甘さとスッぱさと ... イベリス 26
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イベリス 26
2017-07-22-Sat
つくしが道明寺ホールディングスの社員になって2週間が過ぎた。


道明寺につくしのいる日常は日に日に浸透していく。


当初つくしの登場にさまざまだった反応も現在は落ち着いていた。


2人の公開ラブシーンに悲鳴を上げた女子はつくしにデレる司に賛否に唱えたが、そこは日本経済のトップに君臨する企業に採用された乙女達現実を受け入れた。

というのもつくしを受け入れられない者達が徒党を組んで追い出し作戦を企ててみるも、どこにでも一緒にいる司にそんな企てが実行される事はなく、

そのうち自分は絶対に嫌だと表立って非難する事すら出来ない雰囲気で、少しでもそう話すといつまでも夢見ている痛い女だと見られるようになっていったからだった。

その一方であの司を変えたつくしを賞賛する者も大勢いて、ハイクラスな男の攻略法をつくしから学ぼうとつくしの話題は毎日道明寺ホールディングス内の至るところで上がっていく。


男性社員の方もつくしが来てからデレる司に呆れていたがここがチャンスと誰かがいち早く気付いてからは、司の機嫌が良い内に企画をとにわかに活気付く。


また重役の方はというと司の機嫌には歓迎的だが、会議にまでつくしを連れてくる司には難色を示していた。

しかし会議で居眠りするのではとチクリを入れた野村常務が事もあろうにいびきをかく失態を犯したのだ。
それは初日の出来事からつくしを見る度にイライラした野村常務のここ数日の酒の量が増えた結果だった。そのため初日のゴタゴタも噂になってしまい、益々肩身の狭くなる野村常務。

当然司の口も辛辣になる。

それを見た他の重役も口を閉ざさざる状態だ。



日々、司の機嫌は良くなっていった。

西田を除く秘書課の面々は徐々にそれを実感していく。

司の機嫌が良いという事は職務が進むという事、それは周囲の環境も良いという事に他ならなかった。

そこにつくしの存在がある事は認めざるを得なくなっていた。




そんなある日、とある会議でつくしは司に耳打ちをする。

スライド資料に着目してと。

つくしの声には特に敏感な司。

つくしはそれ以上詳細は語らなかったが、会議終了にはつくしの言いたい事を理解した。


会議終了間際にある社員を問い詰める司。

その社員はある部署のエースだった。
野心があり人を惹きつけ幾つもの企画を通す社内での評価も抜群だった。

しかし司はつくしの指摘からこの男の評価が誰かから奪った物だと見抜いた。


それは配布資料とスライド資料との違い。

配布資料は手元に残る物で詳細に作られている。

一方、スライド資料は時間内で発表するために要点をまとめた物。

この男はスライドに表記されていた重要ポイントを飛ばしたのだった。

偶然かもしれない。

緊張から抜けたのかもしれない。

だがこの男の堂々とした態度。

自分の中のシナリオにそぐわなかったからと思わせる物だった。

おそらく事前に見た配布資料から要点をまとめてスピーチを考えていたのだろう。

自分を良く見せるスピーチパフォーマンスを。

指摘された男は答えられなかった。

だか司は尋問の手を緩めなかった。

それはその男によって泣いた者の存在ではなく、成されなかった道明寺の利益があるという事だからだ。




「よく分かったな。やるじゃん。」

「だってああいう男にイラついてたんだもん。」

「それは花沢での事ですか?」


普段2人の会話に割り込まない西田さえつくしの指摘には感心して口を挟んでしまう。


「はい。あたしはその資料を作る側だったんですけど、チームが苦労して纏めたものを自分本意だけで駄目にする奴が花沢にもいて、、でもそんな奴に限ってヨイショが上手くてムカつくんです。」


他人の文句を言わないつくしにここまで言われるとは相当な奴だと西田も理解する。


「資料か、、事前に読んでスライドを中々見ない俺もしてヤラレタって事か。
西田。」

「はい。」

「お前ならこれをどう対処する?」

「そうですね。処分するだけでしたら同じ輩がまた出ないとも限らない。」

「だよな。それにどのくれえの損益になったかも把握しねぇと。おそらく本人は大した事ねぇって思ってるだろうぜ。」

「こっちも議事録を作ってみたら?」

「議事録?どう言う事だ?」

「司が把握した会議の内容を議事録化するの。それを部署に戻せば、曖昧になってた物がならなくなる。」

「へぇ、、そりゃ愉快な事になりそうだな。」

「ではその議事録は誰に作成させましょう?」

「くっ、決まってるだろ。」



そのまま会話が終了したように納得する司と西田。


しばらくしてつくしは気付いた。



「誰にやらせるの?」

「言い出しっぺに決まってるだろ。」

「あたし?」

「お前しかいねーよ。」

「へ、何で?」

「議事録は迅速が第一です。そうでなければ積み上がっていつまでも結果が反映されない。」

「迅速にするためには俺がやるか、俺を動かせる人間でなければ出来ねぇな。」

「牧野様しかいらっしゃりません。適任者は。」

「適任者、、」

「くくく、、良い傾向じゃねぇか。」

「何が?」

「お前がここで評価されているって事よ。俺の議事録を作るのなんざお前には朝飯前だろ。」

「まぁ、そうだけど、、」

「俺はお前を利用しねぇ。するつもりもねぇ。」

「え、、」

「俺とお前は一心同体だ。」

「一心、、」

「夫婦になるんだからな。そうだろ?」


ぐっと息を飲むつくし。

つくしの司を見る目も熱くなる。


西田はスッとその場を後にした。


ドアを閉めて左手首を内側に捻る。


5分。

いや10分か。


飴の時間、愉しみ下さいませと西田は眼鏡を人差し指で軽く押し上げた。





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前話のコメント返信をしてから書いたのですぐに出てきた雑魚キャラにおんや~と思った方もいたのでは?
便利だったんでつい。
みなさんもつくし同様ぐっと来ましたか?
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Re:

コメント返信は書ける時に!とのことで最短返信です(^◇^;)

童顔さん。
その後のエース社員と野村常務ですか。
野村常務は考えてますが、エース社員は無いなぁ、、
ちと捻ってみます。

あと、つくしの議事録ですか。
んーそうですね。それでイチャコラ書いてみましょう。
週末、土曜日はまだましですが、子どもに邪魔され執筆しにくいですけど、がんばってみます。
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