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花街に護られてー恋仲試練10ー
2018-05-11-Fri
江戸時代を背景にお話を書いてます。時代的な言葉や名称などは詳しくないので現代風に置き換えてます。それでも明らかに違うようにはしてません。細かい矛盾点などあるかと思いますが、目を瞑ってお付き合い下さい。 ダメなら進まないでね。








正午前の中通り、ここを通る人は吉原で暮らす人々がほとんどで客の姿はほとんどなかった。



二度寝から目覚めた遊女達も、普段着姿で通りを歩く。


散歩をする者、湯屋へと向かう者様々だが、伊吹屋の遊女数人は同じ茶屋を利用する大見世海老妻楼へと向かっていた。


すると海老妻楼の遊女達が湯屋に向かうところに遭遇し、通りの真ん中で立ち話が始まる。



「昨夜かい? そりゃあ茶屋には行ったけど、特に変わった事は無かったよ。」

「若旦那はずっといたのかい?」

「若旦那? いたはずだけど、どうしてだい?」

「昨夜うちの見世に若旦那らしき男が現れてね。ま、見世の格子近くにいたんだけど。」

「いつ頃だい?」

「戌くらい(20時)さ。」

「うちの宴会はもう始まっているね。お座敷にいたと思うけど…」

「少し離れたとかは無かったかい?」

「まぁ廁とかで離れる事はあるだろうからね。それに昨夜はこっちも気を使う客だったから、若旦那どころじゃなかったんだよね。」

「ああ、面倒な方かい?」

「そう。ひねくれられると後が面倒な客さ。」

「まぁ痛い事はないし、腰を合わす事もほとんどないから床では楽なんだけどね。」

「羨ましい…」



つまり海老妻楼の昨夜の客はとある屋敷のご老公。商いは引退していても吉原通いに引退はないらしい。着物の下は使い物にならなくても若い娘の肌と戯れていたいそうだ。



そんな海老妻を羨んでいたら、なぜ若旦那が来ていたくらいで探りを入れるのか逆に聞いてきた。



そこは大きな声で話す訳にもいかず、顔を近づけてはヒソヒソと答えていく。

他の通りを歩く人達に遊女達の声は届かなかった。 




その後遊女達は別れ、それぞれ湯屋、見世へと戻って行った。



湯屋へと到着した海老妻楼の遊女、それまで目配せで無言だったが口を開いた。




「本音を言っちゃ浮気だった方があたしはスッとするわ。」

「ふふ。ま、分からなくもない。」

「でも漣(さざなみ)さん、変わらないわよね。その叔父貴様が来なくなったら不機嫌になりそうだけど。」

「そうね、(漣さん)入れ込んでいるもの。って事はそれは偽物なんでしょうね。」

「飛脚の手下がいるなんて恐れ入ったわ。」

「案外切れ者なのかも… 面と向かって悪態つくのは止めた方が良いかもしれないわね。」

「「ええ。」」



海老妻廊の遊女達が着物を脱いで脱衣場を後にした後、脱ごうと着崩した着物のまま何もない籠の中を探っていた女が着物を直し湯屋の暖簾をくぐって出ていった。







※※※




「こっち!」




男がくたびれた屋敷の門をくぐると、湯に入る事なく湯屋から出ていった女が手招きで男を呼んだ。


手ぬぐいで頭を隠したその姿と、短く発した言葉から二人が遊女とその間夫だと分かる。




「遅くなってすまねぇ。日暮(ヒグラシ)どうかしたのか?」

「どうもこうもないよ道吉さん。道明寺の小僧からの文、偽物だって見抜かれているわよ!」

「なんだって?!」



女は伊吹屋の遊女達と海老妻楼の遊女達が立ち話をしていた事、湯屋でそれを盗み聞きした事を男に話した。



「なんてこった… くそっ。あの男そこまで馬鹿だったとはな。」

「どうしよう道吉さん。きっと伊吹屋の女達小僧に使いをやっているはずよ。小僧が伊吹屋に来たら、道吉さんただでは済まないわ。」



女に心配され、男は自分の身に起こる事を想像し顔を歪めた。


その小僧は餓鬼とはいえ流石は豪商の御曹司。ここに来る時は腕っぷしのありそうな男数人を連れてやってくる。自分たちがやった事が知られたら、おそらく報復されるであろう。


男は恐怖感に襲われたが、なんとか冷静になろうと取り繕った。



「いや、使いになんか出しはしないはずだ。偽物だって見抜いたなら俺ら飛脚にはもう頼まねぇだろうし、かといって見世の男衆がただでそんな事しやしねぇだろ。」

「ひねりを渡すかもしれないよ?」

「…それでも男衆が減れば、見世は荒らされるかもしれねぇ。伊吹屋は正月に無粋者に荒らされたばっかりだからな。」

「それはそうだけど…」



女は不安を打ち消せないでいた。

男は女を安心させたいが、ともかく時間がない事だけは変わらなかった。



「だが急ぐに越した事はねぇのは確かだ。あれは俺がなんとかするから、日暮明日昼前に例の場所で落ち合おう。」

「なんとかするって、道吉さん、どうするの?」

「あの男がそこまで馬鹿だと分かったなら、それを利用するまでさ。」








※※※



「ふう。…わっ、だ、誰だ?!」



亥の刻(22時)になろうとする頃、薄暗い廊下で後ろからの視線に気づいた若旦那は驚いて声を上げた。



だが、「どうしましたか?」と茶屋を出ようとしていた芸者のひとりに声をかけられた時、廊下の奥にいるのが飛脚屋の道吉だと気づくと、「なんでもないよ。勘違いだった。」と取り繕った。





