甘さとスッぱさと ... イベリス 7
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イベリス 7
2017-06-23-Fri
女性目線で嫌な表現があります。
ご自身で判断して読み進めて下さい。






遡る事2週間前


つくしは一巡目のピルを飲み終えはじめの生理が来てホッとしていた。

そんな中スマホが振動し、

つくしは2週間ぶりに外出する事になる。




「久しぶりじゃな。ちょっと痩せたか?」


目の前の老人が開口一番気を使う言葉を選んだにも関わらず、つくしの表情は硬かった。


「はい。家の中にいてあまり動かないものですから、そんなに食事も取らなくて、、」


その理由もあるが、つくしは極力外部との接触を避けるべくデリバリーも回数を減らしたため、食事を減らしていたのだ。


「ふむ。思った以上の慎重さだな。結構な事だが、身体を壊しちゃ何にもならん。お主にはまだ働いてもらわねばならないからの。」

「まだって、、え、、、」


一度だけだと思っていたつくしは驚くが、立浪会長は淡々と話を進めた。


「道明寺のせがれに股がられたろう?気に入られた証拠じゃ。」

「え、気に入られ、、た?」


ズズッとお茶を流し込み、会長は続けた。


「あの男は今まで女を寄せ付けなかったんじゃ。どんな女もな。」


それはパーティでも見ていたためつくしも納得出来た。


「そんな男が跨がったんじゃ。気に入ったからに他ならん。」

「それじゃあ、、また、、」

「嬉しくないようじゃな。ふふ、それでこそ気に入られたんじゃろう。」

「へっ?」


訳が分からないとつくしが困惑の表情を浮かべると会長は笑いだした。


「あの男は媚びる奴が嫌いなんじゃ。だから媚びない、それどころか無関心な女を用意すれば気をひくと思っておった。ここまで的を得ると愉快爽快じゃな。」


ふぉっふぉっふぉっ、、と機嫌の良さを見せる会長だったが、

一転。


「だが、向こうは煮えくり返っているだろう。それだけプライドの高い男だからのう。」

「え、、、」


笑顔から一転して真顔になった事に事の深刻さを思い知るつくし。

恐怖を感じて始めていた。


「実際、お主を探しているようじゃ。あの日お主が着ていたドレスの店を探し当てておる。」

「え?ドレスの店?」

「そうじゃ。ドレスだけで探し当てたんじゃ、それなりの執念は持っておる。」

「そんな、、」

「ま、探し当ててもそこからは進んでおらん。店のモンには口を閉じるよう堅く言っておったからの。」

「あ、、そう、なんですか。良かった。」

「くく、、見つからなくて良かったか。他の女ではこんな態度にはならんぞ。」

「あ、あたしは、、」

「良い。分かっておる。お主は好んでこの任務に当たっている訳ではないからの。」

「はい。」


シュンと肩を落とすつくしだったが、

立浪会長の目はキラリと光っていた。


「お主にはまたあの男の相手になってもらうぞ。だが今度は一度では無い。何せ儂はお主をあの男に差し出すからな。あの男が飽きるまでお主を離さないだろう。」


会長から聞かされる死刑宣告のような命令につくしはゴクッと息を飲んだ。


「覚悟致せ。これはお主にしか出来ぬ事じゃ。」

「・・・・はい。」


つくしは弱々しく答えるのがやっとだった。





その後、どうにか部屋に戻ったつくし。


部屋に入り、ぺたんと座り込んで何もする気にならならなかった。



どうしてこんな事になったんだろう?


