甘さとスッぱさと ... 素肌にシャツを着て82
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素肌にシャツを着て82
2016-10-08-Sat
少し遡り、4月中旬。

NYにいる司はイライラしていた。

ダストボックスにはタバコの吸殻が溜まっている。しかも、殆ど吸っていないタバコばかり。

火を付けて口に運ぶが、イライラを解消できず消しては捨てまた火を付ける。

それが余計にイライラさせることにもなり悪循環なのは自分でも分かっていた。

そんな様子を秘書は冷めた目で見ていた。

「きちんと火を消して頂かないと大変なことになりますよ。」

以前、別の秘書がそう言うとデスクにあった手を付けてないコーヒーをカップごとダストボックスに捨てた経緯があった。

不用意な発言は事を悪くするだけ。長年連れ添ってきた秘書は司の性格を良く知っていた。

溜息をつく。

するとそれに司が気づき鋭く睨む。

「明日からしばらく日本本社にお願いします。」

「あ?日本だと?何故だ。」

「このままでは業務がはかどりません。機嫌の悪い副社長に皆怯えきってます。」

「けっ、能無し社員に合わせろってか。」

「副社長ご自身もです。」

ピクっと反応する。

「どーゆーことよ。」

「副社長がイライラする原因は日本にあります。近くにいらした方がまだ落ち着けるのでは? あちらからの報告では、集中して作業しているとのことですよ。」

「ケッ。」

「出来上がればご自身で納品するおつもりだと聞いてます。」

ドカッとソファに腰掛ける司。

その言葉に少し気を良くしたようだ。

「あいつはなんでトロいんだよ。」

***



口を閉ざすつくし。

直ぐさっきまで何を言っていたか記憶を辿った。

確か目の前にいる司を罵倒した気がする。

捻くれてるだの、末期だの、ミサイルが必要だの。(そんなことをしたら個人が死ぬ以前の問題だ)

とりあえずまた振り返り、タマの方を向く。

タマは目を見開いた。

「後ろに何かありましたか?」

「・・・」

「あっ、お皿片付けますね。」

そう言って立ち上がるつくし。テキパキと食べ終わった皿を重ねお盆へと持っていく。

しかしお盆を持ち振り返ったとたん、それを取り上げられた。

ガシャン

つくしは肩がビクッとなり、

下膳のお盆は手荒にテーブルへと置かれる。

機嫌の悪い男の手で。

そろりと男の様子を伺うつくし。

目が合い、ニタリとされた。(そしてまたビクッとなる)

「坊ちゃ「よお、言ってくれるじゃねーか?」

つくしは両手を合わせたままビクビクしていた。

「ワイロだぁ?へぇーおめーんとこの従業員そんなに金回り良くなってたか。」

ビクビク

「随分悪く見られたな俺も。捻くれてる?末期?なんのことだよ。」

つくしに顔を寄せて詰め寄る司。その様はまるでヤクザの様だ。

さらにビクッとなるつくし。

「ミサイルか、人間扱いもされなくなったか、、」

つくしは目を閉じ口をつぐむ。流石に言い過ぎたと自覚している。

そんなつくしの様子を見て司は不満げになる。

「・・・・・」

何も言わない司につくしも目を開け、司の表情を伺う。

司は泣きそうに見えた。

「あ、ごめ・・」

言い終わらないうちに動けなくなるつくし。

司に抱きしめられていた。


タマが立ち上がる。

「さて、とりあえずコレは片付けてくるから、そこは拭いといておくれよ。」

カチャカチャと音が聞こえる。そのうちパタンと襖が閉まる音が聞こえ、静かになった。


つくしは抱きしめられたままだ。

腰と後頭部を押さえられている。

でも苦しくなかった。

暖かかった。

目の前にはシャツの襟元が見える。

見覚えのあるシャツだった。

匂いがした。

体臭に混じったコロンの香り。

最後に嗅いだのはいつだろう。

つくしは両腕を司の背中に回した。

その瞬間後頭部にあった手が肩をまたいで背中にくる。

さっきよりもぎゅっと強く抱きしめられた。

胸がこみ上げてくる。

勝手に出てくる涙。

シャツを掴む手に力が入る。


「つかさぁ。」

「おう。」

「会いたかったよ。」

「ああ、俺もだ。すげぇお前に会いたかった。」


司の力が抜けて、体が離れる。

司はつくしの頬を両手で包む。

つくしは目を閉じ、

2人は唇を重ねた。


唇を離しては角度を変え、それにつくしも応える。

つくしの唇は合わさったままではなかった。

すぐに司が中に入ってくる。

絡み合う唾液に女の部分を刺激されるつくし。

すでに目は焦点を彷徨い、司だけを求めていた。

再び後頭部を押さえられ、その際髪を引っ張られる。

荒々しい司のキスに下腹部が湿るのを感じた。

司の肩に回した手に力が入り爪を立ててしまった。

その痛みに司は唇を離す。しかし、2人の距離は指一本分だ。

「痛ぇな。じゃじゃ猫なのは相変わらずだな。」

「そんな猫はいない。」

「あ?おめぇのことを言うんだよ。」

「じゃじゃ馬って言いたいなら分かる。」

「・・・細けぇな。」

ぷっと笑い合う2人。

再び抱き合う。

2人の間に隙間などないかのように。


「遅ぇよ。スーツ作るのにいつまでかかってんだよ。」

「あんたがオーダーしたのはワイシャツでしょ。なんでスーツ作ってるって分かるのよ。」

「・・・なんとなくだよ。」

「へぇ~。なんとなく。便利な言葉覚えたね。」

「うっせ。」

「ちゃんと着てよね。」

「当然だろ。毎日着るぜ。」

「2着しかないけど。それにあんた同じの着ないんじゃ?」

「そんなこと言ったか?」

「都合の悪いことは忘れるのね。流石俺様。」

クックック

「褒めてない!」

「分かってっよ。」

「じゃあ何で笑ってんのよ?」

「おめぇがいるからだろ。」


そういってつくしを抱き抱える司。突然の出来事につくしは驚き司にしがみつく。


「ひゃあ。」

「色気ねぇ声。」

「うっさい。」

「ま、じっくり思い出させてやるか。」


そう言ってタマの部屋を出る司。

司に抱えられているつくしは、テーブルの汚れを見て拭いてないんだけどと思ったが、何も言わず司の首に頭をもたげる。


司の顔には優しい笑みがこぼれていた。



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俺様と意地っ張りの久しぶりの再会。
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