甘さとスッぱさと ... ホワイトデーの日に 3
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<< ホワイトデーの日に 4【完】 main 暗号公開 >>
ホワイトデーの日に 3
2017-03-13-Mon
本文に入る前に前話に出て来た暗号をまだ知らないって人は、一つ前の記事を読んでみて下さいね。

後から知りたかったって言っても私はどうしようもありません。
m(_ _)m

それからすぐ解読されると思ったのですが、いただいたコメントの方々には難しかったようです。

みなさんあまりクイズ番組とか見ないのかもしれませんね。

フジテレビ火曜19時の今夜はナゾトレとか私好きなんですよね。

毎回は見れてないですけど。








つくしの部屋に泊まった翌朝、迎えの通話を終えた俺が振り返るとつくしが鏡の前で格闘していた。



「何やってんだよ。」

「ち、ちょっと手間取ってるだけよ。」

「・・貸してみろ。」



俺はつくしの後ろに回りネックレスをかけてやった。

それは俺がガキの頃こいつにやった一点物。

しかしこいつはそのブランドに就職してからは普段付けていない。

なんでも一度客に気に入られてしまい、付けたらまずいと分かったからだと言う。
だから仕事中は勧めたい商品を付けるようにしているらしい。


そのため普段からもこのネックレスはあまり付けなくなったのだが、俺が泊まった時など本当に偶に付けようとする。

偶になのはその時のつくしの機嫌次第だからだ。

俺が怒らせてしまうと付ける気にならないらしい。

んな事言ってもおめぇを怒らせるのはコミュニケーションのひとつだからな。しゃあねーんだよ。



「ほれ。」

「ありがと。」


ふーっと息を吐く。

それに不思議がりつくしが聞いてきた。


「なに?」

「・・ショップに着いたら外すんだろ。無理に付ける事ねぇぜ?」

「付けた方が喜ぶと思ったんだけど、、」

「まぁ、それはあるな。だが、今の現状では付けっ放しが出来ねぇんだ。だったら、無理に付けろとは言わねぇよ。」



そう言うとつくしはネックレスの土星を触って、直ぐに離した。


「そ、か。」




俺はその態度に特に何も思わず、身支度を済ませマンションを後にした。





***


執務室に着いた俺は今日のスケジュールの詰めように苦笑いするが、こなせない量でない事にどうしたものか思案する。

業務はこなせるのだが、こうも詰め詰めでは暗号の解読の時間が確保出来ねぇ。


報告する中俺の思案がスケジュールから離れた事を察知した秘書が俺に話しかけた。



「昨夜はリフレッシュ出来たかと思いましたが。」

「あ、ああ。まぁな。」

「・・では、デスクの中のカードが気になっているのですか?」

「ああ。・・なぁ、俺の部屋に無い物ってなんだ?」

「無い物、、この執務室にですか?」

「ああ、それで思い付いたらしいんだ。」

「思い付いたとは、、」

「暗号だ。俺の女はバレンタインにホワイトデーの催促をしたんだが、暗号文をよこしやがった。」

「なるほど、それで無い物ですか。」

「全く見当がつかねぇ。お手上げだぜ。」



そう言って俺は秘書に例のカードを見せた。

そのカードに書かれた文字は『3H¥Js0QRs:W』



「確かにこれでは分かりませんね。暗号となると何かに変換する必要があります。副社長のこの部屋に無い物で変換と言う事でしょうか。」

「俺の部屋に無い物で?」

「ええ、、おそらくこれじゃ無いですか?」



そう言って秘書が指差したのはPCのキーボード。


「これ、、か?」

「ええ。副社長はNY時代から愛用しているPCをお使いです。つまりそれは日本製では無い。」

「日本語入力か!」


俺の言葉を受けて秘書は自分のノートパソコンを取りに行った。


そして持ってきたノートパソコンを手にしながらつくしの暗号を解読する事にした。

アルファベットキーの横には確かにひらがなが打ってあり、暗号のそれと照らし合わせて行く、、


「大文字と小文字があるな。小文字はsだけだ、、」

「小文字のsはshiftの意味じゃないでしょうか?そのアルファベットキーにはひらがなが二つ印字されてます。」

「なるほどな、、」



そうやって解読した文章は、、





『あくーまをたすけて』


その解読した文章にまた黙り込む俺と秘書。


おい、つくし。おめぇ何が言いてぇんだ?