「お前か… 驚かすんじゃねーよ。何の用だ?」

「何の用って、状況を教えに来たんだよ。親切で来てやってるのに、随分な態度だな。」

「状況? 何のだよ。」

「(小さく鼻息をならす)夕べ伊吹屋を見に行ったそうじゃねーか?」

「ああ、まぁな。」

「だが、気づかれて騒がれちまったって? 自分で荒らしておきながら、なんでって思ったけど… やるじゃねーか。」

「あ? どういうこった。」



道吉の意図が読めず睨む若旦那に、道吉は耳元に顔を近づけ囁いた。



「あんたが立ち去った後、女達は険悪になっていざこざを始めたそうだ。見世の男衆が止めようとしたんだが、後手後手になり終いには客にまで八つ当たりし出したそうだぜ。」

「本当かよ。」



俄には信じられない状況に驚く若旦那だったが、その様子がざまあねぇと気分良くなり、口元を気持ち悪く下げてニヤついてきた。



「そいつは愉快だぜ。それじゃあその女達は揃いも揃って閉じ込められてるって訳だ。」

「だろうな。」

「くっくっくっく…」

※遊女達はお仕置きされる時、見世の奥の部屋に閉じ込められて折檻されていた。




若旦那は満足とばかりに肩を震わせ笑っていた。


すぐ側で道吉が笑ってない事にも気づかずに。




「それで、また文は無いのかと思って来たんだよ。」

「あ? …くっ、この状況で文を届けようって言うのか? くくく、お前伊吹屋には何の恨みも無いって言ってたけど、なんでそんな嘘つくんだよ?」

「嘘じゃねーさ。」

「くっ。…まぁ、そう言いてぇって事か。そんじゃ、ちょっくら書いて来っから待ってな。」



道吉はそう言って奥へと消えていった若旦那の入っていった部屋の明かりをじっと睨んでいた。



しばらくしてその部屋の明かりが消されると、男が部屋から出てきた。


その男は若旦那以外誰でもないのだが、道吉は疑っていた。




「じゃあ、これ持って行ってくれ。」



若旦那が手渡した文を道吉は何も言わずに受け取ると、もう片一方の手を出してきた。



「何だよ。」

「例のものをくれ。」

「あ? ああ、あれか。そうだったな。お前賭博の借金があったんだっけな。」



若旦那は懐に手を入れると、手のひらに収まるある物を取り出した。


それを奥に取りに行くと思っていた道吉は興奮したがなんとか鎮め、辺りの暗さもあってその動揺は若旦那には気づかれなかった。



「ほらよ。」と文を渡すようにそれを道吉に手渡す若旦那。


道吉は強ばった顔つきのままそれを受け取り足早に立ち去って行った。






「ふん。よっぽどせっつかれていたんだな。ま、仏心を出すのもこの一回だけだ。次来たらちらつかせるだけで、良いように使ってやる。」






つくしのいる伊吹屋、

大見世の海老妻楼の遊女達、


飛脚屋の道吉に謎の遊女、


そして引出茶屋の若旦那。



この日は様々な思惑が蠢いた。




そして一夜明け、



昼見世の時間が差し迫った頃、吉原に衝撃が走る。





「足抜けだ! 里美屋の日暮が足抜けしやがった!!!」
※足抜け…遊女が遊郭から逃げる事






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今回つくしも司も出てこなくてスミマセン。
そしてこの後の展開の希望があればコメントに宜。
どこまで司を悪どくさせるのか迷い中のため。
待ってまーす(*´∀`)ノ
花街に護られて cm(1) tb(0)
花街に護られてー恋仲試練9ー
2018-05-04-Fri
江戸時代を背景にお話を書いてます。時代的な言葉や名称などは詳しくないので現代風に置き換えてます。それでも明らかに違うようにはしてません。細かい矛盾点などあるかと思いますが、目を瞑ってお付き合い下さい。 ダメなら進まないでね。








「あの姐さん?」



飛脚の道吉が持ってきた文を遊女達に配り終えた後、つくしは司と過ごす部屋でひとり文を開こうと腰を正すと、みんながぞろぞろと部屋に雪崩れ込んで来てつくしを取り囲んだ。



「読まないのかい?」

「え、よ、読みますけど…」

「じゃあ早く読みなよ。なんて書いてあるんだい?」

「なんてって、あの、これあたし宛ての文なんですけど…」

「知っているよ。道明寺の坊っちゃんからだろ? 返事に四日もかかりやがって、どんな言い訳してるのかあたし達にも知らせな!」

「そうそう、ちゃんとした理由じゃなきゃあたし達だって黙ってられないからね。あんたがないがしろにされたって事は伊吹屋の女がないがしろにされたって事だよ!」

「な、ないがしろって、司はそんな事しませんよ。」

「じゃあ、書いてある事をあたし達が知っても良いじゃないか。早くおし!」

「は、はいっ。」



姐さんの迫力に負けたつくしはみんなの真ん中で文を広げ、読み始めようとする。


だがつくしが読む前に隣から姐さんが顔を付きだし、声に出してしまった。



「なになに… 返事が遅くなって悪かった。ちょっと外せない野暮用があって、品川まで行ってたんだ。品川? なに、坊っちゃんやっぱりあの叔父貴様を送りに行ってたのかねぇ。」