繰り返してしまう自分への自問。

言い渡された命令を受けなければならないと思ってしまった企業人体質。

真面目さ故に身に付けてしまったからなのかと、あの時抗えなかった自分に涙が出てきた。


「うっ、うっ、、うっ、、」


つくしは泣き出してしまった。

泣いてもどうにもならないと分かっていたが、泣く事も我慢する必要はないと自分を甘やかした。

辺りが暗くなり隣近所に灯りがともる時間になっても、つくしは暗い部屋でひとり泣き続けていた。



そしていつの間にか寝てしまい、

つくしは目が覚めて顔を上げる。


つくしは空腹を感じていた。

目にジワっと感じるものがある。

だけど、つくしは瞬きをして流れ落ちるのを我慢した。


「泣いていたって変わらない。」


ヨロヨロと手をつき立ち上がる。

洗面台のところに着くと、鏡を見ては腫れ上がった瞼を見て少し笑ってしまった。


「ふふ、ぶっさいくな顔。」


気に入ったようじゃという会長の言葉を思い出す。


「こんな顔でも気にいるのかしら?まぁ、蓼食う虫も好き好きって言うけど、、」


パシャパシャと顔を洗い始める。

タオルを取ろうと手を伸ばすも、用意してなくて空を切った。

そのため仕方なく、シャツをめくって顔を拭う。


ふぅと一息ついたつくしは鏡に映る自分を見て、弱々しい自分を睨み返した。


「どんな事でも、一度足を踏み入れたのは自分のせいだもの。自分でなんとかしなくちゃ。」


右手を上げ、拳を作った。


「自分に負けるな。そうよ。今度こそ、自分で道を開けなきゃ。」


シュッ、ガン!


「い、痛ったぁ~」


勢いよく出した拳は鏡に当たり、割れはしなかったものの痛みだけつくしに跳ね返ってしまった。

右手をブンブン振り、痛みを逃すつくし。


「あーーもう、なんて馬鹿なのよあたしったら。ホントやんなっちゃう。」


引っ込んでた涙が滲み出てきて、天井を仰ぐつくし。


「でも負けないんだから、、ぐずっ。」



壁に手をつき、部屋に戻る。

お腹に手を当てながらキッチンに向かい、卵粥のレトルトパックを取り出した。


「体調を崩した時用の取って置きだけど、今はそれに相当する状態よね。これで復活するわ。」


鍋でレトルトを温めて、粥を食べる。


ふぅー、ふぅーと少しずつしか食べられない手間が逆につくしを少しずつ回復させた。


レンゲを置いて手を合わせる。


自分に課せられた苦行を考える。

そこに感情を混ぜないようにした。


「つらいと思うからつらいのよ。どんな仕事だってつらさはあるわ。だから今は自分の尊厳には目を瞑らなきゃ。きっと、やり抜ける。あたしなら、きっと。」


スクッと立ち上がったつくしは、食器を片付け動き出した。


部屋に戻ってはテーブルを寄せて、小さなビニールシートを敷き始めた。

100円ショップで売ってるような、子ども用のレジャーシート。

男の子用の柄にしたのは、女の子用だと気が滅入ると思ったから。


そしてこのために買った男性用の大きなパジャマに着替えた。

でも上を羽織っただけ。

前ボタンを閉めて、ズボンは着なかった。


その代わり、ショーツを脱いで傍に置く。


レジャーシートにぺたんと座り、ベッド下からボックスを取り出した。

そして手にしたのは何かのチューブ。

そのチューブの蓋を開けチューブの先端に先の細くなったものを取り付ける。

これでチューブ見た目は大きな接着剤のようになった。

細くなった先端からチューブの中身を少し指に取り、その先端部分に塗り付ける。


そして、膝を付けてお尻を浮かせたつくしはシャツの裾に手を入れた。


淡々と、

淡々と、、


Tゾーンの処理をする感覚で進めていた。

女には男に見られたくない処理が沢山ある。

そんな気持ちでやっていた。

平常心を保つため。


そして手を抜いたつくしが代わりに持った物は、男性の形をしたオモチャと呼ばれる可愛くない物。


それをまたシャツの裾をめくり身を屈める。


2週間ぶりに使ったけれど、痛みはなかった。

心が少し痛んだだけだ。

見えない棘が刺さったような感覚に囚われた。

抜けない棘。

目に見えないのだから仕方ない。


そう思い込んで、つくしは男に股がられる準備を続けていた。







数日後の、

あの男と対面するまで。



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追伸
R(イチャコラ)推進委員会本部に初めて投稿させてもらいました。
こちらも宜しければどうぞ。
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