし、誰にも見られてはいないが上唇は下唇に隠れていた。

滑らかに動く指先は彼の頭の中をつらつらと文字化していき、PCに表示される文字列は速度を速めていった。


タンッ


エンターキーを押し、作成は完了する。


大きいながらも指先まで美しいその手はキーボードからマウスへと動いた。


満足気な表情を浮かべ、保存にかかる。

しかしその時座っていた椅子が微妙に動き、マウスを持つ手が滑ってしまう。

咄嗟にもう片方の手で支えようとしたが、その手を置いた先で触れたキーはEsc。

突然ファイルが無地になり、目を真開く司。


ありえないミスに愕然とする。

そして頭の中はパニックを起こしていた。


俺の完璧な誘導契約が何故とか、

まさか他にも誰か牧野つくしを狙っていて、その妨害を受けたのかとか、

惑星を飛び越える被害妄想に最早歯止めは効かなかった。



そしてそのまま固まってしまい、中々動け出せなかったのだった。





↓ランキングに参加してます。

にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村


保存してないのにEsc押したら消えるよね、確か。
間違ってたらすまぬ。



関連記事
スポンサーサイト
バレンタインデー cm(1) tb(0)
Comment
 

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
Trackback
この記事のトラックバックURL
http://lemmmon.blog.fc2.com/tb.php/263-a618879b
| |