「そんな事はいいよ。続きを読みなって。」

「えっと、品川の女も中々良い女ばかりだった。だがやっぱりお前の壺が一番しっくり…」



先を促されたつくしはつい読み進めてしまい、読んだ内容に固まってしまった。


姐さん達の顔つきも般若の如く険しくなる。


すると紫陽がつくしから文をぶん取りざっと目を通した。




「紫陽、何て書いてあるんだい? 道明寺の坊っちゃん、本当に品川で浮気していたのかい?」

「…そう書いてあるよ。」

「なっ、なんだってー!」

「ふざけんな!」

「で、今夜ここに来るらしい。品川では後味が悪かったから、口直しにつくしを抱きに来るんだと。だから目一杯めかしこんで楽しませてくれってさ。」

「…どの面下げてここに来るつもりなんだ!」

「文で堂々と浮気宣言するなんざ、あたしらを舐めきってる!」

「新造! 塩用意しな! 道明寺の糞餓鬼が来たら塩ぶっかけて追い返してやる。」

「は、はいっ。」



つくしの友人達が慌てて、襖から手を離し廊下を駆け出そうとすると、



「待ちな!」


「「「「「「えっ?」」」」」



紫陽が声を張り、新造達の足を止めた。



「紫陽? あんた何で止めるんだい?」

「そうだよ。あんたつくしが可愛くないのかい?」



紫陽はギロッと噛みついた遊女を睨み、ゆっくり話始めた。



「つくしが可愛くないかだって? 可愛いに決まってるだろ。」

「じゃあ何で!」

「これが本当に坊っちゃんが書いた物なら、あたしだって怒り狂うさ。」

「本当に? どうゆう事だい?」

「あんた達、坊っちゃんがつくし以外になびかなかったの覚えてないのかい?」


!!!!!!


「あの糞餓鬼、つくしを身請けするために嫌々あたしを抱きやがった。おまけにイッたと見せかけて、油断させてさ。あの時はあんた達、あたしを随分馬鹿にしてくれたよねぇ~」

「紫陽…」

「それじゃあ、紫陽あんたはこの文坊っちゃんからのじゃないと?」

「違うね。あの糞餓鬼はつくしじゃないと立たないほど、つくしに惚れ込んでもいるが、潔癖でもある。そんな奴が品川に行ったからって簡単に女を抱くかい。そんな事してたら、それこそあたしへの冒涜だよ!」



紫陽の怒りに姐さん達は黙ってしまった。


確かに司が来た当初、姐さん達も半分本気で司を誘惑していた。それを見向きもしなかった男が簡単に浮気するなど、考えてみればおかしすぎる。



「そういや水揚げの手立てを習いにも行ったね。それを考えたら、確かに変だ。」

「ついこないだまで、つくしを嵌めた若旦那の事で怒り狂ってたもんね…」

「じゃあこの文は道明寺の坊っちゃんが書いてないって事?」

「でも飛脚屋の道吉が持ってきたんだよ?」

「そうだよ。それならあの道吉が仕組んだって事になる。」

「なんで道吉が仕組むのさ?」



ざわざわと姐さん達は疑問を口にしていった。


つくしの心を置き去りにして。



だが、



「…理由があるからだろ。」



紫陽が怒りあらわに断言する。


つくしの心を乱した怒りをむき出しにして。



「姐さん。」



涙目で紫陽を見上げるつくしの頭を紫陽は優しく撫でた。


安心しなさいと言うように。



「つくし、あんたは坊っちゃんに何て言われた? ほら、こないだ自分も見世に出ると言い出しただろ?」

「…見世には出るなって言われました。お前は遊女じゃないんだし、俺はお前を身請けするために親から大金を借りたからって。あ、あたしが他の男に抱かれたら、それは司のお金で抱かれる事になるからって…」



ぐずぐず泣きながらも、司の言い分を必死に伝えようとするつくし。



「つ、づがさはその、そのお金のために、い、いっしょう、けんめーには、働いて、うぅーーー」



つくしは紫陽に抱きつき、わんわん声を出して泣いてしまった。


紫陽はそんなつくしの背中をよしよしとさすっていた。





そんな様子を見ていた姐さん達が、階下の足音にはっとし紫陽に声をかける。



「それじゃあ紫陽、どうするんだい? 」

「道明寺の坊っちゃんが来るのを見世先で待ってろって言うのかい?」


鼻息荒くまたも噛みつく勢いの姐さん達。

刀を持って玄関先で待ち伏せそうな勢いだ。(ここにはそんな物騒な物など置いてないけれど。)



「それじゃあ、すぐに道吉にばれちまうじゃないか。まずは道吉が偽物を持ってきた理由を探らないと。でないと反撃も出来ないまま、またうやむやだ。」

「それじゃあ、どうするんだよ?」



紫陽は投げ捨てられた偽物の文を一瞥した。



「乗ってやろうじゃないか。その偽物通りにさ。」

「乗る?」

「文には今夜糞餓鬼が来てつくしを抱くんだろ? だからつくしにめかしこめって書いてある。」

「つくしを着飾らせるって事かい?」

「ああ。そして格子前に座らせよう。」

「格子前に? なんでだよ?」

「なんでって文を書いた奴は着飾ってつくしが糞餓鬼を待ってると思って書いたんだろ? 見世の中で待ってても糞餓鬼でないと見世には入れないんだから、分からないじゃないか。」

