甘さとスッぱさと ... 素肌にシャツを着て70
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素肌にシャツを着て70
2016-10-02-Sun
「えっ離婚?!」

つくしは呆然としていた。さっきまでは見えていただけでまだ先だという意識だったものが、現実になっていた。

テレビには司の妻の梢が壇上に立ちインタビューを受けている。その顔は晴れやかでとても自信に満ちていた。

司の妻は傷ついていると思い込んでいたつくしには何がなんだか分からない。何故あの人は笑っているの?離婚会見なのに何故誇らしげなのかと。

「牧野?大丈夫か?」

「な、なんですかこれ?」

「あぁ。道明寺夫妻が離婚するらしい。でその理由が妻が事業を始めるから、妻の務めを放棄するそうなんだ。」

「放棄って?」

「退路を絶ったと言うような言い方をしていたぞ。」

「退路?」

なかなか話を理解できないつくしに同僚の皆は苦笑する。それだけショックが大きかったのだろう。自分達ですら驚いた。事業を始めるから離婚をするなんて会見今までにあっただろうか?

テレビでは梢のインタビューだけでなく、梢が始める事業についての説明も流れた。というよりもバラエティ番組に番組宣伝のゲストに出てくるタレントの様に、離婚の事を聞こうとするレポーターの問いに事業の事を絡ませ答えているのだ。

この会見を聞いている人は、離婚を事業を始めるための話題作りに利用していると思うだろう。実際質問に答える梢の表情は明るく楽しそうだ。事業に対しての興奮が伝わってくる。梢の事業に関しての興味すら湧いてくる。本当に梢は事業を成功へと導けるのだろうかと。

「凄いわね。」

菜々子がボソッと呟いた。同僚達もそれに頷く。ただつくしだけは事の成り行きについて行けずまだ呆然としていた。

***


それから数週間司夫婦の話題で持ちきりだった。司も梢もインタビューには笑顔で答える。そんな姿に本当に離婚するのかという声すら出てきた。しかし、桜が散り始めた頃2人は本当に離婚した。そしてとあるパーティに参加する司の様子がテレビで映し出される。司は梢ではない女をエスコートしていた。インタビュワーが誰なのか聞けば司はパーティの主催者の令嬢だと言う。独身に戻ったのでこのような申し出はこれから受けていくと宣言した。

つくしはそんな様子をテレビで見ていた。以前ならば見ないようにしていたのだが、知りたかったからだ。

円満な離婚。そんなことが成り立つことが信じられなかった。しかし司の離婚は現実として認知されていく。直前にあった週刊誌報道もこのことの付箋とされ、夫婦仲の危機という言葉はかき消されてしまった。

ふと、思い返してみる。

「まさか、これがホワイトデーのお返しとかじゃないよね。ハハ、偶然だよねぇ。」

***


それから半年が過ぎた。

その間つくしは司に会っていない。

何か司からアプローチがあるのではないかとビクビクしていた4月。5月になる頃には逆にムカついてきたつくし。離婚したのに会いに来ないのは何故かと思うようになってきた。更にムカつくのは来店しないくせに注文はするのだ。採寸し直すのが基本だと言っても、硬ぇなの一言で済まされる。しかも秘書のメールでの一文でだ。(電話すら出来ないほど忙しいのか俺様は!!おまけにまた別の女をエスコートしてたよね。)

それでも司のシャツを作り続けるつくし。

そこには、メールでの一言が効いていた。


======

ちゃんとケースから出せよ。

元の場所じゃねぇと拗ねて光らねぇかもしれねぇぞ?

======


ミシンでの作業をして、合間に体を解すために伸びをする。

ふぅと息を吐き、指先は首元の球体を転がす。何度もするため癖になっていた。

「いつになったら現れるのよ。」

そんな愚痴も口癖になっていた。

コンコン

「はい。」

「牧野さん、お客様からお菓子を頂きましたから食べませんか?」

そう言うのはつくしより8歳年上の新しく入ったマネージャーの鈴木佳乃だ。

彼女は某有名アパレル企業から転職して来た。そこはブラック企業と噂されるところだった。優秀な企業戦士だった彼女。しかし数字主義な元職場には会社愛など育めず、転職を考えていたころ菜々子から誘いがあったのだと言う。1児の母ということもあった。2人目を考えていたが元職場では難しかった。

「おいひい~」

「本当ぉ。この芋ようかん有名なのよね~あ~日本酒飲みたくなってきたぁ~」

「あたしも!」

「今夜行きます?」

「行く行く~」

「でもコブ付きなのでちょっとだけになっちゃうけど。」

「ちょっとだけがあたしにも都合いいです。お酒好きなんだけど弱くって。」

「じゃあ料理の美味しいとこで。決まりですね。」

「楽しみぃ~」

「何?女2人楽しそうね。」

「あっオーナー。今夜牧野さんとご飯食べに行くんです。日本酒付きで。」

「オーナーもどうですか?絵深ちゃんも誘って。」

「いいわね。連れてってちょうだい。」

「「オッケーー」」



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さぁ司離婚しちゃったよー
早く続きを書け。私ᕦ(ò_óˇ)ᕤ
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第四章シャツが結んだモノ cm(0) tb(0)
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