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素肌にシャツを着て71
2016-10-02-Sun
「ごめんなさい。遅くなりました。」

マネージャーの佳乃が小さな男の子を連れてやって来た。

「大丈夫です。」

「私たちも着いてそれほど経ってないわ。」

つくし達は小料理屋にやって来ていた。個室を取って佳乃達を待っていた。

「こんばんわ~」

つくしは男の子に向かって手を振る。が、恥ずかしいのか佳乃にしがみついて隠れてしまった。

「男の子だからかな?」

絵深がそう言うと、

「あなたも小さいころはこんな感じだったわよ。初めて知らない人に会ったのだから怖くてしょうがないのよ。でも慣れてくると、どうなるかな?」

「「どうなるかって?」」

つくしと絵深は2人疑問に持つ。母親のもう2人は苦笑いだ。

「慣れたら走り回ると思います。そしたらガツンと言って聞かせなきゃ。」

そう拳を作って佳乃は答えた。ええ~とつくしと絵深は男の子を見るが、佳乃の背中に隠れて顔すら見せない。

「ほらお顔見せなさい。お名前も言えるでしょ。」

男の子は3歳くらいか。リュックサックを背負いモジモジしている。全くもぉと佳乃も呆れ顔だ。みんなに気にせず食べましょうと食事を始める。

「英樹君って言うんだ。かっこいい名前だね。」

「旦那が古風な名前がきっと流行ってカッコ良くなるって言ってさ。そしたら丁度テレビに桃太郎侍が出てきてコレだって。何なんだろうね。」

「あ~でもその考え嫌いじゃないです。むしろ好き。」

「確かに今はキラキラネーム多いわね。絵深のクラスにもいるでしょう。」

「いる!英雄の英に水でエース。本人とっても嫌そうだよ。おまけに野球部だけどマネージャー。補欠なのは耐えられないんだって。」

わかる~と盛り上がる女4人+α。そのうち話題は佳乃の転職のことになった。

「そんなに働きにくかったんですか?」

「すっごく。残業なんて当たり前だし。月の売り上げばっかり気にして、ギスギスしてた。ブラックって噂されてたけど、本当にブラックだしね。」

「ブラックって何?」

絵深が聞くとつくしは答えに苦慮する。菜々子が従業員に優しくないのよ。働かせてばっかりなのと分かりやす説明する。(端折りすぎないかと思ったがまだ中学生はそこまで理解しなくていいか)

「ダメダメ会社じゃん。お母さんのお店は違うよ。」

絵深はドヤ顔だ。大人3人はそれを温かく見守る。絵深は中学2年生になり私立の女子校から近くの公立校に転校した。以前に比べると幼くなった印象だが、今の方が明るく素直に見える。