「はぁ?」



話の流れでどこか喧嘩腰になってしまったせいで、姐さん達には紫陽の意図が読めなかった。



「つまりそんなつくしを飛脚野郎は見に来るって紫陽姐さんは言いたいんですね。」



怒りからか歯向かうように投げつけたのはつくしの友人のせりだった。


せりの一声で姐さん達も一斉に理解し始める。



「なるほどね。」

「それで道吉を取っ捕まえてシメるって訳ね。」

「それはあたし達がする事じゃないわよ。」

「あ、そっか。」



そう道吉をシメるのは濡れ衣を着せられた者がする事だ。だが、それ以前に飛脚屋で走り回っている道吉を遊女達が捕まえられるはずもない。



「そうと決まったら時間がないよ。誰か髪結いを呼んでおくれ!」

「化粧もしてやらないと。って、つくし顔酷過ぎる。紫陽、分かってたんならもうちょっと早めに泣き止ませなよ。」

「あ? そんなの今さら。早く作っちまうよ。」





バタバタと二階が騒がしくなり、それを待ってたかのよう陽も傾いて来た。





そしてとっぷりと暮れかけた頃、見世の提灯が灯され、客を呼ぶ三味線や太鼓の音が鳴らされた。




伊吹屋の格子にも遊女達が並び、外から覗きこむ男達にくすくすと笑いかける。



そんな遊女の中にひとり隠れるように座らせられたつくし。



泣き顔は化粧で隠せたけれど、司が来るかもしれない不安までは隠す事ができず、来ないで欲しいとその姿を探しては、弱々しい表情を格子の外へと向けてしまう。



それが意図せず男達の視線を集めてしまう事に気づかぬまま。




このままだとつくしへと指名も入りそうな気配だが、客達の中に見つけた顔に

つくしは声を上げてしまう。




「!!! 若旦那っ!」




その瞬間遊女達が立ち上がり、客の視線もつくしの向いた方向に集まった。



だが、若旦那らしき男は伊吹屋に背を向けそそくさと立ち去ろうとする。



格子の中の遊女達のただならぬ雰囲気に客達もざわざわし始め、ひとりの客があの男を取っ捕まえたら安くしてくれねぇか?と言い出すと、他の客が待ちやがれとその男を追いかけ、男も走り出した。



その隙につくしは姐さんに腕を引っ張られ、奥に引っ込んでなと目配せさせられる。



つくしは二階からなら逃げた男の姿が見えるかもと、慌てて二階へと駆け出した。



だが、男は見つからなかった。




それでも逃げた男が茶屋の若旦那だった事には間違いない。




つくしは飛脚屋の道吉が若旦那と何かを企んでいるのだと思った。



司の知らないところで企らまれている事に、つくしは司の身を案じてままならない。



どうにかして司に知らせねば!


でも飛脚屋には頼めない。


無力な自分に、つくしはへたりこみながら、また泣き崩れてしまった。






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つくしを泣かせたままのぶった切り、申し訳ありません。この花街のつくしは恋を知って怖いもの知りまくりなんですよね。だから泣くしかなかったのー
(*ノ´□`)ノ
花街に護られて cm(4) tb(0)
花街に護られてー恋仲試練8ー
2018-05-03-Thu
花街・恋仲試練の連載を再開します。
作中は正月なのですが、多分季節感ゼロで進むと思います。

江戸時代を背景にお話を書いてます。時代的な言葉や名称などは詳しくないので現代風に置き換えてます。それでも明らかに違うようにはしてません。細かい矛盾点などあるかと思いますが、目を瞑ってお付き合い下さい。 ダメなら進まないでね。







昼見世の終わった伊吹屋


夜見世までの時間を女たちそれぞれが思い思いに過ごしていた。


この見世の新造のひとりなずなも馴染みの客に文を書いている途中、ふと筆を止め、隣に座っているせりに声をかけた。



「ねぇ、なんか変じゃない?」

「変って?」

「あたし達がさ会いに来てって馴染みに書いただけで、だいたいは三日くらいですっ飛んで来るじゃない? なのになんで坊っちゃんは、四日経っても来ないわけ?」

「なんでって… なんでだろ?」

「あたしらの馴染みの客以上につくしに惚れてる坊っちゃんが来ないのは絶対に変よね。」

「うん。」



姐さん達にけしかけられてつくしが司に文を書いてから四日、司はまだ姿を見せていなかった。


文が届くのにある程度の時間がかかるのはしょうがない。それでも急ぐ場合は文使いにおひねりを上乗せして急かす事もあるが、つくしはそうしなかった。


むしろ司ならばそうするであろう。いや司の場合は用心棒を走らせるに違いない。


ならばなぜ司は来ないのか、


来ないにしても文もしくは用心棒くらいは寄越して来ないのかとなずなは思った。




あの日飛脚屋から戻ったつくしを問い詰め、書いた内容を聞き出してはからかっていたなずな達。


だが二日三日と経つにつれ、自分宛の文が届かぬ事に肩を落とすつくしを慰める事になるのだが、涙を堪えるつくしにかける言葉も少なくなり、せめて文使いへのお使いで何か分かればとなずな達は筆を握っていたのだった。



「だから姐さん達も苛立っていると思うのよねぇ…」



司が来ていればなずな達だけでなく伊吹屋の誰かが伝えるだろうし、つくしをけしかけた姐さん達が来てない事を気にしてないはずもなかった。


だがそもそも姐さん達がつくしをけしかけたのは司とつくしに良い意味で刺激を与えるため。司が伊吹屋に来ないとは微塵も思ってなかった姐さん達は苛立ちを向ける相手が来ない事で口数も減っていった。



