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birthday song sideつくし Valentine Day
2018-02-14-Wed
本編から少し未来に飛びますが、Valentine Dayなので予告的に書きました。F3もT3も出て来てませんからね。って、私のお話には彼らあんまり出てこないんだけど…

あっ、最近坊っちゃんも出て来なかったから。てへ。








久々に歩く人混みの中、あたしの左手はつつじの右手と繋がっていた。


ここは某私鉄の駅。


あたしとつつじは道明寺邸をタクシーで出て、バスに乗り待ち合わせの駅までやって来た。



「あっ、来た。優紀こっち!」

「つくし!」



あたしに気づいた親友が笑顔を返す。

優紀と会うのは2年ぶりだ。


そんな親友をつつじはじっと見上げる。



「はじめまして、つつじちゃん。私は松岡優紀、ゆうきお姉ちゃんと呼んでね。」

「はじめまして牧野つつじです。ゆうきお姉ちゃんよろしくおねがいします。」



右手はあたしの手を繋いだまま、左手にはを後ろにしてつつじはぺこりと頭を下げた。


つつじと優紀の対面は今日がはじめてだった。



妊娠前からあたしが道明寺邸に匿われていた事は優紀をはじめ桜子にも滋さんにも、もちろんF3にも伝えてなかった。


彼らには住み込みで働けるところを見つけ、忙しくする事で気持ちを落ち着かせていると伝えると、そっとしてくれて連絡もあまりしてこなくなった。


だけど、あたしは妊娠の不安から優紀とは話がしたくなって、タマさんに黙って優紀とだけ連絡を取り合っていた。


妊娠の事は流石に言えなかった。でも数ヶ月かけて優紀は気づいてくれた。その時あたしのお腹は臨月で、気づいたすぐ後の電話ではつつじの泣く声が聞こえたものだから流石に驚いていたけれど、「がんばったんだね」の一言があたしの涙腺を動かしてくれた。


それから結局、タマさんに連絡を取り合っている事を黙っていられず白状するんだけど、タマさんは許してくれた。


でも優紀を邸に招く事は許してくれなかった。


だから前回優紀と会ったのは、つつじをタマさん達に預けてひとりだった時で、それまで優紀はつつじの声と写メで見るだけだった。




つつじはあたしと優紀と手を繋ぎ、目的地に向かった。


向かった先は某室内型遊園地。猫のキャラクターが出迎えてくれた。



「ママ、○ティちゃん。マイ○ロディもいる~」

「可愛いね。つつじはマイ○ロディ好きだもんね。」

「うん。」

「じゃ、とりあえず何かに並ぼう。つつじちゃんはどこに行きたい?」

「えっと、えっと… あ!あれがいい。」

「よし、じゃ行こう。」



3人で手を繋ぎながら駆け出した。




アトラクションを幾つか回り、休憩がてら軽食を取る事にした。つつじは普段食べないジャンクフードに夢中だ。



優紀とは久々に会うのに、優紀との会話は少ない。周りの目もあるけれど、まだつつじに聞かれたくない話も多いからだ。



今回、つつじは優紀とはじめて会うだけじゃなく、道明寺邸からもはじめての外出だった。邸で生まれてから5年半経ちようやく外に出られたのである。


それまでタマはつつじの外出を許さなかった。それはつつじが道明寺家の私生児であったからだろう。でも今回外出を許された。


それはきっと、



「今度はさ、いつ帰ってくるの?」

「さー? いつだろ。こないだ勝手に帰って来たから、今度はそう簡単には帰れないんじゃないかな?」

「そっか。ようやく会えたのに寂しいね。」

「んー…」



この日は司の誕生日の1週間後だった。

司の記憶が戻った事も、誕生日に帰国した事も優紀は知っていた。


優紀曰く、だからつつじも一緒に外で会おうと提案したらしい。







「ゆうきお姉ちゃん、きょうとっても楽しかったよー」

「本当? じゃ、また遊びに行こうね。つつじちゃん。」

「うん!」



駅のホームで優紀と別れ、優紀を乗せた電車を見送る。


行きはバスで、帰りは電車。はじめて乗る乗り物にもつつじは大興奮だった。


改札を出ると、迎えのタクシーが待っていた。(SPが某タクシー会社所有の車を用意していた)


