甘さとスッぱさと ... 続birthday song sideあきら
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続birthday song sideあきら
2018-03-01-Thu
1日遅れましたが、あきらの誕生日という事で話を繋げてみました。司同様欲しい物は手に入るあきら。こんなプレゼントを喜んでいるかと妄想してみました~


…言っとくけど長いよ。
( ´⊇`)ゴメン






居るとは思わなかった人物を視界に捉え、あきらは声をかけた。


「優紀ちゃん。」

「あ!」


そこは都内にある検診センター。

高度医療機器を備え充実したオプション検査を受ける事の出来る施設だ。

医療とはいえ細やかなサービスも提供するそこの人間ドックは他の施設よりも割高に設定されている。

つまりはセレブ御用達の施設である。


誕生日を迎えたこの日、あきらは煩わしさら特定の人物との約束を避けるために、まだ24という歳ではあったが大学を卒業する頃からこの日に検診を受ける事にしていた。



「久しぶりだね。こんなところで会えるとは思わなかったな。」

「美作さん。」

「検診今から? 一緒に回ろうよ。」

「えっ? あ、でも…」

「大丈夫だから。」



あきらは周りを気にする優紀に笑顔を返し、手をすっと挙げスタッフを呼び優紀と一緒に回れるようにした。



「いいのかな? あたしベーシックコースなんだけど…」

「なら、幾つかオプションを付けると良い。俺に付き合ってくれるんだから、遠慮はしないでくれ。」

「え、オプションですか? い、良いですよ。」

「久しぶりなんだ。遠慮しないで。折角だし、その方が待ち時間に話せるしさ。」

「あ…はい。」



少し強引だったが、あきらはどうしても優紀と話がしたかった。


それは優紀が記憶を無くした親友の彼女の親友で、その親友が記憶を無くして以来の再会だったからだ。


その彼女…つくしの居場所は分かっていた。


幼少期から恋人を良く知り心配し続ける老婆によって、灯台もと暗しとばかりに匿われていた。


高校を卒業する前だった俺達はその老婆につくしを託した。


それは彼女が恋人に近いあきら達を避けてしまったからだった。



だが避けていたのはあきら達だけではなかった。


滋や桜子、優紀も彼女は避けたのだ。



その事に彼女達は悲しんだ。


つくしの力になれない事に。


だが、それだけの事でもあった。



だから俺達は時間の癒しを待った。



時間が経ち、つくしがまた自分達に笑いかけてくれる日が来る事を。







そしてそんなつくしが連絡をするとすれば、誰なのかあきら達は知っていた。






「え? 美作さん今日がお誕生日なんですか?」

「ああ。それでここに来ているんだ。」



誕生日に検診を受ける理由を語ると、優紀ははははと苦笑いした。



「誕生日って、パーティーをするものだと思ってました。」

「昔はね。でももう成人してるし、ビジネスとしてやるにはもう少し力を付けなきゃ癪だからね。総二郎も司もやらなかったし、類もやらないと思うよ。」



司の名前を出した事で優紀の表情が変わった。


それが総二郎の事かもしれないと思いつつもあきらは司であってくれと思ってしまった。


少し沈黙して、口を開く。



「牧野と、会ってる?」



優紀はこくんと頷いた。



「そうか。」



あきらは頬が緩むのを自覚した。


優紀に会ってるなるば一安心だ。ひょっとしら再会も近いのではないかと期待していた。


だがあきらは次に発した優紀の言葉に驚かされる。



「美作さんは道明寺さんにお会いしてないんですね。」

「あ、ああ。中々自分の時間がなくて… てか優紀ちゃん、俺らが会ってないって何で知ってるんだ?」

「え… それは、その…」

「何か知ってるのか?」

「えっと…」

「教えてくれ。」



身を乗り出して聞いてきたあきらに観念したように優紀は知ってる事を語りだした。


あきらの顔がみるみると驚愕していく。


それは司が記憶を取り戻した事もさることなぎら、司とつくしの間に娘がいた事を初めて聞かされたからだった。



優紀がスマホを取りだし、先日の写真をあきらに見せた。



「本当だ。牧野に良く似てる。…それに司にも。」

「つつじちゃんっていうんです。9月生まれで今は5歳かな。お邸のアイドルみたいですよ。」

「邸…道明寺邸か。それじゃタマさんは牧野の妊娠を知っていたって事か。」

「ん~ それはちょっと違うみたいですよ。どっちかというとそうだったらいいなくらいに思ってて、実際そうだったみたいな。」

「は?」

「つくしが道明寺邸で働く事になった時、まだ妊娠には気づいてなかったそうなんです。でもタマさんに関係があった事を知られてしまって、それで。」



_タマは期待した。



その理由にあきらは納得した。


自分達もつくしの力になろうと言い出した時、タマは自分達の力不足を理由に足手まといだと突き放したのだ。その言い様に腹が立った。なぜそこまで言われねばならないのかとも。