「ひょっとして、あの叔父さんと一緒なんじゃない?」

「あの叔父さんて?」

「ほら坊っちゃん、茶屋に一緒に行ってたじゃない。叔父さんを連れて、海老妻の女達呼んでさ。若旦那の悪巧み暴くために。」

「あー。って暴くって、坊っちゃんはお奉行じゃないよ。」

「でも成りきってなかった? つくしを泣かす奴は許さんって!」

「そりゃ許さないだろーけど、坊っちゃんの場合は成敗っていうより、本当に若旦那が企んでたなら一方的に懲らしめそうじゃない?」

「まぁねー て、そういや若旦那の件もどうなったんだろ? 結局若旦那が何かしたのかな?」

「うやむやになってるよね。でもそっか、坊っちゃん、あの叔父さんと一緒でひょっとしら江戸にいないのかもね。」

「それならいくら文が届いたところで読めないし、返事も書けない。帰ってきたらつくしからの文が届いてて驚くんじゃない?」

「そりゃあね。涙ぐんでたし。」

「姐さん達噛みつくだろーなぁ。」

「本当に噛みつかなけりゃいいんじゃない?」

「「あははははは…」」



襖だけで隔てられてる女達の部屋。


なずなとせりの話し声は姐さん達にも丸聞こえだった。


噛みつく発言は宜しくないが姐さん達は気にしてる様子もなく、むしろその前の司が江戸にいないという憶測に胸を撫で下ろしていた。




だが、



チリン♪



階下から文を届ける鈴の音が聞こえて女達の耳は一斉に階下へと向けられる。

※飛脚はその存在を知らせるために文を入れた箱に鈴を付けていた。




「へい。今日のお届け分です。」

「ありがとうございます道吉さん。」



飛脚の道吉から文を受け取ったつくしは文の折り目を少しめくって誰宛てなのか見てみるものの、つくし宛ての物は無かった。



「そんなにがっかりしなさんな。きっと明日には来るにちげぇねーって。」

「…うん。そうだね。」



飛脚屋にも慰められるつくし。それほどつくしの落ち込みは分かりやすいものではあったが、司への文を託したのもこの道吉であり、連日文が届いてないかとつくしが聞く相手もこの道吉だった。




つくしは泣き笑いを作って深くお辞儀をし、道吉はつくしに手をふって伊吹屋から離れて行った。




ザッザッザッザッ…



伊吹屋から離れるにつれ道吉の顔から柔らかな笑みが消える。



そして路地裏へと入って行くと文箱を抱え、背中を向けた男の横に立ち、顔を背けたまま語り出した。



「答えは決まりましたかい?」

「…ああ。お前達の話に乗る事にするよ。」

「それじゃ、そろそろあの娘に文を届けるとしましょうか。」

「それなんだが、私が書いたものを届いてくれ。」

「あんたが?」



道吉はちらっと男の方を向くと、その男は顔に似合わない歪んだ笑みを浮かべていた。



「まぁ、いいさ。あんたのやりたいようにやりなよ。明日この時間に届けようと思う。ここに持ってきてくれ。」

「分かった。」



男が立ち去るのを道吉はしばらく待ちながら、鈴が鳴らないように文箱を肩にかけ通りへと戻っていく。



そして、



チリン♪



通りに出た瞬間鈴を大きく鳴らして駆け出して行った。







※※※


翌日。



チリンとまた鈴の音が伊吹屋の玄関に響いた。



「ごめん下せぇ。」

「はーい。あ、道吉さん、こんにちは。」



着物をたすき掛けにしたつくしがぱたぱたと奥から出てきた。



玄関まできたつくしは道吉の崩れた笑顔を目にする。



「…ひょっとして。」

「ひょっとしてだ。」



道吉は文の束を左手に持ち、右手には一つの文をひらひらと見せびらかせていた。



「道吉さん。ありがとう! やっと来たぁ~」



つくしの大きな、嬉しさを隠せない声が見世に響く。



その声に二階にいる女達も身を乗り出しては、嬉しそうに顔を見合わせていた。



つくしはやっと届いた司からの文を抱き締めるように胸に抱え、待ちきれないと文の折り目に指をかける。




「おっと、届け物はこれもだぞ。」

「あっ! ごめんなさい。ありがとうございます。」



自分の事で頭がいっぱいだったつくしは、遊女達への文を受け取り忘れ、慌ててその文の束を道吉から受け取った。


そして袖口に手を入れ握った手を道吉へと差し出した。



「おっ、いいよ。向こうからだってもらっているぜ。」

「でも、受け取って。あたし何度も聞いちゃったし。」



つくしがひねりを出した事に道吉だけではなく、側で見守っていた牛男も驚いた。


だがそれだけの気持ちの表れなんだと牛男は道吉を目で語り頷いた。



「ありがとよ。それじゃ、遠慮なく受け取らせてもらう。」

「うん。」



つくしの笑顔に道吉も笑顔を重ね、その場にいる誰もが暗い影を感じる事は無かった。




チリリリン♪



ザッ…




進む足を急に止め、懐からつくしからもらったひねりを取りだし、手のひらで軽くお手玉のように遊び始めた。



「本当は貰うのは今からなんだよな。」



道吉の顔からまた柔らかい笑顔が消えていた。



「ま、金はいくらあっても邪魔にはならねぇから良しとすっか。」



道吉は振り返り、伊吹屋の暖簾を一瞥した。



「悪ぃな。あんたにゃ恨みはねぇけどよ。恨みを買っちまったあんたがいけねぇんだぜ? つくしちゃん。」






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試練なので事件をまた起こしてみました。てか事件作るの難しいー(。・´д`・。)
花街に護られて cm(2) tb(0)
続birthday song side桜子&滋
2018-04-23-Mon
前回の小話で37.5巻とマーガレットを読めてないと書いたらとっっっっても心優しい神読者のk様から二つの画像をいただきました。
それでやる気をみなぎらせ花街を執筆していたら、ふとこのお話が浮かび、書かずにはいられませんでした。


久々のエロです!

