甘さとスッぱさと ... 花街に護られてー恋仲試練3ー
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花街に護られてー恋仲試練3ー
2018-01-13-Sat
江戸時代を背景にお話を書いてます。時代的な言葉や名称などは詳しくないので現代風に置き換えてます。それでも明らかに違うようにはしてません。細かい矛盾点などあるかと思いますが、目を瞑ってお付き合い下さい。 ダメなら進まないでね。





三日も続いた伊吹屋の無粋者の襲来も、司の来楼によりやっと止まった。


が、そのせいで伊吹屋は道明寺屋の若造に買われたと一部で揶揄される事になる。


いくら道明寺屋が豪商とはいえ、司はまだ十五。もうすぐ十六になるとはいえそれでもまだまだ元服したばかりの若造でそう思われてもしょうがなかった。


とはいえ、伊吹屋が関わっている引手茶屋や大見世、他の中見世の者は伊吹屋の女将の態度から司が相当な金を落としているものと容易に想像していた。


だからこそ、このお手付きも半分やっかみ彼らが当て付けて行ったのだが、三日も続いた事に流石に茶屋の主人、大見世中見世の女将ともにおかしいと思っていた。



_ひょっとすると誰かが続くように仕向けたのではないかと。



だがまだ噂が人の口伝いにしか広がりようのない時代、そうは思ってもこれ以上話の種にして事を荒立てないようにと彼らは口にはしなかった。




_彼らは。





※※※



「あれからはどうよ? 押し掛けは?」



数日ぶりに伊吹屋の暖簾で大きな顔をする司。


遊郭で揶揄されている事は知っているが、だからどうしたと全く気にしてなかった。


むしろ他所が口を次ぐんでいる事を堂々と口にする。



「へいありません。坊っちゃんが来てからは静かなもんです。馴染みの客が戻って来て忙しいくらいですよ。」


そういって姐さん達の慌てぶりを面白おかしく告げる牛太郎。


司は暇だ暇だと文句言ってたじゃねーかと笑い飛ばした。



それを格子の向こうから、


「腹の立つガキだねぇ。もっと他に言いようはないのかい?」

「あ? 言いようだぁ?」

「口を良くすりゃ、もっと好かれるとは思わないの?」

「思わねーな。」

「へぇ、つくしに好かれたくはないんだ。(恋の)駆け引きをしなくなったら、熱が冷めるのも早いよ。足さえ開けば良いと思われてるかもね。」

「あ? んな事あるか!」

「「「どうだかねぇ~」」」



口の達者な女共に責め立てられ、司のこめかみはひくひくと震えていた。


だが、



「ふん。そんな顔して脅せると思ってんのかい?」

「いつまでもここに突っ立ってたらあの娘月のものになっちゃうよ~」

「こないだはしなかったみたいじゃないか。男気を見せたんだろうけど、強がっちゃって!他所で抜いてたら承知しないよ!」

「抜く訳ねーだろ! 大体なんで知ってんだよ!!」



それはつくしが洗い場に来なかったからで、伊吹屋では司がつくしと何回やったかは周知の事であった。



「こっちも変わった事はないよ。里美屋が何か仕掛けるかとも思ったけど、茶屋で会っても何も言ってこない。むしろ続いた事に謝られたわ。」



そして司の知りたい事を口に出す。



「海老妻(大見世)達も探るように聞いてきたから、知らないみたいだったしね。」

「茶屋の連中は… よく分からなかったな。でも無粋らが(二日目三日目に)茶屋に言われたみたいな事は言ってないって、そもそも茶屋には来ないって言ってた。」

「あれ? それって今気づいたけどおかしくない? 茶屋がお手付きを用意したんじゃないの?」

「そうだよ! え?じゃあ、初日の無粋は誰が用意したのさ。」



姐さん達は顔を見合わした。



「誰が用意した…か。そもそもそのお題は誰が言い出したんだ?」

「お題? 羽子板のかい?」

「ああ。」

「確か…… 若旦那。」

「そう、若旦那だ。そうそう、若旦那が言い出したのよ。」

「若旦那?」

「引手茶屋の若旦那よ。主人の息子。跡取りね。」

「でも実の息子じゃないって女将から聞いた事がある。」

「えーーー? 本当?」



ざわざわと大きな声で噂話しだす遊女達。姐さん達だけでなく新造達もこそこそと耳打ちし合っていた。


井戸端会議よろしくどこでも女の話は煩いと司は呆れたが、ふと横からの視線を感じとるもそこには誰もいなかった。