タマは司にとって祖母のような存在だ。


だからつくしの記憶を無くした司のためにやれる事をやったのだろう。


司がやりたい事を、たとえ親友でも自分たちにさせないために…


父親は司だと…




「はあ~… あの婆さんにしてやられたな。まっでも知ってりゃ確かに俺たちは手を出すだろうな。そして司が記憶を戻して…」



あきらはそうなった時の司の顔が思い浮かんだ。


悔しがり、嫉妬にかられ当たり散らすだろうと。



そして髪の毛をくしゃっとして笑いをこぼした。高らかにではなくても声に出して笑いたい気分だった。



「で? 司はどうしてるんだ? 記憶が戻ったならすぐにでも帰国してるんじゃないのか?」

「あ、それは…」



司はまだNYだった。

娘の存在も知ってる母親から課題を言い渡され、それをクリアするためNYで奮闘していると。だがその課題についてまでは優紀は良く知ってなかった。



「それじゃあ、認められてるって事か。はは、それならなおさら俺たちじゃあどうにもならないな。」

「えっ? どうにもならない?」

「司の母親を説得するのもさ。俺たちでは会ってくれそうもないが、タマさんなら別って事だよ。」

「ああ。そうですね。」

「ん? どうかした?」



あきらのトーンダウンを見守ってきた優紀の見せた変化に、あきらもすぐ反応する。



「タマさんの存在は大きいって事です。あたしはつつじちゃんが生まれる直前にこの事を知ったんですけど、つくしの話を聞くしかしてやれなかった。それはしょうがないんですけど、それでももっとつくしに寄り添っていたかったな。」

