甘さとスッぱさと ... イベリス 3
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イベリス 3
2017-06-19-Mon
「クソッ。」


ダンッ


帰宅するリムジンの中、上手く処理しきれない感情を蹴散らすように脚を動かした。

だがそんな事で気持ちが落ち着く訳もなく、ガリガリと髪を掻きむしる。


女を当てがわれるなど自分に全く無いと思わなかった訳じゃない。

おまけに仕掛けて来たのは妖怪ジジイだ。

昔ながらのやり方が通用するとでも思ったのだろう。その反発心から受けてたった。

それはジジイを馬鹿にしたいっつーのと、その油断を利用したかった事もある。

そしてそんな手に引っかかるかという自信だ。

自信があるのには理由がある。



道明寺の長男として生まれただけでなく、生まれ持った身体は多くの女を寄せ付けた。

中学の時は、親友達が連れて来た女供の求めに応じて誰彼問わずキスをしまくった。

だがそのうち図に乗ったのか、勘違いし始めた女が出て来た事で、とたんに冷めてしまう。何とも思わなかったキスにも嫌悪感を持つようになり、それから近付く女を徹底的に排除した。

それからは何に対しても嫌悪感を抱くようになり、気付けば殴っていた。

親が揉み消す事態にもなったが、それで思い知ったのは道明寺というバケモノの力。

そんな力に抗うように暴れまくっていた俺だったが、親父が倒れた。

倒れた原因が俺だった訳ではない。

親父に呼び出された俺は一方的に命令され、


臆病者呼ばわりされた。


暴れていたのは道明寺を継ぐ事への怖れからだろうと、散々暴れたんだからその覚悟を決めていてもいいはずだと親父は言う。

そして後始末してやったんだから、今度からは自分のケツくらい自分で拭けるようになれと。


自分のやって来た事がそう解釈された事に腹を立てたものの、言い返せる訳もなく俺は親父の言いなりになった。


だがその意識も数年後には変化していく。


嫌々ながら足を踏み入れたビジネスの世界は、弱肉強食な気勢が自分には合っていてそれからは力を身につけるべく寝る間も惜しんで学び働いた。


バケモノ並みのデカさを持つ道明寺を動かすため、経営学だけではなくあらゆる知識を頭に入れて行く。

その中で特に興味を引いたのが、危機管理だった。

攻める事より守る事は興味が薄かったが、カウンターの威力を知れば、守りからの反撃の強さが魅力的に思えた。

勝つからには息の根を止めるほどの圧倒的な力の差を見せつけたい。自分の中にある獰猛な牙の存在に気付いてからは、バケモノだと思っていた道明寺の中にいて、所詮自分も蛙だったとガキの俺を嘲笑っていた。


そんな俺に親友以外の味方は無く、聞こえてくるのは悪しき言葉。

だが、そんな奴らも役には立つ。

悪しき言葉を裏返し、危機管理に当てる事で俺は自分の弱点を補強していく。


そのひとつが女だ。


親友達も女遊びをしない俺を理解出来ないようだったが、ここでも力があるくせに女をはべらせないのは可笑しいと口にする輩は多い。

同性愛で口撃しているつもりだろうが、周りを見て言っているのかと忠告すれば青ざめて口を閉ざした。それだけマジもんが多いのもこの時代。敵を潰すつもりで別の敵を作ってりゃあダサ過ぎる。ざまあねぇぜ。


