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2017
12.22

とばっちり 6

Category: とばっちり
※この作中に出てくる人物Aは架空の人物です。ブログをしている設定ですが、ブログを書いている人物の人物を指している訳ではありません。
その事を理解して読み進めて下さるようお願いします。





抵抗虚しく司にAさんのブログが知られてしまったつくしは、会社に行くと司に逃げられ(午前中休みだったがつくしは知らない)、普通通りにするためバイトも行かねばならず(大学の後夕方からで、バイト先にはまだAさんがいた。店長はいなかった。)


つくしが夜帰宅した時には、にやにやした司がプリントアウトしたつくし作の小説を持って部屋で待っていた。



「何よその顔は… 言っとくけどね、あんたに読まれる前提じゃないから!」

「んな事は分かってる。お前の事はお前以上に知ってるからな。これはお前の願望を文字にしたんだろ? ったく素直じゃねーんだからよぉ。」

「なっ…」

「指でくるくるして甘えてみたとか、堪んねーなぁ。恥ずかしがらないでやってみろよ。俺はいつでも歓迎だぜ。」

「するかーーー!!!」


恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にしたつくしは、鼻の下を伸ばしまくりの司に殴りかかるものの、司が照れるな照れるなとにやけながら拳を避けていたため、つくしは思った以上のダメージをクリーンヒットさせてしまった。



「あ……」


司の頬にめり込んだ拳のまま、ギロリと睨まれたつくしは一転小さくなる。



「つうかよ。恥ずかしいからってパクるような奴を黙っているのはお前にも責任があるぜ。」

「えっ? 何で?」

「当たり前だろ。パクる奴はまたパクるんだよ。お前は作った話だけだと思っているけどよ、店の商品をパクらねーとは限らねぇだろ?」

「あ、そっか…」


精神的ダメージが大きすぎてその事にまで考えが及ばなかったつくしは、がっくりと肩を落とす。



「しかしよぉ、こいつの頭は相当イカれてんな。」

「そうよね? あんただってそう思うわよね?」

「思わねぇのはこいつくらいだろ。だからこんなの書けるんだよ。強姦話なんて胸糞悪い以外ねぇ。」

「だよね。…良かったぁ。熱く語るもんだからさ、はじめは絶対に違うと思いながらも、段々あれ?あれってなっちゃってさ…」

「何で話聞くんだと思ったが、お前の事だ。仕事してんのに付きまとわれてしゃべられたんだろ? ある意味洗脳されたようなもんだ。」

「そう! そうなのよ。」


つくしは喜び司に抱きつくが、司はチッとつくしに聞こえないようにと舌打ちした。


実は司、Aのブログをすぐに検索したもののこれがAのブログだと理解できなかった。Aの書いた話を読み進められず、別のものではないかと思っていた。


そこでつくしを良く知る者にそのブログを探らせ、それがAのブログである事、明らかに作者の異なると思われる話があり、その内容から作者がつくしである事、Aがどのようにつくしに被害を与えているのかを推察したのだった。


なので前日つくしに拒まれた理由もその人物から推察されており、しばらくは心のケアをと進言されていた。


つまり…



「だったらよぉ、してぇんだけど… まだそんな気にはならねぇか?」

「へっ?」


つくしは離れて司の顔を見上げる。

その表情から何がしたいのかと鈍いつくしでもピンときた。


「え、えっと…」


段々とひきつるつくしの顔。つくしはAの顔がパッと頭に浮かび、それが妄想で喜ぶAの顔に変わったため、司を掴んでいた手の力も弛んでしまった。


「…分かった。」


司はポンポンとつくしの頭を優しくたたく。そしてそう構えるなよ無理強いなんかしねーよと声をかけ、つくしは涙目でまたごめんねごめんねと司に抱きついた。


つくしの背中を優しく撫でる司。


だがその額には怒り狂った般若のように何本もの青筋が現れていた。




※※※



「あ、ブロとも申請だ。」


築35年の一軒家の一室。マウスをクリックするAの姿があった。


「なになに、小説ブログを書こうと思っているから感想をお願いします… あら、私に検索して欲しいって事かしら。うふ♡ 分かっているじゃなーい。」


Aにとってみれば美味しすぎる話。つくし同様上手く丸め込んで自分のゴーストになってもらおうと返事をうった。


するとすぐに返事が返ってきて、話が添付されていた。


ふむふむと読むA、何も疑っていなかった。


むしろその話がA好みのレイ○ありきのドロドロ話だった事から、夢中で読みまくっていた。


そしてそれの感想をうっとおしく書き綴り送信する。


そしてAの感想を喜ぶ返事が届き、にやりと笑うのだった。




それが罠である事も知らず。

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