「ん? どういう事?」



聞くと優紀はつくしと連絡は取り合っていたものの会うのは片手で数えるほどで、しかもそれは邸の外であり、娘のつつじとは先日が初めて会ったという。


そこまでの徹底。あきらにはそれも理解出来た。私生児であるつつじを世間の荒波から守るためだろう。



「そっか… 優紀ちゃん、この事って大河原や三条は知ってるのか?」

「いえ。連絡を取り合っている事は認めましたが、詳しくは言ってないんです。でも記憶は戻ったし、言っても良いかなとは思うんですけど…」



あきらは優紀の迷いが理解できた。


滋や桜子に伝えたい気持ちはあるのだろう。


だが知らせなかった後ろめたさもある。


あの二人もつくしをそれはもう心配している。三条に至っては会う度に司の動向を探ってくるほどだった。


万が一かもしれないが、知らせ方次第では女同士に亀裂が入るかもしれない。


それはつくしにとっても司にとっても良くない事だ。




それに立ち塞がる存在がいる。


そしてその存在には一矢報いたいと思っていた。




「優紀ちゃん。この後空いてる?」

「この後ですか? え、ええ。今日はお休みを取っているので。」

「それじゃ決まりだな。」

「何が、ですか?」








数時間後、


道明寺邸に数台のリムジンが雪崩れ込んできた。


アポイントメントは無し。


だが同時刻に。まるで示し合わせたように。




邸のエントランスでは使用人頭の老婆がため息と共に諦め顔で一同を出迎えた。




「お久しぶりです。」

「首謀者はあんたかい。誰から聞き付けた?」


あきらが話すのを類も総二郎も滋も桜子も聞いていた。


そしてあきらが自分の乗ってきたリムジンに視線をやると、そこから優紀が降りてきてタマを納得させる。


類達は優紀の出現に驚いていた。



「ゆっ、優紀ちゃん。」

「なんで美作さんと…」

「今朝会ったんだ。」


検診で会った事を説明するも、総二郎から朝から会っただとと出だしを挫かれる誤解をされ苦笑させられる。


だが、優紀から聞いた話を友人達にも伝える事で、彼らもまた衝撃を受けた。



「先輩にお子さんが…?」

「ああ。女の子で5歳になるそうだ。」

「え? そんなに大きな子なの?」

「だってあれから6年経つんだぜ? それに当の司が記憶を取り戻したのは去年の暮れって言うから、そうなるだろうよ。」

「はっ?! 司そんなに前に戻ってたのかよ。」



絶句から一転総二郎は何故か攻撃的だ。

めんどくさい事になるんじゃないかと、あきらは思った。



「それも本人に会ってみれば分かるよ。牧野はどこ?」



一連の事を黙って聞いていた類が口を開き、タマを見た。それを皮切りに桜子も滋もタマへと詰め寄る。



「どちらにいらっしゃるんですか? 黙ってないで教えて下さい!」

「あー、もう探しちゃおうよ。多分司の部屋じゃないの?」

「滋さん待って下さい。タマさん、もう隠さないで下さいませ。」

「…もう隠すつもりはないよ。分かっちゃいたが、本当にあんた達はやっかいだねぇ。」

「…何かあるの?」



タマの口調から類が何かを勘づく。



「…いや。何もないよ。まあ、もうそろそろ終わる頃だろ。」

「終わる? 何を…」

「…ひょっとして司と話してる?」



類の勘が鋭い事は今さらだ。


そしてタマもぴくりと片眉を上げ、



「…邪魔するんじゃないよ。それにつくしはあんた達が来ている事を知らない。話し始めたところだったからね。」



そう言って大河原のご令嬢も勘が鋭くなったと居場所を明かした。







「あ、あ~ まちがえちゃった…」

「残念。」

『難しいのか?』

「こないだはつつじ5かいもできたんだよ~」

「…あんたもやってみれば? そしたら分かるわよ。」

「パパ、つつじがバンバンやるよー」



65インチのテレビに向かい、指遊びのようなものをやっている様子。和気あいあいとした声が響いていた。



「あ~ パパだめぇー」

「ぷぷっ。」

『くそっ! 寝起きだからだ。そっちは夕方だろうが、こっちはまだ朝っぱらなんだよ。』

「朝とか関係ないよ。筋肉馬鹿の司がこんな脳トレすぐに出来る訳ないでしょ。」

「へっ?」

『なっ…』



驚くつくしをよそに全員が一気に部屋はと雪崩れ込んできた。


65インチのテレビいっぱいに映る司の顔は呆気に取られている。



「ぷっ。司、顔面白いよ。」

『なっ…  類!なんでてめーがここにいるんだよ。』

「みんなも… えっ、どうし… あっ、優…」


ドンッ


「つくしー、会いたかったよーーー」

「ぐえっ。」



滋のタックルを受けつくしが呻く中、男3人が今さっき知った小さなレディに手を伸ばそうとしていた。



「こんにちは。つつじちゃん。俺は花沢類。ママのお友達だよ。」

『こら、類! つつじに触るんじゃねーー』

「俺は西門総二郎だ。長い名前だからそうで良いよ。」

『総二郎も触るな! つつじが病気になったらどーすんだ!』

「つつじちゃんのパパ煩いねー 俺は美作あきら。あっくんで良いよ。」

『なにがあっくんだ。すけこまし野郎のくせに…』



ギリギリと額面の向こうで歯ぎしりする司。それに比べつつじはいきなり入ってきた大人達にぽかんとしたままだ。



「私は三条桜子と言います。はじめましてつつじちゃん。私とも仲良くして下さいね。」



だか桜子に声をかけられ、つつじはぱあっと顔を輝かせた。



「おひめさまみたーい。ママ! このおねえちゃん、おひめさまみたいにきれーい。」

「まあ、ありがとう。」



桜子ひとりがつつじに気に入られた事で、男達は気分を害された。


だがつつじ側からすれば、日曜早朝のアニメを見始めたばかりで、おまけにディズニープリンセスにもはまり始めたお年頃。大人の男よりもお姫様に気が向くのは致し方ない。



『三条! こいつらからつつじを守れ。俺もすぐにそっちに行くがその間だけでもしのいでくれ。』

「は? それって今すぐ来るって事? 何言ってんのよあんた。お母さんとの約束はどうするのよ?!」

『忘れてねーよ。けどこいつらに知られた以上お前達二人を放ってはおけねーだろーが。』

「それってNYに連れて帰るつもり? 三条、いいの?」

「それは困りますわ。私もやっと先輩にお会いできた上に、こんな可愛い天使ちゃんと知り合えたのですもの。いくら道明寺さんの頼み事でも聞けるものと聞けないものはございますわ。」

「あれは頼み事か?」

「まぁ司にしてみりゃそうだろーが、長い事会ってなかった友人にする態度じゃねーな。」



司を批判する面々。


しかしつつじはそうではないらしく…



「パパ、こっち来るの?」

『おう。つつじを迎えに行くぞ。』

「ちょっ…」

「ほんとお?」



つくしの声もつつじの喜ぶ声にかき消されてしまった。


つつじの喜び様にまた面白くない男達。


だがひとりあわあわするつくしを見て、まだ形成逆転は可能だと判断する。




「まぁつつじちゃんがそこまで会いたがっているなら早く会いに来ないとな、司。」

「NYでは随分揉まれたんだよね。俺も働くようになってそれなりに揉まれているけど、きっとお前とはまだまだなんだろうな。」

「しょうがねぇな。お前の自慢話とことん聞いてやるよ。ひとつやふたつじゃねーんだろ?」



会社での成果を要求する3人。

楓の課題を優紀は分かってなかったが、この3人には容易に理解出来た。


口を詰まらせる司。


額には青筋が何本も立っていて、久々に見るそれに男達は機嫌を回復させた。



そして司の暴走を止められた事にほっとするつくし。だが娘のご機嫌を考えるとそれもまた頭の痛いところだった。



画面の向こうでは司に声がかかった。


あちらは朝方というから、もう会社に出る時間なのだろう。


青筋はそのままにこちらに向けていた怒号が小さくなる。



パパおしごとがんばってとのつつじの声に司が苛立ちを押し留めようともがく。


それを見て爆笑する面々。




あきらは久しかった和気を感じ、これ以上ないプレゼントだとひとりごちた。




「とりあえず、こっちは楽しんでおくからよ。心配するな。くやしけりゃ、早くこっちに来いよ、司。」







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つくし達がやってた手遊びは大晦日の笑ってはいけないアメリカンポリスでやってた鉄砲バンバン?です。
こちらの田舎ではリアルタイムには放映されず最近になって放映されまして、うちの子達がはまってます。

司birthdayにちなんで書いたお話。一応終わりですが、birthday繋がりでひょっとしたら類の時にも書くかも… まだ未定ですけどね。
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