それでも俺自身、女に興味がないのかと疑問に持つ事はあった。

だが敵だらけのこの国で、ヤッた事がねぇと打ち明けるほど馬鹿でもねぇ。

女と麻薬は危機管理という意味では違いねぇ。

麻薬を知れば麻薬に取り憑かれる。

ならば女を知れば女に溺れるのも同じ理屈だ。

俺にだって生理的な反応は当然ある。

女の身体を知り俺がどう反応するのか知っておく事が必要だと思い始めた。



都合よく邸には多くの女がいた。


履歴書を見て心理学も学んでいた俺は、条件のいい女を探した。

処女は問題外だ。

だが、ヤッてばかりなのも何か移されちゃたまらねー。ヤッてばかりな女も外した。

そして反撃しそうな女。

気の強い女も外した。

探したのはとぼけたやつだ。ボケボケし過ぎなくて、周りを見て安心するやつだ。



履歴書から数人の女をチョイスし、俺はそいつらを巧妙に誘い込んだ。

そいつらが担当する部屋で背後から薬を使って眠らせた。

そして目的の箇所へ己の楔を突き刺そうとしたのだが、

初めて見る女の入口には汚さしか感じられず、己自身も腑抜けて行った。

2人目でも同じだったため、俺は自分が女と交れないと身体だと知る。


だがそれでも特段困る事はなかった。

都合が悪くなるとすれば、ガキを作る時だ。しかしそれは精子を渡せば病院がやってくれる。寝起きなら出す事も出来るだろうしな。

ただ、それを知られる事は面白くねぇ。

知られたところで気にもならねぇが、勘違いで下に見られるのは我慢ならねぇ。

そこに話を向けさせないよう気を使いながらも、そうなった時の為にダミーでも用意するかと考えていた。


そう、今回の時のようにな。



だが、ダミーは用意出来てなかった。

いや用意しようと思えば用意出来た。

俺の意のままになる男は沢山いる。

それこそ俺を護衛しているやつらがな。



だが、あの女は違っていた。


目を引いたのはジジイと話していたからだけじゃねぇ。


パーティの中で自由に動く姿は、この世界の住人ではない事は理解出来た。


料理やデザートばかりに目が向き、


金や権力を持ってる奴に近づかない。


俺が見ている事にも気付いてなかった。



だから俺はあの女が気になるのか?


帰路に着くはずが気がつけばあの女を追ってエレベーターを止めていた。


振り返って見られた時は、一瞬心臓が止まった。


美人ではねぇ。

少なくとも俺よりは整ってねぇ顔だ。


だが、、、




止まったエレベーターのドアを押さえながら考えた事は、あの女の入口も汚く思うのかと言う事だ。



女が角を曲がりそうになり姿が見えなくなると思った瞬間、体はエレベーターを抜け出していた。


確かめようと言う気持ちよりも、

見てみたい気持ちが勝っていた。



女の後を追って角を曲がり、閉まりかけのドアが目に飛び込んで来る。


とっさに駆け出した体を俺は必死で押さえようとした。


だがドアも閉めさせない意識が勝り、ドアに手をかけた瞬間、


女の気配を感じ、


俺はこの女を手に入れたいと思っていた。




100%ヤバい罠に違ぇねぇ。


その証拠に女の入口が汚ねぇとは感じなかった。


むしろ早くヤっちまえと自分の雄が剥き出しになる。


だが、、



想像以上だった。

女のナカは想像以上の刺激ですぐに持たねぇ事は理解出来た。


まだ女を俺の手に入れてねぇ状況で、このままイク訳にはいかねぇ。


激高に近い苛立ちでバスルームに駆け出す。

自身を持っただけで俺の欲望は噴出した。



自分を分かってなかった事にも苛立ちを覚えた。


俺は女とヤレない訳じゃねぇ。

欲しいと思える女じゃなけりゃヤレないだけなんだと。


舌打ちして、出直そうとバスルームを出る。


ベッドにはあの女がうつ伏せで横になっていた。

華奢なくびれに、形の良い尻が俺の雄をまた刺激する。


歯を食いしばりながら、スラックスを履き、ジャケットを椅子からむしり取った。




クソッ、クソッ、クソッ、クソッ!


ジジイにしてやられた俺はSPに迎えの車を怒鳴りつけて呼び寄せ、



今に至る。



「糞ジジイめ、、この借りはきっちり返してもらうぜ。この俺がやられっぱなしで黙っている訳がねぇ。」



ジジイに対しての報復を口にするものの、頭に浮かぶのはあの女の事だった。



「あの女も、、、絶対ぇに手に入れてやる。ジジイからぶんどってやるぜ。」







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Re:な*さん。
どうもです。
続きがんばっとるです。
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