「本当にそう。オーナー、採用してくれてありがとうごさいます。」

「どういたしまして~」

絵深が答えたことに場の雰囲気はさらに明るくなる。お酒を飲みに来たはずなのに気づけば皆ご飯とおしゃべりに夢中になっている。

佳乃の子ども英くんもいつの間にかその輪に入りご飯を食べていた。空腹に負けたのかなとつくしは親近感を持つ。つくしが英くんを見ているのが絵深には気になったようで、

「つくしさんは結婚しないの?」

「へ?あたし?」

「うん。だってもう30でしょ。普通焦らない?」

「あっ焦るって言うか、、」

「今は焦ってるね。」

佳乃に突っ込まれてしまった。

「つくしちゃんはテーラーの修行でそれどころじゃないかな?でも子どもが欲しいとなると年齢のことも考えないとね。」

「年齢?お母さんどうゆうこと?」

ここで性教育が始まる。女だけ、いや母親が2人いると子どもを持つということの気持ちと現実の問題は避けられない。

「えっ35歳から高齢出産になるの?つくしさんすぐじゃん。」

グサッ

つくしに錆びたナイフが刺さったような衝撃が走る。(つまりえげつない破壊力)確かにつくしももうすぐ31になる。子どものことを考えると悠長にはしていられない。

「ハハ・・そうだね。」

「こればっかりは縁だからねぇ。子どもが欲しいと結婚に走るのも良くないし、だからと言って気づいたら40とか、ハタチを超すと年取るの早いよね。」

「つくしさん彼氏作らないの?」

「いや、えっとお・・」

絵深の視線が痛い。下手に答えたらヤバそうな雰囲気だ。

「実は彼氏いるとか?」

「佳乃さんまでやめて下さいよ。」

じーーっと見る絵深。つくしはそんな視線にいたたまれなくなる。

「元彼・・」

つくしはビクッとなる。

「つくしさん元彼忘れてないでしょう。バレンタインの時もさ、実はあげてたとか。」

「あは、あははは、、やぁだ~絵深ちゃん大人をからかわないよ。あっこれ食べよ。って、ぶふぉっ。」

目の前の刺身を食べて悶絶するつくし。大量のわさびが入っていた。

「え?わ、何これ。醤油にすごいわさびが入ってるー」

「英樹。おまえだなー」

無邪気な3歳児は大人が話に夢中になっている間、わさびを醤油皿に投入していた。

英くんのナイスフォロー?で何とか話題が移行する。つくしは涙目になりながらも助かったと思っていた。

そんなつくしを菜々子は複雑な気持ちで見つめていた。そして菜々子の視線に気づく佳乃。佳乃が見ていることに気づいた菜々子は目で合図を送り、口パクをする。

ーあとでねー

***


会計になり割り勘しようとするが、菜々子が出すことになった。

「久しぶりの女子会で楽しかったわ。お礼も兼ねて出させて頂戴。」

「すみません誘ったのはこちらなのに。」

「良いのよ。絵深の久々に笑った顔も見れたしね。」

「え?絵深ちゃんとまだ・・なんですか?」

「ううん。そうじゃないわ。最近絵深は学習塾に通いだしてね。家でも勉強ばかりなの。」

「すごい。」

「つくしちゃんのおかげよ。」

「へ?あたしの?何もしてませんよ。」

「ふふ、そうだったわね。」

そんな菜々子の様子に佳乃はピンとくるところがあったようだ。

「つくしちゃんも負けてられないね。」

「つくしちゃん?」

「あれ?ダメ?」

「ダメじゃないですけど、もう30だし、さすがにちゃんはどうかと。」

「じゃあいいじゃない。私もつくしちゃんって呼ばせてよ。」

「私も~」

「絵深ちゃんはダメ!」

「なんでー」

「当たり前でしょ。絵深ちゃんはつくしさんでお願いします。」

あはははと笑いが起きる。店先なのに話は尽きないが、流石にそろそろ解散しなくては。英くんは佳乃の背中で寝んねしてしまっている。

菜々子と佳乃はタクシーの相乗りで帰ることになった。つくしは結局飲んでないし地下鉄で帰ることにした。

タクシーの中、流石に絵深も車の揺れで寝てしまった。

「菜々子さん。さっきの話。」

「つくしちゃんのことね。」

「私を見つけた方と関係ありますか?」

「ビンゴよ。つくしちゃんの彼に店をどうにかして欲しいって私泣きついたの。でも絵深に店辞めないでって言われてね。取り消しの謝りに行ったら適任者を雇えばいいと言われ、あなたを紹介された。」

「そうだったんですか。随分と都合が良いなとは思ってたんです。前の会社を辞めたかったのは事実だけど、辞めにくかった。それなのにアッサリ受理されて。それに仕事も今までのキャリアをかなり生かせる。上手く行き過ぎて怖く感じてました。」

「そうだったの。私たちの方は彼にしてみれば容易いことと思ってたから適任じゃないなんて全く心配してなかったわ。」

佳乃は驚いた。というのも佳乃は司を知らない。大きな力を持つ者が間に入ってくれているという認識はあったのだが、菜々子の話を聞いてそれが自分が思っていた以上の権力者だったからだ。

「つくしちゃんとはどういう・・」

「それは後々分かるわ。きっと彼は私たちの前に現れると思う。つくしちゃんに向ける目は、何というか可愛いのよ。」

「可愛い?」

「ええ。だって彼つくしちゃんと一つしか変わらないし。」

権力者じゃないの?と佳乃は驚く。

「会ってからのお楽しみね。とは言え随分と来てないわ。あちらの事情だとは思うけど。私たちもその準備を進めなくてはね。」



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第四章シャツが結んだモノ cm(4) tb(0)
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Re: こんばんは

コメントお初ですか?
また読み返したってありがとうございます。
私も読み返したい。少々話にズレがある気がするんですよね。
う〜ん、司を懲らしめたいですか。
そう思っちゃいましたか。
私が司側の事情を書いてないせいですね。
取り込みましょう。
なのでコメントあざーす。
また思ったこと教えて下さいね。
lemmmon

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Re: 初コメントです!!

コメントありがとうございます。
(╹◡╹)
嬉しいです。
そしてみんな司への不満持ってるんですねー
ほうほう。
しかし、今考えているお話の流れでは司を懲らしめるエピは頭に出てこないんですよ。
うーん、でも求められたら叶えたい。
出来るか出来ないかは分かりませんが、やってみます。
lemmmon
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