訳の分からねぇ俺は、頭をがりがり掻いて昨夜のつくしの言葉を思い出そうとする。


しかしつくしとの甘い情事に阻まれ、考えがまとまらねぇ。



「解読法が間違っていたかもしれませんね。」


秘書はそう言葉を返すがこれ以上の解読は思い付かないらしく不用意な発言を避けるべく口を閉ざした。

ま、っつーよりもスケジュールのタイムリミットがあって現実へと強制送還されたってとこなんだけどな。



それから俺は時間を見つけてはその文の意味を考えていた。

つくしとの会話も徐々にだが思い出して行く。

つくしにヒントを貰おうと話しかけた時、あいつは誰かに聞いたかと話した。

今から考えれば羞恥心から暗号化したものなのに、人に聞くとなれば怒って当然な気がする。

って事は、これが解読の途中って事なのか?

んで人に聞いても良いと思うっつー事は、人には分からないって事だ。

つまり俺しか解読出来ないって事だ。



そんな事を考えながらも時間だけが無駄に過ぎていき、気付けば3月になっていた。




だが、それは急に来た。


閃きって奴だ。


そういやつくしも閃きさえすれば解けると言っていた。


なぜ、『あくーま』なのかを考えた。

だってよ、『あくま』でも良くね?

わざわざ『あくーま』にする事に意味があると考えた俺は、『あくま』を変換してみた。


単純にだと英語か?

あくま→悪魔だとすると、

devil、デビール、、違うな。

demon、デイモーン、、コレも違う。

Satan、サターン、サターン、、 Saturn、土星か!




『土星を助けて』だ。


土星を助ける、、どう言う事だ?

土星ってのはあいつにあげた土星のネックレスの事だ。それ以外にねぇ。

それは今でもあいつが持っていて、身に付けている。



だが、、


俺はピンと来た。


なぜつくしがそのブランドに就職したのか、

そしてそれを普段身に付けない事を、、

確かに客に見られるのは分かる。だが、勧めたい商品を付けるというのも考えてみりゃ変だ。

高級ブランド店なんだぜ。そんなに安売りな事を店員がやるか?


それに、あいつあの土星をいじらねぇ、、


前はそうじゃなかったはずだ。

前っつっても、ガキの頃の話だ。だが間違いねぇ、あいつは土星を触らなくなっている。

いや、触るんだが直ぐに離すんだ。


何故だ?


離す理由、、


それを考えていた俺はまたつくしの言葉を思い出した。




ピピピ、、

執務室の内線電話に手を伸ばし秘書を呼びつける。


「何でしょうか?」

「アポを取ってくれ。BVL●ARIの外商担当柳澤だ。」

「そこは牧野様の職場では?」

「あいつを通さずに話がしたい。なるべく早く。」

「畏まりました。」


俺の様子に秘書はその場で電話をかけ始める。

それを俺は足を鳴らしながら待っていた。



「今夜20時にアポが取れました。」

「20時か、分かった。じゃ、それまでにコレを片付けるぜ。」



そう言って俺は書類の束に目を戻し、一心不乱にそれらを片していった。






そして20時、


BVL●ARI 銀座通り店の応接間に俺は通された。


目の前には原型を留めてない土星のネックレスがトレーの中で亡骸の様に横たわっていた。


そして50代のショップ店員の男。


俺は10年前こいつからこのネックレスを購入した。




「何があったんだ?・・話してくれ。」



俺の問いかけにその男は微笑み、口を開いた。





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解読後のお話、これが実は最初に思い付いたネタなんです。

プロポーズ的な台詞だと予想されたみなさん。

王道ネタに頓挫した、捻くれた私がそんな暗号にする訳がないじゃあないですか。

けれど見事なまでの裏切りに、またやってしまった感が私には漂ってます。

が、もうこのままぶっちぎるぜ。

びっくりな展開になんでーと思いながらも、暖かい目で読んでやって下さい。

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