甘さとスッぱさと ... 花街に護られてー桜・恋・歌 3ー
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花街に護られてー桜・恋・歌 3ー
2017-03-30-Thu
江戸時代を背景にお話を書いてます。
時代的な言葉や名称などは詳しくないので現代風に置き換えてます。
それでも明らかに違うようにはしてません。
細かい矛盾点などあるかと思いますが、目を瞑ってお付き合い下さい。
ダメなら進まないでね。










「いたたたた、、、」

伊吹屋の一階奥、隔離部屋でうずくまるつくし。そんなつくしの腹を桃駒がさすっていた。


「痩せているからかねぇ、、あんたは月のモノが重いようだ。こればっかりは耐えしのぐしかないね。」

「・・はぁい。」

「・・それで元気がない理由はなんだい?」

「へ?」

「つくしあんた最近変だろう。新造達も皆気付いているよ。」

「・・そう、なんですか?」

「そりゃそうさ。あんたほど顔に出る人間はいない。そんなんであたしがあんたを白状させる役を担っちまったわけ。」

「白状させる役、、ですか。」

「あんたの動向がみな気になるのさ。それはあんたを心配しての事だけれど、見世としての事情もあるね。」

「そっか。そう、ですよね。あたしをここに置いている司が客を連れて来るから、、」



それは身請けしたにも関わらず見世にいるつくしに会いに司が用心棒を遊ばせるからだ。

用心棒を遊ばせると言う事は、そうする事でつくしの立場が悪くならないためだ。

用心棒が遊ばなければ、借金のため好きでもない男達の相手をさせられている女達の目の前で惚れ合わなければならない。

それは女の方にとってかなり身の狭い立場であろう。

そのための支払いも持った上で遊ばせるのだ。自分の金を使わずに遊ぶとあって屈強な男達であるが行儀は良い。つまり見世にとってはありがたーい客なのだ。



「・・坊ちゃんと何かあったのかい?」

「つかさと、、何もありません。」

「じゃあ何でこんなに落ち込んでいるのさ。こないだあんたは翡翠に手紙を持って来たじゃないか。その時も様子がおかしかったから、翡翠もその場にいた桔梗ももしやあんたが翡翠の間夫に惚れちまったんじゃないかって疑っていたよ。」

「え、、翡翠姐さんの?いえいえいえ、そんな事は決してないです。」

「じゃあ何なんだい。辛気臭い気を纏ってさ。せっかく桜も咲いて春になろうってのに、ここだけ枯れた冬みたいじゃないか。」



つくしは桃駒に正直に言おうか迷った。確かに憂いてはいる。だが、それを口にしては良くない気がしたのだ。



「司が、、がっつき過ぎ、、だからちょっとやだなと思っただけです。・・我慢しなきゃならないのは分かっていますけど、、」

「ああ、確かにね。あの坊ちゃん、女を知ってからタガが外れているね。一晩に何度も突かれてあんたも大変だとは皆思っているよ。」

「そう、、ですか?」

「そりゃそうさ。あんただって紫陽の勤めを見ていた時、客は何回もヤったりしなかっただろう?

飲み食いさせて、夜更けまで待たせてそれから同衾さ。そりゃそう上手く運ばない客だっていただろうけど、あんたみたく毎回じゃない。

坊ちゃんは毎回来て早々にあんたとの同衾に持ち込むからね。あんたが嫌になるのは皆分かっているよ。」

「そっか、、」


嘘を付くのが苦手なつくし。本当の本音ではないけれど、憂いの一つを口にしたところ同情を得られてホッとした。



「んじゃ、その辺りの事を考えればあんたの気も晴れるって事だね。」

「あ、、はい。でも、どうすればいいか、、」

「まずはあの壺を何とかする事だね。あの壺に坊ちゃんは出しているから立て続けにあんたは相手させられるんだ。壺が無けりゃ、洗いに行かなきゃなくなる。そうする事でいったん場を離れられるよ。」

「そっか、、そう言えばあたし洗い場に行った事ないかも。」



そう、つくしと司が交わる仲になってからなぜつくしは洗い場に行かないのに孕まないのかと皆疑問に思っていたのだ。

そしてその疑問をぶつけて壺の存在を知る。

姐さん達は司の強かさに呆れ、

新造達はそれが広まらない事を祈るしかなかった。

が、壺に出すような慎重な事をするのは司くらいなもので他のほとんどの客は我慢出来ずにへへから離れられずにいたため新造達の心配は今のところ杞憂になっている。


「壺を隠せば良いのかな。」

「んー、、隠したところで別なのを持ってこられちゃあ意味がない。だから中に出しておくれと言った方が良いよ。」

「中にですか?して、、くれるかなあ?

司、今は孕ませるつもりは無いって言ってたからなぁ。」


その言葉に桃駒は目を丸くし、にたにたしてしまう。


「させるんだよ。それに中でイかないから坊ちゃんは元気なままなんだ。外に出すって事は、それだけ中途半端にイっているって事なんだよ。まぁ、だらだらと気持ち良いのを保ってさ、、そう考えるとあんたは新造だったてのに、随分坊ちゃんにヤラレちまってるねぇ、、」

「え、司に?いいっ、、あいたたた、、」

「おっと、また痛みだしたかい。ほらさすってやるよ。」

「ありがとうございます姐さん。でもあたしがヤラレちまってるって、どう言う事ですか?」

「どうって、、坊ちゃんに翻弄されてるって事さ。本来ならばあんたも遊女になっていて、男を翻弄する立場な訳じゃないか。なのに今はどうさ?・・違うだろ?」


ようやく桃駒の言う事が分かりつくしは愕然とする。

司が自分をどう思っているかも憂いているが、確かにこれでは遊女以下の扱いだ。

自分は妾以下に思われているかもしれないとつくしは思ってしまった。


「桃駒ね、ってーーーー」


桃駒を呼ぼうとして激痛に見舞われるつくし。

涙目になって悶絶しているつくしを桃駒は笑わずにはいられない。


「なんだい桃駒ねって、、痛いんだから無理するんじゃないよ、、くっくっ、、」

「笑わないで下さいよぉ~ それよりも、あたしこのまま司に翻弄され続けるのは嫌です。一矢報いてやらなきゃ。」

「そうするんだね。負けん気で立ち向かうのがあんたらしい。いくら惚れたモン同志でも手綱はちゃんと握っとかないとね。」

「手綱って?」

「知らないかい?外で威張っている旦那も、うちに帰りゃ嫁の言いなりになっている事を。それは嫁に手綱を握られているって言うんだよ。」

「なるほどぉ、、あたしが司の手綱を握るかぁ、、」

「ま、頑張ることだね。また何かあったら相談に乗るよ。そん時は紫陽に言った方が喜ぶと思うけどね。」

「あ、、、はい。」



紫陽の名前を出されて上げかけた気を落とすつくし。

いつもいつも紫陽に心配ばかりかけている自分がなんだか情けなくなってきていた。



「こら、何でまた落ちているんだい?シャキッとせんかい。シャキッとお!」

「はいっ、いいーー」

「あ、シャキッと出来ない事情もあったか。でもま、自分の姐さんの名前を出したとたんに気勢が下がるんじゃ、紫陽も気の毒だ。あんまり悪いように考えるんじゃないよ。」


うんうんと頷くつくし。痛みは早々無くならないのであった。





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今日は日付が変わる前にもう一つ投稿します。
このシリーズじゃないんだけど、書いてみようかなと思っていたお話です。
今日誕生日の人のお話。
恋バナとかではないです。
良ければ読んで下さい。
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