それに向かおうとしてコンビニが目に入る。


つつじはコンビニもはじめてだ。


コンビニを指差し待ってもらうように目配せし、あたしはつつじを連れて中に入った。



もうすぐバレンタインデーだから店内入ってすぐにチョコのコーナーが目に入る。


あたしはそこを通りすぎて、お菓子コーナーの方に向かった。


100円以下の駄菓子で好きだったチョコを選び、つつじの分も手に取る。そして今日ばかりはとジュースもかごに入れた。



レジに向かうとつつじが、あたしの袖を引く。



「何? まだ欲しいのがある?」

「あれ。」


そういってつつじが指差すのはバレンタインチョコレート。


「あれ、欲しいの?」

「ううん。」

「? 欲しくはないの?」

「うん。でもママは買わなきゃダメだって。」

「え? どういう事?」

「ゆうきお姉ちゃんが、ママは買わなきゃいけないから教えてあげてって言ってた。」

「優紀が…」

「ママはいじっぱりだからって。ゆうきお姉ちゃんに、いじっぱりってなーにってきいたら、ママの事だよって。ママ、いじっぱりってなーに?」

「いじっぱりって言うのは…」



つつじといる間司の事を何も言わなかった優紀。でも優紀にはバレバレだったんだ。


お土産のとこでもチョコを気にしてたしね…



邸でも堂々と作ればきっとみんな手伝ってくれるって分かってる。タマさんなんてにやにやしすぎてさらに妖怪っぽくなっちゃうとか…


ああ、だからタマさんはあたし達の外出を認めたんだ。



「いじっぱりって言うのは、良くない事よ。だから止める事にしたわ。」

「?」


つつじは首を傾げ、あたしはくすっと笑った。



「つつじ、帰ったらママとチョコレートを作ろうね。」

「チョコレート?」

「うん。もうすぐバレンタインだから。バレンタインは女の子が好きな男の子にチョコをあげる日なの。だからパパにチョコをあげましょ。きっとパパは喜ぶわよ。」

「うん!」









_2月14日



「ねぇママ、チョコ届いたかなぁ?」

「ん? 大丈夫よ。きっと届いているわよ。」

「もう食べたかな?」

「あっちはまだ昨日よ。食べてないんじゃない?」

「えーー」





その頃、NYの道明寺邸。


時刻はまだ13日夜9時だが、司はすでに帰宅していた。


デスクの上にはラッピングされたチョコレートが置いてある。



司はタブレットを手に持ち、動く二人を見ていた。



この日は火曜日。ピアノの動画が届く日でもあった。


だが届いたのは愛しい二人がチョコを作っている様子。


二人は撮られている事に気づいてないようだった。



ラッピングの包装を破り中を開ける。


中には不揃いのチョコレートが入っていた。



「これだな。くくく普通は失敗したの使わないだろーよ。」



司が手にしたチョコは小さく欠けていた。


動画にはつくしが「ちょっとくらい欠けても食べれるから入れちゃおう」とつつじに話していた。


「見た目よりも作った事が大事なの」とどや顔のつくしに司の頬も緩みっぱなしだ。




「確かに作ってくれた事が大事だ。店で買ったのなんざくそくらえだぜ。」




実は優紀との外出でコンビニに寄った事も司には報告されていた。司からすれば工場で作られた大量生産のチョコレートをもらっても複雑なだけだった。


自分のためだけに作って欲しい。


一緒にいられないから、せめてもの願いだった。




「甘っめ。甘すぎるぜ。…疲れもぶっ飛ぶくらいにな。」







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サンリオピューロランドは行った事ありません。場所は今回知りました。娘はフィーバーするだろーなぁ… 連れて行けたら。そんな妄想こめて。


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