苦手だと言う方はお進み下さいませぬようお願い致します。


笑ってもらえれば嬉しいな。







早朝の羽田空港



ファーストクラスから到着ゲートをくぐった桜子はまだ空港ロビーの店舗が開いてない事に空腹を宥めるためカード会社のラウンジへと足を運んでいた。



ブラックカードを持たない事に多少の苛立ちはあれど、まだ社会に出たばかりの立場だと自分を諌めさっさと食事を済ませてしまおうと桜子はサラダボウルを手に取り窓際の席に向かっていた。



「あ、あった。ほらやっぱりあれって道明寺司よ。遠目だけどあの頭で、あんなSPに囲まれてプライベートジェットに乗る長身は道明寺司くらいだって。」


女性の二人組がスマホの画面に視線を向け話していた。



桜子は一瞬目を見開いたものの、すぐに微笑み目の前の椅子に腰を降ろしては食事を始めた。


そして10分ほどかけて優雅にサラダを食し、コーヒーにも手をつけないままラウンジを後にする。



カツカツカツカツ…



人もまばらな空港ロビーに桜子のヒールの足音が響く。


そんな中桜子はスマホをタップし話始めた。



「滋さん、これから時間作れますか? ええ午前中だけでいいの。無理なら仕方ないけれど、後悔しますわよ。…それじゃあ後で。」



スマホを手に持ったまま、桜子は空港ロビーを出てタクシーに乗り込んだ。








AM9:15


世田谷道明寺邸



大河原家のリムジンがエントランスに横付けされ、道明寺邸のメイド達に出迎えられる。彼女達の笑顔は普段とそう変わらないように見えた。



「アポイントも無く朝早くからすみません。話があるからと帰国したら寄るように約束していたんです。」

「そうでしたか。ですが牧野様はまだお休みになられていまして、今は対応できません。」

「お休み? 先輩どこか体調が悪いのですか? 昨晩話した限りではそんな様子は見られなかったけれど。」

「…いえ、体調ではなくまだ寝てらっしゃるのです。」

「つくしが? もう9時過ぎてるのに?」

「ええ… お疲れが溜まっているのでしょう。」

「でも流石にもう起きますわよね。突然来てなんですけど私達2時間程しか時間がありませんの。ですから中で先輩が起きるのを待っています。なんなら起こして差し上げますわ。来たならばなぜ起こさなかったかと先輩怒りそうですし。」

「分かりました。ではどうぞ…」



メイド達の歯切れの悪さに桜子はクスリと笑みを溢した。





東の角部屋


司がまだNYから帰国せず、入籍がいつになるかも見通しが立たないけれど、司がつくしを思いだしてからつくし達はずっとこの部屋で過ごしていた。




「先輩が寝てらっしゃるって事はみつきちゃんはシッターが見ているのですか?」

「はい。みつき様の保育部屋でお過ごしです。お顔を見に行かれますか?」

「行きたい。桜子行こうよ。」

「それは先輩が起きてからにしますわ。すぐに起きるかもしれないし、お話もありますから。」



1年前、つくしは司との第2子になるみつきを出産していた。


みつきの誕生は桜子・滋をはじめF3も大いに驚かせたが、その3ヶ月後になんと類にも娘が生まれていたのだった。




メイドが微妙な表情をして下がった後、桜子は多くを聞きたがっている滋をなだめて当たり障らずの世間話を交わしていた。滋はヤキモキしたが、少し間をおいて先ほどとは違うメイドがお茶を持って来た事で、桜子に任せる事にした。