「…おい、客だぜ。」



司の一言に皆が話をぴたりと止める。



「え… 客ってどこ?」



新造達がきょろきょろしだし、姐さん達は口に当てた手を下げ姿勢を正した。



「んん! 坊っちゃん…」

「勘違いしたみてぇだ。」

「そうなの。坊っちゃんにしちゃ珍しいわね。」



焦った姐さんは客寄せのために三味線でも弾きなと新造に言いつけ、訳の分からない新造は弾きはじめたり、耳口を塞ごうとお手玉をしながら歌いはじめる。


だがもう昼見世は終わる時刻


まばらな客も夜が更けるまではこれ以上集まらないだろう。




しばらくしらけた後、司がまた呟いた。



「茶屋か… 考えてみれば、俺は行った事がねぇな。」

「坊っちゃんだったら、普通は茶屋で見世を呼ぶもんだけどね。」

「樹助と紫陽がちちくり合ってなきゃ、今も来てねぇな。」


名前が出た事に紫陽はげんなりし司を睨み返す。


「俺が茶屋に行ってたらどうなる? つくしと出会えていたか?」

「…会えてないと思うわ。坊っちゃんほどの豪商なら海老妻を呼んでたでしょうね。」


それはつまりつくしとは出会う事はないという事。つくしがいるから遊郭に出向くのであって、つくし以外に興味のない司には茶屋に行く理由が見つからなかった。



「行く理由がねぇな…」

「茶屋に行きたいのかい?」

「その若旦那の面知らねえしな。茶屋に行くのが手っ取り早いだろ。」


なるほどと理解した姐さん。頭を回し始めた。


「坊っちゃんは接待なんてないの? 新しい客がいれば茶屋に呼ぶ事も出来るのよ。」


だが司はまだ家業の接待などを任されてはいなかった。接待で遊郭に赴く事はあってもそれは父親が行っていた。(父の使っている茶屋は通りの反対側で別の茶屋だった)


「ああそれなら、出会っていたかもね。」


くすりと紫陽が笑う。家業を継ぎ接待をしたり受ける立場になれば遅かれ司も遊郭に足を運ばざるを得なかっただろう。そうすればつくしを見つけるまで金だけを出す遊女にとっては上客だったかもしれない。


だがそうなればつくしは水揚げ後で、司が暴れる事は必死。血を見る結果を予想して紫陽は口をつぐんだ。



「接待はしねぇが、誰かを連れてこりゃ行けるって事か。」



呟いた後くっと笑って暖簾を上げる司に、姐さん達はあっと気づいた。



「ちょいと! 昼はもう終わるよ。」

「はっ、聞こえねーな。」



ずんずん進む司の背中が見えなくなったところで、驚く声を出すつくしの声が遊女達の耳に届いた。



「あーあ。あたしらこれから二階に戻るんだけど…」

「戻ったら終わってるかなぁ?」

「文を書こうと思ってんのに、驚かされて間違えちゃたまらないわ。」

「つくし(声を)我慢するんだけど、イカされる時は流石に出るからねぇ。」

「思う存分声に出せないのも辛いとこよね。あんなに惚れてるんだから、イカさない心意気は持たないものなのかしら?」

「そんな心意気聞いた事ないわよ。」

「そりゃ、あたし達は情夫とだけじゃないからねぇ~」

「贅沢な悩みってか。」

「贅沢というより特殊? (二人が)変わり種過ぎて何でも当てはまりそうじゃない?」

「そんな訳あるか!」



はははははと格子の中で姐さん達が笑っている頃、司に抱えられたつくしは布団の上に落とされる。



膨れっ面するつくしだが、


唇を突き出す司を小首を傾げながら受け入れ、司は頭から布団をかぶった。



聞き耳を立てている者達を気にするつくしの司ならではの心遣いかもしれない。



だが納まりきれなかった足は、次第にふくろはぎから膝、太股と姿を現し、襖は閉まっているとはいえ気づけば形よい尻まで丸見えだった。



頭隠して尻…


頭の方だけ暗く満足な二人は互いの息で顔を赤くしながら仲良くしこしこと勤しんだのであった。





当然声はだだ漏れで…

(布団は全く防音になりません。)


姐さん方、昼見世お疲れさまです!

(多分暇だったと思うけれど…)




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遅筆の私にしては久々の三日連続投稿達成!
( ´∀`)σ)∀`)ヤレバデキルー
明日も投稿できるように妄想フル回転だ☆
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