甘さとスッぱさと ... 素肌にシャツを着て56
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素肌にシャツを着て56
2016-09-25-Sun
アメリカ合衆国ワシントン州シアトル
道明寺梢はこの地にやって来た。

司との結婚した後、司から道明寺系列に入れるつもりはないが潰すと地元の反感をくらいそうなので、道明寺とのパイプを置く名目で役員になれと命じられた遊園地があったからだ。

役員と言っても名ばかりで、殆ど役には立ってない。だが名前だけおいて現地を訪れないのではそれもまた現地の反感を買うと言われ、月に一度は視察に訪れていた。

視察と言っても司の様な大名行列ではなく一般市民もしくは観光客を装っている。反感を買うと言う言葉に過剰反応したためなのだが、場所は遊園地。ならば視察の内容は遊園地を楽しみ、客目線で評価することであるため梢もすんなりと受け入れた。

この地を訪れるようになり3年が経つ。

ここシアトルは日本に馴染みのあるベースボールチームがあるだけではなく、カナダのバンクーバーとも近いため、多くの日本人が訪れる街だ。

梢はこの地を訪れることを楽しみにしていた。

幾度となく足を運ぶこの遊園地には、思い入れも大きくなっていた。

ここを切るか切らないかは司次第と言うことも理解していた。だからこそ司の機嫌を良く見るようにもなっていた。

「ミヤ、今日もいつものヤツから乗るかい?」

「そうね。チェリーも好きでしょ。」

ミヤというのは梢の旧姓宮守からきていて、梢をそう呼ぶのは大学の同期でもあり今は梢の秘書をしている佐倉だ。梢は彼のことをチェリーと呼ぶ。

2人は上司と部下なのだが、その関係は友人関係に見える。

「ここ、もう少し脚光を浴びさせてあげたいわ。地元の人たちの中にはこのままがいいって言う声もあるみたいだけど。私が夢見すぎなのかな・・」

チェリーこと佐倉はそんな梢を暖かく見守り続けていた。

佐倉は大学を卒業後日本の大手企業に勤めていたのだが、司の目に適い道明寺ホールディングスへと転職した。その後、梢の秘書となり司との橋渡しをしている。

「夢見ることはいいことだよ。ディズニーランドだって夢の国と言われているじゃないか。」

「そうね。」

クスっと2人は微笑み合う。友人関係に見えるのは、梢が前を行くのではなく、また佐倉も梢に対して上司という壁を作らないためだった。恋人のように手を繋ぐことも、エスコートすることもない。しかし2人には他人には見えない絆があった。

***


NYに戻った梢は司から呼び出された。

コンコン

「入れ。」

「お呼びですか?」

司はソファを顎で指し、座るよう促す。

「こないだの打診だが、条件がある。」

とたんに梢の顔が曇る。

「条件とは?」

「おめー目立ってもらうぞ。」

「?!え、どういうことです?」

司から離婚に向けてのプロセスを聞かされた梢。始めは強張っていた顔が徐々にパアッと明るくなる。

「宜しいのですか?」

「おう。おめーの意見も佐倉から聞いている。あいつが必要な人選と含めてサポートしてくっからよ。」

そう言ってニヤリと司は不適な笑みを浮かべる。それを見ても梢は嫌な気持ちになれない。今まで司には利用されてばかりだと思っていたのだが、違うことが今分かったのだ。

「嬉しいわ。私、頑張ります。精一杯勤めさせていただくわ。」

「喜ぶのはまだ早ぇーぞ。」

「えっ?」

そして司はプロセスのリスクを説明しだした。梢は真剣に話を聞いている。

「そうですね。分かりました。司さんの仰る通りですわ。気を引き締めて参ります。」

「共倒れはゴメンだぜ。これは言わばビジネスでもある。おめーとの結婚自体がそうだからよ。離婚するとなればおめーにもリスクはある。それを如何に減らせるかだ。」

「私には何もないと思ってました。でもそうじゃない。必死で護りますわ。」

クククと司は機嫌が良さそうだ。

「あなたのそんな顔初めて見ましたわ。」

そうか?と司は眉根を寄せる。

梢は立ち上がり司に手を差し伸べる。商談成立の意思表示だ。

司も立ち上がりそれに応える。

今この瞬間、司にとって梢はお飾り妻からビジネスパートナーとなった。



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第三章動かないミシン cm(2) tb(0)
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Re: No title

こんにちは。ちゃんと憶えてますよ〜
コメントありがとです。
つくしの想い書けてますかぁ?
嬉しい〜
私は漫画のヒロインに感情移入します。なので花男もヒロインのつくしメイン。
つくしの心情の変化でお話を盛り上げたいです。
lemmmon
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