滋は何度もスマホをタップして10分ほど経ったとドアを見てから桜子に顔を向けた。


桜子はニヤリと悪い顔で微笑んだ。



「空港のラウンジで二人組が道明寺さんを見たと言うんですよ。」

「司が? 帰国してたって事?」

「ええ。ちなみに昨日の時点では国内にいなかったはずです。美作さんも次はいつ帰国か分からないと言ってましたから。」

「経由地でちょっとだけ滞在してたって事かな。」

「そうだとしても道明寺さんでしたら必ずここに寄るはずです。」

「そうだよねぇ。」

「短い滞在にしろここに来ていて帰った。…そして先輩がこの時間まで眠っている。どういう事か分かりますでしょ。」

「どういう事って?」


滋はつくしが寝ているだろう寝室に目を向けたが、桜子が何を言わんとしているのか分かってなかった。


「先輩はお子さんもいらっしゃる事から規則正しい生活をしています。なので夜更かしとは考えにくいですわよね。」

「そうだねぇ。みつきちゃんも小さいし、つつじちゃんも小学校に行ってるから9時には寝ちゃうと言ってたもんね。

あ!昨日はみつきちゃんが夜泣きしちゃったとか?」

「それもなくはないでしょうけど、私は違う理由で寝れなかったと考えてます。」

「違う理由? 何よそれ。」

「ふふ、知りたいですか?」

「何? 何なのよ。」

「では見に行きましょう。百聞は一見に如かずですわ。」



桜子はすっと立ち上がり、つくしの眠っている寝室へと歩き出した。


「ちょっ、ちょっと!」と桜子の行動に慌てながら滋もついていく。



ドアに手をかけ、唇に人差し指を当てた桜子が滋に目で同意を得てから中に入っていく。



寝室ではキングサイズのベッドにつくしが眠っていた。



「熟睡だね。」


滋がひそひそ声で呟くと、桜子はつくしにかかっているシーツを胸からゆっくりと剥がし始めた。


つくしのお腹辺りまでを剥がすと、桜子は「やっぱり。」と呟いた。



何がやっぱりなのか分からないという滋に、桜子はつくしの襟元をそっと広げシャツで隠れていたものを見せた。



「これって…」

「滋さんもうちょっと声を押さえて下さい。」

「う、うん。」

「どのくらい付けられたんでしょうね。見てみたくありません?」

「見・た~・い♡」



桜子はつくしに過重をかけないようゆっくりとシャツのボタンを外し始めた。


すると普段は付けているはずの下着が見当たらない。どんなに貧乳でも形が重要だと寝る時も必ず就寝用のブラを付けるように桜子がつくしに口酸っぱく言っていたはずなのに。


でもこの時桜子は怒らなかった。



「わぁお♡ んも~マーキングされまくってるぅ~」

「声を押さえましょう、滋さん。」

「ごめん、つい。」

「分かります。でも起きてしまわれてはお楽しみが無くなりますよ。」

「まだあるの?」



期待を込めて桜子を見た滋に、桜子はバッグから懐中電灯を取り出した。



「これはただの懐中電灯じゃありません。用意できないかと思ったけど見つかって良かったです。」

「何が始まるのー?!」



シッと滋を一睨んだ後、桜子はつくしから剥がしたシーツを戻して、そしてゆっくり足元に回っていった。


そして右の足からつくしを起こさないようゆっくり、ゆっくりとシーツを捲っていく。


つくしはズボンをはいてなかった。



「なんか剥がし方がセクシーなんだけど、意味あるの?」

「いいえ。単に起きないようにです。」



興奮したのか桜子の声も少し抑えきれなかった。



「失礼。では行きますよ。」



パッと青い光がつくしの右下半身に灯される。


桜子が持って来た懐中電灯はブラックライトだった。


ブラックライトは体液を反射させる性質を持つ。海外の刑事ドラマなどの鑑識のシーンで最近ではそれを知る者も少なくないだろう。




そこには数時間前の営みの跡がくっきりと浮かび上がっていた。




滋は口を手で押さえ叫ばないようにジタバタしていた。



「反対も見ずにはいられませんわね。」



桜子は先ほどまでの慎重さを保てずシーツを捲ったため、つくしが寝返りをし体位を変えた。



「お、起きちゃったかな?」

「ーーーーーーー!!!」



桜子は声にならない声でつくしにおきるなと睨みつける。



呪いに近い睨みが通じたのかつくしは起きなかった。


ほっと胸を撫で下ろす桜子と滋。



「危なかったね。」

「ええ。」



顔を見合わせた二人は一息ついて、再びブラックライトをつくしに向けた。



!!!!!!!!



