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カカオ72%まだビター
2017-02-26-Sun
つくしが秘書課に移動して自分のチームに来てから司は絶好調だった。


やや下降ぎみだったプロジェクトも強気の姿勢で盛り返し、纏まった時には司の独壇場だった。

それは正につくしの存在があってこそ。

執務室を出る際には笑顔で見送られ、執務室へと帰って来れば笑顔で出迎えられる。

つくしに背中を見せる事を意識し、帰って来る時には成果を必ず携えたかった。

たとえ二人の仲が進展しなくても、つくしから向けられる視線からは尊敬の念が伺え、闘う今の自分にはこれで良いと納得出来る事だった。



そんなプロジェクトが落ち着いた日につくしが休みを取った。



「ただの休みじゃないのか?」


そう聞くのは秘書の態度だ。

いつもなら出勤して来た司を出迎えるはずのつくしが定位置のデスクに居ないのだ。

それだけで司のテンションは30は下がる。

30とは100のうちの30だからかなりの下げ幅だ。

居ないとなれば、席を離れているだけの場合もある。

が、秘書はそうではないとの反応をした。それも微妙な間合いを含めて。執務室に視線を向け、司の足を止めさせなかった。


「体調が悪いために休みを取っているのは間違いないですが、昨晩色々あったようです。」

「何?!・・どういう事だ?」


そこで秘書はつくしを含めた他チームの秘書課女子5人が昨日着飾って退社した目撃を伝えた。

その姿はいかにもこれから飲み会へと向かいます。それも異性を交えたという気合いの入れようだったそうだ。


それを聞いた司の目が座っていく。額に青筋は立ってないが、かなりの極悪顔だ。


想定内の反応であったため、秘書は話を続けて行く。つくしと行動を共にしたメンバーを呼び出し、詳しく話を聞き出したと。


それに眉根を寄せ、少し顔を上げた司。話を続けろと合図を送る。


それによりメンバーが着飾った理由が明らかにされ、司もそれに一応の納得をする。

女なりの返り討ちに不満は無いが、海の処遇については物足りなさを感じた。


「それで女どもと飲み過ぎたって訳か。あいつ酒は強くないんだったな。」

「ええ、それもありますが、それだけでは無いようです。」

「他にも何が?」

「副社長との事を冷やかされたようです。」

「俺との事?」

「ええ。酒の勢いもあったのでしょうね。鈍い彼女の背中を押したようです。」


表情から力が抜ける司。鼻から下を手で覆い気まずさを、、、隠しているつもりらしい。


「どう言う事だ?」

「どうもこうも、副社長の態度はバレバレですから。秘書課に在籍する社員ならば気付いているでしょう。」

「バレバレ、、?」

「はい。気付いてないのは当人達だという事も承知していると思います。」



頭の後ろを掻き出した司。目が泳ぎ出し、秘書から視線を背けてしまった。



「そ、そうか。」

「はい。そのため彼女達もお二人の仲を進展させたかったのでしょう。」

「そうか。」



椅子を回転させ背中を向けてしまった司。
おそらく顔を見せられたものでなかったからだろうが、すでに秘書は思いっきり目撃していた。


だが、ここで照れている場合ではない。秘書には気がかりがあった。


「なので今日牧野さんが休んだ事が気がかりであります。」


トーンを下げた秘書の物言いに司は素早く反応する。


「気がかり?」

「ええ。単に二日酔いで休んだのでなければ良いのですが、、」

「二日酔いだけじゃないって事か?」

「おそらく牧野さんも昨夜副社長の好意に気付いたはずでしょうから、彼女がどう思ったのか、、気になりませんか?」

「!!!!!!」


ガタッっと立ち上がり青ざめる司。

周りの反応どころではない事にようやく気付く。

当のつくしが自分の事を知ってどう思っているのか、それはずっと考えていた事であったがつくしが側にいる事でどこか安心しきっていた。


「な、、どうって、、俺を軽蔑するかもしれねぇって事か?」

「それは無いと、、分かりません。」

「どっちだ!」

「私は牧野さんではありませんので、お答え出来ません。」

「それもそうだな。お前が牧野の事を分かっていたらお前と親密な仲って事になる。」



ガシガシ頭を掻き出した司。目が血走り部屋の中をうろうろし出した。

こうなるのも想定内だ。


秘書は奥の一手を出す事にした。


「副社長これを。」


秘書が提示した一枚の写真に司は目を真開く。

それは昨晩のつくしの写真だった。

普段の薄化粧とは違い、知性を引き立たせる華やかな印象。

今までそんな女性を冷めた目で一瞥していた司。

だが、それには目を奪われた。

素に近いつくしも好みだった。

だがこんなつくしも悪くない。

いや、むしろ超どストライクだった。


司の中で雷に撃たれたような衝撃が走る。


それで目が覚めた。



「許せねぇ、、」


写真を持つ手がワナワナと震える。


「こんな姿見たら誰だって惚れるだろ、、」

「あなたが惚れた人ですからね。」

「そうだな。俺の女だ。」

「まだ違いますよ。」

「いずれそうなる。」

「では、はっきりさせませんと。あなたの真剣な想いを伝えればその気持ちを真摯に受け止める女性です。」


秘書を見る司。

その目は決意を剥き出しにしていた。



「出てくるぜ。・・捕まえてくる。」

「お昼には戻り下さい。午後の会議は週一の重役会議です。皆様を安心させて下さい。」

「皆様?」

「重役の方々もお二人を見守ってます。ですから、同時に秘書課への移動希望があったと聞いてます。」

「フッ、、マジか。そりゃ何よりだぜ。」


そう。司がつくしを移動させたのは女性重役達がつくしを自分の秘書にと同時に上げたからだった。

自分以外の秘書になど許せるはずもなかったが、重役が取り合った事でその身を自分が見極めるという理由を付けられた司。

それも秘書の助言(入れ知恵)だった。


「周りは固めてあるって事か。癪に触るが、乗ってやるぜ。」

「勿体無いお言葉でございます。」

「フッ、この点じゃお前が上だってか?」

「・・・花はやめた方が宜しいですよ。」

「あ?」

「名目はお見舞いでしょう。ならば本当に気分不良も充分ありえます。花の香りが体調を悪くしないとも限りません。」

「・・そうかよ。」

「シンプルに飲み物が良いかと。薬局で売ってる経口補水液はどうでしょう。」

「けいこ、、?」

「ミネラルウォーターで良いかと思います。」

「それならリムジンにあるな。」



そう言い残して執務室を出て行った司。

秘書を伴わず大きなスライドで会社内を闊歩する。


そんな司を目撃した社員は、昨日のつくしとの事で変化があると予測する。


それだけつくしの化粧には社内が騒めいたのだ。

司がつくしをどう思っているのか、秘書は秘書課はと限定した言い方だったが実際は社内の殆どの人間が知っていた。

それだけ司が注目されているという事だ。

そしてそんな司に見初められながらも全く媚びなく変わらないつくし、そんなつくしが合コンの出で立ちで退社したのだから動きがあって当然だ。



受付ではつくしの後輩達がカウンターの下でスマホを忙しなく動かしている。


それは時を戻した秘書課でも見られた事。


そのためつくしは休みを連絡した後だったにも関わらず、鏡の前に座り二日酔いの酷い顔をどうにかしようと四苦八苦していた。

寝起きのパジャマのままという事も、司の訪問を知らせるチャイムを聞いてから気付く有様で。



「本当に来ちゃったよぉ、、ど、どうすればいいの?」





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