ゴクリと息を飲まずにいられない光景だった。



怪しく光るブルーのライトがつくしの太股で特にキラキラと光っていた。



「キスマーク以上だね。司何回出したんだろ?」

「さぁ? でも、これだけされれば、そりゃ先輩は起きませんよ。」

「だねぇ…」



あまりの生々しさに言葉が出ない二人。


だが滋はある考えが浮かび、深く考えずにつくしに手を伸ばしてしまう。



「滋さん、なにを?」


桜子が呟く間に滋はつくしの太股を指で触れない程度につつーっとなぞった。


すると、



「んっ…」


つくしが太股を合わせ、擦り始めた。


それを見た滋はさらに指を這わせる。



「やぁっ… も…ぅ… やめてってば…」



その声にも滋は指を止めなかった。



「あぁ…んっ… あ… も…ぅ、馬鹿おとこ…なんだから…」



桜子も耳を疑うように口をあんぐりとしてしまっている。


滋はもうニヤニヤが止まらなかった。



「先輩のこんな声初めて聞きました。こんな… こんなにも先輩を変えてしまうんですね。」

「いいなぁーつくし。滋ちゃんも司とやりたいよぉ~」

「私だってそうですわ。でも、でも、それは無理なお話です。先輩だから道明寺さんは抱くのですから…」

「そうだよね… うぇ~ん。」





立ち尽くす二人。


諦めにも似た虚無感に…はなってなかった。



「桜子、私今凄くしたいと思ってるんだけど。」

「滋さんもですか? 私もです。」

「どこかで調達しようよ。司じゃなくても今なら満足できると思う。」

「そうですわね。今を逃してはなりませんわ。…キープでもなんでもない知り合いですけど、身分はしっかりしてる人物がいます。」

「場所はどうしよう? 私、スウィートを取ろうか?」

「そうですね。まだ昼前ですし、スウィートが良いでしょう。ランチという事にしましょう。」



寝室のドアノブに手をかけ、桜子も滋も完全に意識はスウィートへと飛んでいた。


パタンと音を立てたドアのこちら側では、つくしが目覚めないはしなかったものの、ベッドの端に青いライトの消えた懐中電灯が残されていた。




だがその懐中電灯は桜子の残した物だとは気づかれる事はなく、道明寺邸の備品の一つとして仕舞われてしまうのだった。










そしてまたふた月が経ち、


つくしの妊娠が知らされる。




「は、また? お前ら籍も入れてないのに3人目を作ったって言うのか?」

「司はそんなに籍を入れたがってるのか?」

「ねぇ牧野、予定日はいつなの? 3月って事はないよね。もう10月だしさ。」


呆れるあきらと総二郎を尻目に類は全く驚く様子すら見せない。



「いつって、来年の5月だけど…」

「良かった。来年なんだね。じゃ俺も子作りするよ。この子にも友だちは必要だろ?」

「友だちぃ?」

「うん。だって友だちいないと辛いじゃん。流石に俺にだっているしさ。」

「なんだその言い種は! 俺たちじゃ不満なのかよ。」

「別に。不満だって言ってないじゃん。」

「言い方がそう聞こえるんだ!」



ごちゃごちゃと言い争いになるF3を面倒になったつくしは、彼らから女友だちへと目を向けた。


すると桜子も滋も意外な事に驚いているようには見えなかった。



「二人ともあんまり驚いてないね。」

「あー…まぁ、みつきちゃんの事もあったからね。」

「3度目は驚かないんですよ。」

「ふぅーん、そんなもんなのか。」

「それに私たちも報告する事があるんですの。」

「へっ? 私たちって、二人から? 何なの?」

「私たちもおめでたしたのー」

「へぇー………」




「えっ?!」




桜子と滋はつくしに左薬指に光る物を見せた。


それは本物であろう輝きの全く小さくない石。




早くも司とつくしの次の子に、友人ができた瞬間だった。






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喜ばしい事なのだが、類だけは先を越されたとムッとしていた…らしい。らしいって私の設定じゃん。あは。



ここからは拍手コメントの返信です☆

☆丸さん
久々過ぎてすみません。☆丸さんの近況もありがとう。またLINEしますね。

名無しさん
待っててくれて嬉しいです。

☆りぽんさん
はい、末永く楽しんで行きます。

☆ぁいてぃ~☆☆☆さん
私の中では積極的な類ではないですよ。婚約者を探したのは田村さんだし、類は口出しばっかりで何度も田村さんをぶちギレさせているのです。
そして見つけた婚約者も類によってつくし化していくってね。つくしに似させた訳じゃなくて、類に振り回されるようになったって感じです。でもそこは深く設定してなくて、さらっと流して下さいな。でもそのうちに出てくるかもしれません。そのうちね。

名無しさん
花街ももちろん考えてます。Rも絡めなきゃね。

☆ョン☆ョンさん
優しいお言葉ありがとうございます。また元気出ました。



*。・+(人*´∀`)+・。*
みんなありがとー。
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近況・反省
2018-04-20-Fri
こんにちはlemmmonです。

のんびり更新を続けていましたが、また間をあけてしまいました。

ずっと忙しかった訳ではなかったんです。

それなのにこんなにあいたのかと言うと、




ぼそぼそ話します。

言い訳話聞いて下さい。



誕生日があるし類の話を書こうと始めました。
話の流れはポンポンと浮かんだのですが、まーあ、気分が乗りません。

類スキーさんにはなんでよ💢と怒られそうな言い訳ですが、司スキーな私はそう陥ってしまいました。

そのため書く、脱線、書く、脱線、書こう、いや脱線みたいな。そりゃ終わらないよ。


おまけに今花晴れのドラマが始まった事で、マーガレットや37.5巻が出たりとみんながテンション上がってるのに、私はそれらを見れてなーい。

37.5巻は原作者のツィッターのやつだとのネタバレを聞いてたから買うのを我慢できましたが、マーガレットの方が全く無かった。

いや私の住む地域がいくら南の島だからとはいえ本屋に行けばあります。あるはずです。

でもね、本屋行かないんですよ。

普段の生活で私が自由になる時間帯には行けないんです。

コンビニにはほぼ毎日行ってます。

でもマーガレットを置いてないんですよ。

宮古島のコンビニには!


それでなんとか時間を作って本屋に出向くも、すでに在庫はなく…
在庫自体も少なかっただろうと予想されます。
なんせ小さな島。

古本屋も無い島なんだよなー
美容室に行けば置いてある…訳がない。


なのでみんなのテンションをひとり羨みながら悶々としていたのも、更新が伸びた要因かもしれません。


それでもなんとか書き上げました。

なので私的にはよくやった!な話です。




で、

で、

私の次の更新ですが、


ほったらかしにしてしまっている話を片付けたいと思ってます。

えっと、イベリスと花街ですね。

とりあえず花街片付けようかな。
でもあれ、正月の話だったんだよなー

イベリスはたしか季節が初夏だったような…

花街を書いてからイベリスしたら一年またぎになるけど季節は合うかな。
ははははは…



正直他の話が頭にはあってその話を書くのが気楽だし楽しいですが、中途半端で置いておくのもスッキリしないため、ここは一気に集中してやりきりたいと思います!


そのためには脱線厳禁だ。
誘惑に負けないぞー




と、こんな私ですがよろしければ今後もお付き合い下さい。

それからコメントですが、やはり無いとさみしいし、モチベも下がったままなので欲しいです。同じつかつくさんから元気もらいたいです。

面倒くさがりなので返事を疎かにしてしまっていたけどそれも変えて行きます。今まで失礼ばかりですみませんでした。


二次小説まだ続けたいと思ってます。









lemmmon
レッッモンの小話 cm(10) tb(0)
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